劇場版「BLEACH」地獄篇 公式サイト
本日、一足早く、ブリーチを見てきました。
少年漫画の王道の話が進むので、原作をあまり知らない人も楽しめる映画に仕上がっていました。
一緒に行ってくれたKさん。
ありがとうございましたー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/usagi.gif)
でも、東京はいいなぁ。生アテレコかぁぁ。うらやましい。
今更ながらですが、姉の子3人と行った映画の感想などを。
今まで書かなかったのは、ちょっと途中で席を立った事があったからです。
10分弱くらい間が抜けているので書こうかどうしようか悩んでおりました。
でも、覚書代りに書いておこう。と。
(その為ネタバレになります。かなり不満毒を吐いています。
これから見たい人はスルーしてください)
『ドラえもん のび太の人魚大海戦』
現在のTV版を見ていないので、どうしても第一期と比べてしまいます。
現在のTV版のキャラクター設定がそうなっているのか、
映画版だけの事なのかは判りませんが、キャラクタが薄くなっていて残念でした。
・スネオの厭味な面
・ジャイアンの乱暴な面
・のび太の我儘で要領の悪い面
がそれぞれ強く描かれていて、見ていてフラストレーションが。
・しずかちゃんは自己主張が旨くできない攫われキャラ。
・ドラミちゃんが、しっかりしすぎてお兄ちゃん(ドラえもん)を尻に敷いていたり。
キャラクタの精神年齢を悪い意味で下げていると感じました。
脚本を書かれた真保 裕一さんは好きな作家さんの一人なのですが、
キャラクタを薄くしたのがちょっと…。
全体的にキャラクタの深みもエピソードの深みも物足りない。
話の都合のいいようにキャラクタを動かしすぎて、キャラの個性が消されている感じ。
一つ一つのエピソードも駆け足で、どうしてそうなるのかが判らない。
【のび太が優しい男の子】として描かれているのですが、のび太の言葉一つでヒロインと祖母の確執が溶けるのは納得がいきません。
ヒロイン・ソフィアの祖母・女王オンディーヌは人魚族を率いる女王。
流浪の末たどり着いて長い時を過ごした人魚族の現在と未来を一身に背負った女性です。
ソフィアの両親を早くに亡くし、たった一人の孫娘であるソフィアに全てを託す為に、ソフィアには厳し過ぎるほど厳しく接しています。
一族の平安を守るために人間との接触禁止しているのですが、海を汚す人間を忌々しくも思っているようです。
ソフィアは自分の背負ったものをきちんと理解していますが、好奇心も旺盛。
禁止された人間の世界にも興味を持っています。
その為少々軽はずみな行動に出ることもあり、女王オンディーヌの悩みの種になっています。
そんな2人の確執が解けるのきっかけがのび太の一言って、ちょっと都合がよすぎませんか?
人間への嫌悪感を隠さないマスコットキャラ・ハリ坊の心境変化がソフィアの説得というのも軽い。
のび太達がハリ坊を助けて心境が変化した。というベタな展開の方がまだしも説得力があるというものです。
人魚族と怪魚族との因縁の象徴・伝説の鎧と剣をめぐるアドベンチャーも、道具を使うのはドラミとドラえもんのみ。
のび太やジャイアン、スネオ、しずかちゃんにも道具を持たせて欲しかったなと思います。
しずかちゃんの攫われ方も違和感。
もっとしずかちゃんらしい攫われ方(?)があると思うのです。
あと気になったのは、のび太が徹底して要領の悪い役立たずに描かれている点。
のび太はいざとなったらできる子。というのが定番だと思っていたので、もっと活躍させてほしかった。
各キャラクタの行動変化のきっかけが全て言葉なんですよね。
どらえもん+5人の行動が他のゲストキャラクタに影響を与える方がもっとすっきりしたと思います。
道具も色々と出てきていたので、道具好きの人には楽しめるかもしれません。
子供たちは結構喜んでいましたが、納得のいっていない子もいましたね。
(となるとやはり脚本の問題か)
エピソードを詰めるともっと面白い映画になったと思わせるストーリーだっただけに残念すぎました。
武田鉄矢が作った挿入歌が怖ろしいほど浮いていました(笑)。
変に第一期の映画版をリスペクトしなくてよいから雰囲気に合った挿入歌をつくろうよ
(脚本を見ないで作ったとしか思えませんでした)
さて、最大の毒吐きをさせていただきます。
映画版クレヨンしんちゃんの
スタッフの偉大さを、
再認識させられました。
『映画 ドラえもん のび太の人魚大海戦』公式サイト
『映画ドラえもん』オフィシャルサイト
http://www.dora-movie.com/
見てまいりました。
『交渉人 THE MOVIE』
あ、試写会でございます。
のっけから中々派手なカーアクション。(もちっと尺が短い方が好きだったかも)
曰くありげな犯人の、胡散臭い演説。宇佐木の交渉。
中々スピーディな展開でした。
しかし、ときどき会場が爆笑に包まれる。
そう。あの男です。
筧さん…もとい。木崎が喋るたびに笑いに包まれる場内。
木崎さん、映画版では色々拍車がかかっております。
最初から(笑いのツボを)飛ばしまくりです。
犯人も捨て駒。同情できる捨て駒。同情できる犯人。
間抜けな道化。悪人。極悪人。悪魔。
と各種揃ってお得感満載。
幾度かあるドンデン返しも効いた娯楽作に仕上がっています。
話し自体は陰惨な部分もありますが、筧さん…もとい。
木崎さんのエピソードが丁度よい緩衝材になっています。
(それにしても。木崎の間の悪さは神がかり的)
そうそう。忘れてならないのが、ハイジャック便の機長:加納を演じる柳葉さん。
ここでもいい役をやっています。
結構おいしい所を掻っ攫ってるんだな。これが。
成宮さん演じる乗客:沢木も最初は絵に描いたようなヤナヤツなんですが、
最後は結構良いヤツに見方が変わっています。
(話が進む毎に木崎がヘタレに見えるカッコイイシーンもあるのになぁ
)
見に行って損はないと思いました。
2月11日 公開
一足早く試写会で見てきました。
『愛を読む人』(R-12 )
…本題に入る前に一言言っていいですか?
R-12の映画の試写会に、小学生を連れてくるなぉ
隣の席が家族連れだったのですが…4名様のうち、お子様3名。
内一人は完ッ璧小学生だっだんだze。
前半部分に性愛表現が入っているので、開始早々気まずい雰囲気が漂いましたよ
小学生は、ごまかしにお菓子食べておりました。サクサクサク。
試写会が《ありがとう名画サロン》だったせいか年配の方が多かったのも、
気まずさを盛り上げておりました。
お子様が菓子喰って誤魔化すのも、大人が妙に咳き込むのも。
誰も注意しない微妙な一角…
皆様、試写会とはいえ、お子様連れの場合は十分に注意をしましょうね
さてさて、気を取り直して内容ですよ。
原作の『朗読者』と切り離して、あくまでも映画を見た感想を。
…とわざわざ書いたのは、原作と映画では微妙に主人公の二人の設定が異なっている為です。
映画は原作を解かり易くするために、少々設定をいじってます。
それに伴い、主役二人の性格も微妙に変わっています。
原作を読んでから観るか。観てから読むか。
思案のしどころですよ。
どちらにせよ、両方を《みて》補い合う事をお薦めします。
私に言えるのは、脚本のデヴィット・ヘア氏は、
原作を大切にした上で改編しているようだ。ということだけです。
一箇所だけ惜しいと思うのが、主人公の名前。
原作ではミヒャエルですが、英語読みのマイケルになっている
ここはミヒャエルのままのが良かったかなぁ。
閑話休題。
ハンナ役のケイト・ウィンストレットがアカデミー賞主演女優賞を受賞した事が物語っていますが、映画の主役はハンナです。
15歳の少年:マイケルが出会った、年上の女性ハンナ。
たったひと夏の初めての恋と愛。
きらびやかな日々は、ハンナの失踪で幕を閉じます。
そして数年後。
法科大学生となったマイケルは、特別ゼミで戦時中の非人道的な罪を裁く裁判の傍聴へ。
そこで裁かれるのは、6人の女性。その中の一人がハンナ。
ハンナは、とても芯の強い女性として描かれています。
他の被告達が自分の無罪の証明に躍起になる中で、彼女は自分のしたこと。
その当時での意味を問いかけます。
『貴方ならどうしましたか?』
というのは、ハンナが裁判長に言った台詞ですが、
この台詞が象徴しているように映画は観客に《考える》ことを要求してきます。
マイケルと同じゼミの学生が、一般的なドイツ人の見方を披露してくれます。
そして、ゼミの教授の言葉。
《若い世代が我々先輩の行動から学ばなければ意味がない》という言葉(うろ覚えなのですが)が、
《歴史の次世代への継承》
というテーマを鮮やかに浮かび上がらせます。
ハンナと恋愛関係にあったマイケルは、大きなジレンマに陥ります。
戦後ドイツ国家の教育に育った彼は、ナチズムの罪というものを教育されて育っています。
《凶悪なナチ》への嫌悪と、被告人ハンナの人間性を知っている故の混乱。
彼の中で結びつかない過去のハンナ。そして、彼は自分が裁判の行方を決定する大きな鍵を握っている事に気がつきます。
彼は現在から過去を見る傍観者ではなく、
過去の罪を決定付ける関係者だったのです。
そして裁判後。
マイケルは、拭えきれない罪の意識にさいなまれています。
あの時の自分の判断が正しかったのか、間違っていたのか…。
誰にもいえない罪を背負ったマイケルは、離婚をきっかけにある行動に出ます。
それが無期懲役となったハンナへ朗読テープを送る事。
ただテープを送り続けるマイケル。
そして、20年。老人となったハンナは、老人であるがゆえに釈放される事に…。
身よりもない《ナチの戦犯》のハンナが頼れるのは、マイケルだけ。
刑務所の判断で連絡をされたマイケルは戸惑います。
ドイツの弁護士である自分が、《ナチの戦犯》を援助するという事実が何をもたらすのか。
葛藤するマイケルはそれでも仕事と住む場所を手配し、釈放1週間前のハンナに会いに行きます。
そこで交わされた会話以上の会話。
マイケルが色々なものを負った様に、ハンナも色々な事を考えるようになっていました。
そして釈放の日。
ハンナのとった行動は…。
テーマも重いですが、重いなりに色々と観客に考えさえてくれる映画でした。
映画の宣伝文句に騙されてはいけません。
これは、恋愛映画ではありません。
恋愛映画では終わらせてくれません。
先人の歴史を如何に継いで行くか。という、葛藤の話です。
映画のラスト。
マイケルは、ある決断をします。
それが何をもたらすのか、映画では描かれません。
マイケルが葛藤し、決断し、犯した罪。犯したかもしれない罪は、
次代に継承されて行きます。
こういう重いテーマを描いた作品が作られたという事に、
感謝と尊敬の念を懐きます。
是非、見て下さい。
追記;カテゴリの憶測(妄想?)に、
激しくネタバレの感想(感想か?)を書いています。
パスは、ローマ字でネタバレになります。
見てみたいという方だけ、どうぞ。