かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

徳間書店刊の「日本戦後史論」を読みました。

2015-03-03 | 気ままなる日々の記録

 筆者は内田樹氏と白井聡氏の共著です。「日本戦後史論」という題名に惹かれてアマゾンで買いました。両氏の日本の現状認識は「主権在民の独立国家とは言えない」というもので、平たく言えば、飼い主がアメリカで日本は飼い主に忠実な愛犬ポチに過ぎないというもの。そこで、どうしてこんな無様な国になってしまったか。両氏の主張は先の戦争で「完璧に負けすぎたからだ」というのだ。負けたときは、次回は勝つぞ!という心意気が残っていないとその国や民族は去勢されたようになる。次は勝つぞと云う心意気があってこそ、あの時のあの作戦がダメだったとか、あの時の情勢分析が甘かったなど、負けた原因分析ができる。日本の場合完璧に負けたので負けた原因を分析する気力もなく、むやみに親米、へと走った。というのだ。彼らは博識で敗戦国で半永久的に戦勝国に基地を提供した国は歴史上ない、とさえ言っている。私は、この負けすぎたから開戦への反省が無かったという論法に賛成しかねます。日本文化は、どんな場面でも緻密に分析したり反省したりすることは嫌いです。人間関係に気まずいものが生まれるからです。日本人が好きなことは「都合の悪いことは「一切水に流す」ことです。水に流した後また皆で力を合わせて頑張る!という生き方です。こうした日本人特有の行動様式は、多分、日本が自然災害の展示場かと思われるほど各所の自然災害に見舞われるという状況にあることから生まれたもので、大地震が起こり津波に襲われた時、いろいろ反省していても始まらないからです。火山が爆発し、集中豪雨で大洪水が起き山崩れや土石流が発生した場合昔の人は「起きたことは仕方がない。水に流して皆で力を合わせて頑張ろう!」と考えたと思われます。これを書いている今、地震がありました。震度は4。「自然災害展示場日本!」恐ろしいことです。


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