2010/7/7、シネマ・メディアージュ。
*
ジュード・ロウ、フォレスト・ウィテカー、リーブ・シュライバー。
他にもたくさん出ていますが、この3人だけわかれば十分。
*
レミー(ジュード・ロウ)は、ユニオン社で働く回収屋(Repo man レポゼッション・マン)。
人工臓器のローン代を払わないクライアントから、臓器を強制回収する仕事をしている。
臓器の強制回収とは、すなわちクライアントの直接間接的死を意味する。
途中まで、回収屋の仕事現場が何度も映し出されるが、かなりえぐい。
妻のキャロル(カリス・バン・ホーテン)は、レミーに販売係などの内勤を希望している。
同僚のジェイク(フォレスト・ウィテカー)とは幼馴染の腐れ縁で、
レミーが回収屋を辞めることには否定的だ。
しかし、レミーは上司のフランク(リーブ・シュライバー)に異動を願い出る。
そして最後の回収相手は、音楽家のT・ボーン(RZA)で、回収臓器は人工心臓。
観念したT・ボーンにAED(除細動器)を当てたところ
(注:人工心臓はAEDのショックで停止する)、AEDがショートし、
レミーは感電して吹っ飛んでしまう。
病院で目覚めたレミーは、自分の心臓が感電で焼けてしまったことを知る。
人工心臓の移植を当初は拒否するが、結局は受け入れて、自分自身がユニオン社のクライアントとなる。
ローン代金はべらぼうに高く、支払うには回収屋を続けるしかない。
しかし、回収の作業中、自分の体から臓器を取り出される恐怖に苛まれ、回収ができなくなってしまう。
あっという間にローン支払い猶予期限の3か月が過ぎ、レミーは自分が回収される立場になってしまった。
妻は理解せずに家を出、レミーは一転、追われる立場となる。
**
体の外部からの非接触読み取りが可能なのに、抹消は接触読み取りというのは
ちょっと変な気もするが、まあいいでしょう。
人工肝臓で総支払額60万ドルくらいだったように思うけど、
臓器移植を思えばむしろ安いかもしれない。
自己細胞によるクローン臓器でも同じくらいの価格がするんでしょうな。
ダメになった体の部分をパーツとして交換できればというのは、思いつくことではあるし、
一見良さそうだけど、バラ色のおいしい話ばかりではなく、何か陰の面があるはずで、
例えばこういうこともあり得るのかな、と。
*
ジュード・ロウの妻キャロル(カリス・バン・ホーテン、独語読みではファン・ホウテン)は
「ワルキューレ」でトム・クルーズの妻、ニーナ・フォン・シュタウフェンベルク。
一緒に逃げる歌手のベス(アリス・ブラーガ、アリシー・ブラガ)は
「アイ・アム・レジェンド」で生き残った母と子のお母さんだったアンナ。
「正義のゆくえ」ではメキシコからの不法移民。
ジュード・ロウの息子のピーター(チャンドラー・カンタベリー)は
「ノウイング」でニコラス・ケイジの息子役のケイレブ。
*
回収屋、この映画の場合は、借金取り立て屋より、
自動車ローンや住宅ローンが払えなくなったケースを考えると分かりやすい。
その場合、ローンの担保は自動車や住宅であり、所定の手続きを経て
差し押さえ、ないし強制回収となるわけだ。
アメリカでは車の合法的な強制回収でも自宅や仕事先や買い物に出かけた先で車を
回収されることもあるらしい。
ただし、鍵のかかったガレージに侵入することは違法のようだ。
こんな世界になったらいやだけど、車の例から見ても、
映画のように住居に押し入っての強制回収が許されるとは思えないし、
何より、臓器回収=債務者の死亡がそのままでいいとは思えない。
また、通常は債務残高が担保回収によってチャラになることは少なく、
回収手続き費用も含めて債務が残ることが多いはずだ。
(車を取り上げられて借金だけが残るとか、家を失ってローンが残るということ)
ローン踏み倒し死亡保険みたいなものがあれば、残金を死亡保険金で賄う手もあろうが、
回収が多いと保険会社がたまらないから、何らかの仕組みが必要だ。
*
回収屋関連でいえば、保釈金の代行支払サービスは一般的というか、
普通に存在する商売で、肩代わりした保釈金の踏み倒しも結構多いようで、
この回収業が存在するらしい。
裁判所への出頭をしないと、保釈取り消しと保釈金没取(ぼっしゅ)になるので、
立替業者は被告人の身柄を拘束することがあり、これが法的にも認められているらしい。
認可を受けた回収屋が、立替業者からの依頼で被告人を確保して出頭させ、報奨金を得る。
これも賞金稼ぎの一つでジェラルド・バトラーとジェニファー・アニストンの
「バウンティ・ハンター」はまさにその物語である。
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ジュード・ロウ、フォレスト・ウィテカー、リーブ・シュライバー。
他にもたくさん出ていますが、この3人だけわかれば十分。
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レミー(ジュード・ロウ)は、ユニオン社で働く回収屋(Repo man レポゼッション・マン)。
人工臓器のローン代を払わないクライアントから、臓器を強制回収する仕事をしている。
臓器の強制回収とは、すなわちクライアントの直接間接的死を意味する。
途中まで、回収屋の仕事現場が何度も映し出されるが、かなりえぐい。
妻のキャロル(カリス・バン・ホーテン)は、レミーに販売係などの内勤を希望している。
同僚のジェイク(フォレスト・ウィテカー)とは幼馴染の腐れ縁で、
レミーが回収屋を辞めることには否定的だ。
しかし、レミーは上司のフランク(リーブ・シュライバー)に異動を願い出る。
そして最後の回収相手は、音楽家のT・ボーン(RZA)で、回収臓器は人工心臓。
観念したT・ボーンにAED(除細動器)を当てたところ
(注:人工心臓はAEDのショックで停止する)、AEDがショートし、
レミーは感電して吹っ飛んでしまう。
病院で目覚めたレミーは、自分の心臓が感電で焼けてしまったことを知る。
人工心臓の移植を当初は拒否するが、結局は受け入れて、自分自身がユニオン社のクライアントとなる。
ローン代金はべらぼうに高く、支払うには回収屋を続けるしかない。
しかし、回収の作業中、自分の体から臓器を取り出される恐怖に苛まれ、回収ができなくなってしまう。
あっという間にローン支払い猶予期限の3か月が過ぎ、レミーは自分が回収される立場になってしまった。
妻は理解せずに家を出、レミーは一転、追われる立場となる。
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体の外部からの非接触読み取りが可能なのに、抹消は接触読み取りというのは
ちょっと変な気もするが、まあいいでしょう。
人工肝臓で総支払額60万ドルくらいだったように思うけど、
臓器移植を思えばむしろ安いかもしれない。
自己細胞によるクローン臓器でも同じくらいの価格がするんでしょうな。
ダメになった体の部分をパーツとして交換できればというのは、思いつくことではあるし、
一見良さそうだけど、バラ色のおいしい話ばかりではなく、何か陰の面があるはずで、
例えばこういうこともあり得るのかな、と。
*
ジュード・ロウの妻キャロル(カリス・バン・ホーテン、独語読みではファン・ホウテン)は
「ワルキューレ」でトム・クルーズの妻、ニーナ・フォン・シュタウフェンベルク。
一緒に逃げる歌手のベス(アリス・ブラーガ、アリシー・ブラガ)は
「アイ・アム・レジェンド」で生き残った母と子のお母さんだったアンナ。
「正義のゆくえ」ではメキシコからの不法移民。
ジュード・ロウの息子のピーター(チャンドラー・カンタベリー)は
「ノウイング」でニコラス・ケイジの息子役のケイレブ。
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回収屋、この映画の場合は、借金取り立て屋より、
自動車ローンや住宅ローンが払えなくなったケースを考えると分かりやすい。
その場合、ローンの担保は自動車や住宅であり、所定の手続きを経て
差し押さえ、ないし強制回収となるわけだ。
アメリカでは車の合法的な強制回収でも自宅や仕事先や買い物に出かけた先で車を
回収されることもあるらしい。
ただし、鍵のかかったガレージに侵入することは違法のようだ。
こんな世界になったらいやだけど、車の例から見ても、
映画のように住居に押し入っての強制回収が許されるとは思えないし、
何より、臓器回収=債務者の死亡がそのままでいいとは思えない。
また、通常は債務残高が担保回収によってチャラになることは少なく、
回収手続き費用も含めて債務が残ることが多いはずだ。
(車を取り上げられて借金だけが残るとか、家を失ってローンが残るということ)
ローン踏み倒し死亡保険みたいなものがあれば、残金を死亡保険金で賄う手もあろうが、
回収が多いと保険会社がたまらないから、何らかの仕組みが必要だ。
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回収屋関連でいえば、保釈金の代行支払サービスは一般的というか、
普通に存在する商売で、肩代わりした保釈金の踏み倒しも結構多いようで、
この回収業が存在するらしい。
裁判所への出頭をしないと、保釈取り消しと保釈金没取(ぼっしゅ)になるので、
立替業者は被告人の身柄を拘束することがあり、これが法的にも認められているらしい。
認可を受けた回収屋が、立替業者からの依頼で被告人を確保して出頭させ、報奨金を得る。
これも賞金稼ぎの一つでジェラルド・バトラーとジェニファー・アニストンの
「バウンティ・ハンター」はまさにその物語である。
お話にちと突っ込みどころがありましたが、ジュードのアクションをもっていいことにします。(笑)
ジュード・ロウのアクション、
潔い髪形、頭の形がきれいなので好感でした。
「シャーロック・ホームズ2」にも期待です。
この映画の話については、KGRさんがおっしゃるように、通常の「借金取り立て屋」ではなく、むしろ「自動車ローンや住宅ローンが払えなくなったケース」を考えるべきであり、その場合には、「立替業者が被告人の身柄を拘束すること」といったことはあると思いますが、この映画のように「臓器回収=債務者の死亡がそのままでいい」はずはありません。
この映画における回収人のような仕事は、何処においても「まったくありえない」ことだと思います。仮に契約書にそんな条項があって、たとえ債務者がそれにサインしていても、そんなふざけた公序良俗に反した契約書は、それ自体が無効と裁判所で認定されるはずですから。
現実に、あるいは近未来と言えども、そういう契約が許されるはずはありません。
こういう世界観、舞台設定を許せないのもわからないではないです。
「映画なら何でも有りで良いのか」という気持ちも理解はできますが、それを言うと例えば「殺し屋」を扱う映画も作れなくなります。
「やくざ映画」を否定されているわけではなく、これが「裏社会」の出来事ではなく「表社会」のことで社会的に容認されているような世界観が許せないのだとは思いますが。
儲かるシステムはないだろうか?
「これって、ちゃんと動くのか試してある?」
「はっ、お客様と条件が一致する人間の身体で3カ月間ちゃんと稼動する事を確認しています」
みたいな売りで金持ってる人がいっぱいいる国に売りつける。
(あけおめ記事では無くてこういう記事で挨拶する失礼には目をつぶって下さいませ)
この映画はラストの方で、映画崩壊もしくは夢オチのどちらかだと分かる展開に…で崩壊はしていなかったわけですが、設定の面白さからすればもうちょっとどうにかなりそうなものなのに…と残念に思った作品でした。
ダメな「攻殻機動隊」って感じですかね。
では、本年も宜しくお願いいたします。
こちらこそ今年もよろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
「夢落ち」は途中からある程度想定がつくわけですが、一体どこまで戻るのかな、がポイトンになるわけで、まあ妥当なところかなって感じでした。
6千万くらいだったら、
>金持ってる人がいっぱいいる国
だったら買う人はいっぱいいるでしょう。
でもそういう人たちは即金でしょうから、
レポマンの出番はないでしょうね。
この映画はそういう人たちの有無すら語ってないので、
レポマンの関与しない部分も含めて、
ビジネスとしては成立しているのかもしれません。