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ITニュース、ほか何でもあり。by KGR

ITニュースの解説や感想。その他、気になる話題にもガンガン突っ込む。映画の感想はネタばれあり。

部下が幹部に失望するとき

2006-08-15 21:43:55 | Weblog
(1)どこの会社でもいわゆる中長期の事業計画を立てるでしょう。

ある時、
それまでの延長線上では大きな事業展開が望めないと思ったんでしょうね、
各事業部の根本的事業計画を練り直し、
事業部長が社長に報告するという会議があった。

そのとき私は、事業部横断的な取りまとめ部署にいたので、
ペーペーながらその会議に出席していた。

ある事業部長がとうとうと説明した後、社長が講評を始めた。
そして、
「やりたいことは判るがどうやってやるのかが判らない。」
と言ったまではよかったが、
「こんなものなら私でも書ける。」
と言ったのだ。

これにはびっくり。

お前社長だろ。
本来なら「こういうことがやりたい」と方向性を示し、
その具体策を部下に練らせ、下に行くにつれてより具体的展開になる。
これがリーダシップでしょ。

大体「私でも書ける」というのは「私は書かないけど」と言うことだ。
私がやってもいいんだけどそれを敢えてやらせているのに、
私を唸らせる、感心させる絵がかけてない、と言うのなら判る。

将来のビジョンなんて私でも書ける
何てこと言うんだ。
将来のビジョンを書くから社長なんじゃないの。

間違っても、「こんなものなら私でも書ける」と言ってはいけない。

時間が無いからやらないだけで能力的にはできるのが社長。
「私でも出来る」とは、
「やる気になりゃやれる」「やるときゃあやるんだ」と
出来もしないくせにほえるダメ社員と同じ。

ああ、この社長はダメだと思った瞬間だったね。

(2)社内の技術試験があるところも多いでしょうか。

親会社数万人、グループ会社あわせて10万を超える社員を対象とした試験。
グループ会社ごとの成績が集計されて順位付けされたりする。

社内では部ごとに順位付けがされる。
うちの会社はグループ内では比較的下の方に位置していた。
幹部はそれが恥ずかしかったのか、
盛んに成績アップ策を講じるように言ってきた。

しかし、純粋に技術を問う問題だけではなく、
親会社の業務ルールや製品知識を問う問題も多かった。
そんなもの知っていたって、自社の業績には何の役にも立たない。
ん?多少は役に立つこともある?
では「ほとんど役に立たない」としておきます。

今流行の偽装請負で親会社べったりの仕事をしている社員ならいざ知らず、
親会社と直接絡まない仕事をしている部署や会社の成績が悪いのはしょうがない。
かねてから、この試験の意義に疑問を感じていた私は
ある幹部(当時専務)と会議の席で言い争いになった。

「一体何のために成績を上げるのですか。」
やけくそ気味で聞いた私にその幹部は、
「そんなことは判りきっている、グループの中で上位になるためだ。」
と言い放ったのだ。

この試験で好成績を挙げることが
社の業績や社会的評判や社員のモチベーション向上に役立つのならいいが、
成績そのものが目的では情けない。

「何のために勉強するのか」と聞かれて「通信簿で5を取るため」みたいなもの。
この幹部に失望したのは言うまでも無い。
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