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映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」@TOHOシネマズ錦糸町

2012-04-04 22:26:18 | 映画感想
2012/4/4、TOHOシネマズ錦糸町。

春休み、レディス・デーということもあるのか混んでいた。
同館では「ヒューゴ」が一番人気のようだったが、この映画も人気。
観客の年齢層は比較的高めだった。

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メリル・ストリープ、ジム・ブロードベント、
アレクサンドラ・ローチ、ハリー・ロイド。

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一人の老女(メリル・ストリープ)がコンビニで牛乳を買い、家に戻る。
夫のデニス(ジム・ブロードベント)と会話しながら、朝食の用意をし、
お手伝いの会話にも耳をそばだてる。

娘のキャロル(オリビア・コールマン)が、心配して駆けつけるが、
マーガレット・サッチャーは意に介さない。

実は数年前に死んだ夫、デニスの遺品整理をはじめようとしていた矢先のこと、
キャロルは度々、パパは死んだと告げなければならない。

マーガレットの家には、身の回りの世話をする者がいるが、
デニスは幻となって、彼女の感情をなだめ、あるいは逆なでする。

若き日のマーガレット・ロバーツ(アレクサンドラ・ローチ)。
雑貨商の娘に生まれ、店の手伝いをしながら青春期を過ごしたマーガレットは、
オックスフォード大学に進み、卒業後、保守党の演説に感動して政治家の道を選ぶ。

24歳の時に立候補したものの落選。
未婚ではダメだとのデニス(ハリー・ロイド)の言に
平凡な家庭の主婦にはならないと宣言しつつも求婚を承諾する。

9年後、マーガレット・サッチャーは初当選し、
ここから強気のマーガレットの快進撃が始まる。

しかし、経済の低迷、IRAとの紛争、フォークランド紛争、
マーガレット・サッチャーを次々と困難が襲う。

はたしてイギリス初の女性首相はこの困難を打開できるのだろうか。



引退し認知症となって、周辺と齟齬を生じながら生きるマーガレットと、
若く野望に燃えていた日々、議員として首相として
困難な状況に立ち向かっていた日々が、入れ子になって繰り返される。

単にマーガレット・サッチャーの経歴を追うだけでない作り方が、
伝記ものにありがちな事実を追うだけの展開とは一線を画すが、
もう少し違う演出を想像していた。

マーガレット・サッチャーの栄光と挫折、は良いとして、
ここまでうらぶれた姿を見せられるとは思わなかった。

2012/3現在、ご存命で最近も公園でくつろぐ様子が
激写されるなどしている元首相だが、
メリル・ストリープが30代から80代までを好演。

しかし、やがて誰にでも訪れるであろう姿は
如何に演技とはいえ、身につまされて痛々しい。

娘のキャロルによれば、2000年頃から政治的な事実の誤認が始まり、
デニス・サッチャーを2003年に亡くしたことも度々忘れていたらしいが、
常に夫人を支え、寄り添っていた夫、デニスの存在は大きい。

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