O邸の完成見学会の折り、
閲覧用の図面を見て尋ねられた方がいました。
『設計図面ってこんなに必要なんですか?!』と。
私は答えました。
『最低でもこのくらいは、必要です!』と。
どの図面一つ取っても必要な図面であります。
基礎屋さんは、平面図や、基礎図面また矩計図を見ながら施工します。
大工さんは、全ての図面を見ながら施工します。
(中には、図面を見ない頑固な大工さんもいますが・・・笑い)
左官屋さんは、仕上げ表・平面図や展開図面・天井伏図を見ながら工事をしていきます。
屋根(板金屋・瓦屋)さんは、平面図・矩計図・立面図・屋根伏図等を見ながら施工します。
サッシ、建具屋さんは、平面図・建具表を基にして、製作に入ります。
材木屋さんは、平面図、立面図、矩計図、展開図、構造図(土台伏図、床・梁伏図、小屋伏図)を基にして、
構造材造作材を用意したり、プレカット図面を作成したりします。
足場屋さんは、平面図、立面図、矩計図をみて足場を組みます。
建材屋さんは、仕上げ表、平面図、立面図、矩計図、展開図、天井伏図等を見ながら、
どの材料が必要かを確認し、また工程表見ながら搬入していきます。
電気屋さんは、電気設備図面(コンセント・スイッチ図、照明器具リスト、電灯図面等)、
展開図や天井伏図に照明の位置が記載されていれば、確認しながら施工していきます。
設備屋さんは、全ての図面をみますが、
特に、基礎図面、仕上げ表、平面図、矩計図、展開図、
そして、設備図面(給水排水系統図面、設備機器リスト(内外)、暖房配管図等)をみながら施工します。
各施工業者にとって、施工に必要な図面であります。
また、もう一つ重要なポイントがあります。
それは、積算(見積り)に必要になり、また根拠となります。
検討に検討を重ね、図面に反映されていれば、
現場での変更も少なく、
図面通りに施工され見積りに信憑性が増します。
工事の拾い(積算)落ちが少なくなります。
詳細な積算が可能となり、
各工事ごとの単価が明瞭となり、あいまいさが無くなります。
以上の点を踏まえ、図面は描けば描くほど現場にとっても、
積算にとっても大変良いと、私は思います。
よく言われる事ではありますが、
『3回家を建てると、理想の家が出来る!』と。
3回も建てれる方なら、それでも結構ですが、
一生に一度の家づくりとなり、なかなか難しいことであります。
ならば、設計(計画)の段階で、3回建てた分の検討を重ね、
後悔の少ない、満足のいく家づくりをするために、
設計に力を入れることを、お勧めいたします。
改めて云う事でもありませんが、
意外と知らないところでもあります。
こだわる方は、特に図面を大事にする事であります。
以上のことを通しても、図面の必要性を感じ、
設計事務所が如何に必要かを認識して頂ければ幸いです。
家づくりのスペシャリスト!
2Fトイレ(展開図に描かれた通りのカウンター、収納となっております。)
あたり前の事ではありますが、図面を見て施工しております。
2F家事コーナー(平面図・展開図に描かれた通りのカウンター、収納棚となっております。)
同上。
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