冒頭の写真は、噴煙祭にご来場いただいた方にご協力いただいて作成した手形によるアートです。
3日の閉祭式で披露されました。3日の「校長日記」でも少しだけふれたものです。
当初中庭で「手形」を押してもらう予定でしたが、雨天のため、格技室前で行いました。
私も通りかかると、顧問の吉澤先生と係の生徒呼び止められ、「手形」をおしました。
自分の手形はどれかは、自分では分かりますが、ここではあえてふれません。
ところで、皆さん、「伯楽」という言葉をご存じですか。
辞書によると、
1 中国周代の、馬を見分ける名人。
2 馬の素質の良否をよく見分ける人。また、牛馬の病気を治す人。
3 人物を見抜き、その能力を引き出し育てるのがじょうずな人。「球界の名伯楽」というように使います。
「千里の馬は常にあれども、伯楽は常にはあらず」という中国唐時代の文人、韓愈の言葉(『雑説』)も有名です。かつて、高校時代に漢文で習った記憶があります。
改めて、なぜ、この「校長日記」で取り上げたかといいますと、われわれ教師も、「人物を見抜き、その能力を引き出し育てるのがじょうずな人」になれるように日々努力することが必要だと思うからです。
日本経済新聞に連載されている「私の履歴書」をお読みになった方はご存じかと思いますが、そこに執筆された方々は、必ずといっていいほど、かつて教わった恩師のことを、自分の可能性をよりよい方向に導いた先達として「尊敬の念」で回顧しています。
明治の日本社会のように、「立身出世」をめざしていた時代とは、現代は価値観の有り様は違ってきています。先行き不透明な日本社会だからこそ、難しいことではありますが、生徒個人個人の個性に応じて、その能力を引き出し育てる「名伯楽」となるべく我々は努力していきたいと思うのです。ロンドンオリンピックのボクシング金メダルの村田選手と彼を育てた恩師の報道を見て、思い出したことを書きました。
3学年の先生方から頼まれていました、就職希望者のための面接練習を本日昼休みから始めました。今年の3年生は、入学時から知っています。否、高校入試の受検時から知っているといったほうが正確です。そんなわけで、一人ひとりのいいところもまずいところも、自分なりに承知しています。それぞれ、人柄は、人懐っこくて、素朴で、優しい性格の生徒が多いのですが、自分のよさを積極的に試験当日アピールできるかどうか、面接練習をしていて、そんなことを思いました。