つれつれたれたれ

日常のことなどのんびり書いていきます。

ものぐさじじいの来世

2008-03-30 | 読書
 



今日はものぐさじじいの来世を。
作者は小川未明。『赤いろうそくと人魚』の作者さんです。
出版社は架空社。小川未明の絵本シリーズを刊行中とのこと。

このお話は、のんびりとした気分にさせてくれます。
高岡洋介さんの絵は現代的ですが、それが不思議とマッチしていきます。
表紙のおじいさんの頭の上に、ネコがいるのがわかるでしょうか?
文章にネコは登場しないのですが、このネコはずっとおじいさんの傍らに
表紙裏のシルエットの絵も楽しいので。そこもぜひチエックして下さい。


あるところに、ものぐさじいさんが住んでいました。
じいさんはいつもじっとしていることが好きでした。
けれど、おじいさんは徳人とみえて、皆から愛されておりました。
それから、また寒がりでもありました。そして子供好きでした。
おじいさんがなくなって極楽に行くと、仏様が言いました。
「何でもおまえの望みは一つだけきいてやる」
おじいさんは、頭をかしげて考えていました。
そして・・・。


読めば読むほど不思議なお話です。
おじいさんの望みも変わっていますし、仏様が叶えてあげた望みも。
ですが、おじいさんにとってはそれが一番幸せなのだなと、納得できます。
幸せというのは、一人ひとり皆違うものなのですね。
TVや雑誌を読んでいると、そんな当たり前のことを忘れてしまいます。
幸せが1種類しかないように勘違いしてしまうのです。
この本は、人の望む者はそれぞれ違う。
幸せは人それぞれだ。ということを思い出させてくれますよ



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