昨日の朝、いつもより少し早起きする用事から帰宅して、自宅の近くから空を見上げると、出かけるときにはお月さまに寄り添って明るく輝いていた木星がもう見えなくなっていました。夜明けが早くなったなあと思いながら、まだ西の空に見えている、お月様を眺めておりました。
しばらく朝の慌ただしさも忘れて空を見上げていると、ふんわりと爽やかな甘い匂いが漂ってきました。
わたしが立っていたところの後ろに生えている梅の木に花が咲いていたのでした。
一歩後ろに下がって梅の木とならんで、明るくなっていく空に浮かぶ、和三盆のお干菓子みたいにしっとりと輝くお月様の美しさを鑑賞しました。
「お月様、きれいやねえ」と、思わず独り言が出ました。
誰かが聞いていれば、わたしが梅に向かって話しかけているように見えたかもしれません。不審者に見えたかも…(;'∀')
美しさや素晴らしさを鑑賞するときって、同意や賛意があると嬉しいもので、わたしは梅が「そうやねえ」と応えてくれているような気持ちになっていたのです。
ふと、鑑賞するという意味を持つ言葉に「めでる」という言葉があることを思い出しました。
漢字で書くと「愛でる」または「賞でる」です。
昔の言葉なら「めづ」となります。「めづ」には「思い慕う」とか「心惹かれる」という意味もあります。
お月様をめでていたら「竹取物語」の、「いかでかこのかぐや姫を得てしがな、見てしがなと、おとに聞きめでてまどふ」という一節を思い出しました。
ここで出てくる「めでて」は、思い慕うの方ですね。
お月様のように、美しく手の届かない存在に想いこがれる気持ち、でしょうかね。
「竹取物語」中学高校時代に古文で暗記しましたよね( 一一)
風が微かに吹いたのか、いい匂いが濃厚に感じられて、はっと傍らの梅に視線を遣ると、梅の花のころんとした姿も可愛らしくて美しい。
へそ公園の周辺でも、開花をむかえた梅の木を見かけます。
皆さまも梅の花を見つけられたら、いい匂いもクンクンしてみてください。早春の匂い、です(#^^#)
written by A