空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

十億円立替案

2018-01-09 16:49:17 | Newsメモ
「歴史の捏造」、尤もな評言である:



朝日新聞 日韓合意破棄は回避見通し 韓国、首相の慰問求める案も ソウル=牧野愛博2018年1月8日19時53分

韓国の康京和(カンギョンファ)外相は9日午後2時から、慰安婦問題の最終的で不可逆的な解決をうたった2015年の日韓合意をどう扱うかについて、一部を説明する。同国外交省が8日発表した。文在寅(ムンジェイン)大統領が未来志向の日韓関係を強調していることに配慮。合意の破棄や再交渉は求めない見通し

安倍晋三首相らに対し、元慰安婦らを慰労するための訪問や手紙の送付など、「誠実な履行」を求める形で事実上の追加措置を求める案が浮上しているという

 …『合意以来二年も経って、それで提示される”誠実さ”というのが”もっと誠実になれよ”ですか?』と張り付いた笑顔とともに返答されるのではないか…。

 …国家間の問題解決のため、としては確かに10億円は”端金”ではあろう。だが既に振込み、受け取り、事業に使用したわけであり、その事業報告を求められるべきところではなかろうか:

毎日新聞 韓国も10億円用意 日韓合意対応策 2018年1月9日 13時03分(最終更新 1月9日 13時16分)

これに対し、日本外交筋は「10億円に関する韓国側の説明が曖昧で、評価のしようがない」と述べるにとどめた

 で、受け取った分について:

聨合ニュースは9日、日本政府が拠出した10億円(約95億ウォン)相当を韓国政府が用意したうえで、日本側と取り扱いを協議する案が有力と伝えた

10億円を日本側に返還した場合、事実上の破棄と日本側に受け取られる可能性が高いため、折衷案として韓国政府予算による支援案が浮上した模様だ

 …大体同額を韓国側も出資して財団を構築するはずだったんではないか。

聯合ニュース 慰安婦合意「真の解決にならない」 日本に再交渉は求めず=韓国 2018/01/09 14:18

合意は同問題の真の解決にならないとしながらも、合意の再交渉は求めない姿勢を示した

 何をもって「真の解決」とするかは議論の余地があるにせよ、そこへ向けて共同の歩みを進めていこう、とりあえず韓国国内で行動する財団でも設置しようというのが例の10億円の心であるはずで、そのカネを受け取ってさしあたり分配したくらいで終わりになるというなら、それこそ人の情に欠けるのではないか。

 …救済については、ここまで年寄りになってからじゃあなんともなんめえ、という気はするものの、一時金が渡ったひとについては、多少の詫びにはなろうか。ないよりはましだ、とそう考える。

 …しかし、一時金という形で分配にまわったのは韓国側の判断であるかと思われ、そこの責任を日本側に押し付けられても困る。

また、合意に基づき設立した慰安婦被害者支援財団「和解・癒やし財団」に日本政府が拠出した10億円を韓国政府の予算で負担し、拠出金の扱いについては日本側と協議するとした

朝鮮日報 慰安婦合意「真の解決にならない」 日本に再交渉は求めず=韓国 記事入力 : 2018/01/09 14:23

 朝鮮日報は(聯合もか)まだ第一報状態。

産経新聞 韓国が日本分拠出と報道 慰安婦合意で外相新方針 午後発表 2018.1.9 12:44

10億円を財源とした現金支給事業では、合意時点で存命だった元慰安婦47人中36人が受け取ったか、受け取る意思を示した。日本の拠出金を韓国政府予算に置き換えることで、日本が関与した解決策との印象を薄める狙いがあるとみられる。どのように置き換えるかは不明

 でまあ、日本側一般市民的には、いろいろ言いたいこととかあろうけど、解決への第一歩としてまあ、一時金のひとりあたり1000万円とか、妥当なんじゃね?といったところだったのではないか。追加措置は、将来的にはあってしかるべき、と思う人々もあっただろう。そりゃそうだ、和解事業は延々とするもんだ、70年くらいまじめにやれば、真珠湾訪問も広島訪問も実現する。だが、そこに至るまでの長い道のりの、偉大であるべき一歩を踏んだ直後に「やっぱやーんぴ。国内、まとまんねっス。カネは貰わなかったことにするんで、ヨロシク」とやられて機嫌よくするひともなかなかあるまい。

聯合ニュース 慰安婦拠出金返還せず同額負担 処理方向は今後協議=韓国新方針 2018/01/09 10:41

韓国政府は慰安婦合意に対する被害者や国内世論の強い反発などを踏まえ、10億円を返還するか、返還を前提に金融機関などに預けることを検討したが、事実上の合意の破棄と受け止められる懸念があるとして、日本の拠出金と同額の資金を調達する一方、資金の使用は両国の今後の協議事項として残すことにしたもようだ

 …財団は日本側の10億円(と同額)のみで運用することになっている。つまり元慰安婦さんたちの慰労だのなんだのに、韓国政府はカネを出す気はないと、そういうことになりますか。

康氏は慰安婦合意が慰安婦問題を歴史の教訓として残すため、韓国政府が国内外で取れる措置を制約するものではないと表明し、被害者の救済と名誉回復のため、政府レベルで最大限努力するとの姿勢を示すとされる

 名誉回復については、延々話を引っ張りすぎて、どうしようもなくなっている感がある。
 もはや侮辱・罵倒用の用語として用いる例さえあるようで:




 …ああうん…ダメだ、この慰安婦新定義だと、この人が慰安婦問題を問題視することはできなくなる…。『高須氏にとってはそうだよね(私は違う解釈だけど)』という逃げ方は



 悪口の一種として使っていることが文脈上明らかだよね、と言われてアウトかな。そうでなくとも、極めて異例・個人的な定義というべきで、『悪気が無かった、それどころか好意的な評価だったのだよッ! それが分らなかったお前のほうが悪いッ!』という方向で押すのは強弁に過ぎるし、仮にも謝罪をしているあたりでやっぱりアウトだろう。

 そもそも、当の被害者の尊厳回復とかなんとか問題とすべきところ―のはずなんだから、その単語は礼節をもって扱うべきであり、これを罵言として使用する者は慰安婦のひとびとを今日も侮辱するものと思うほうが良いと思う。

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