かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

生活習慣考

2015-09-03 | 気ままなる日々の記録

 数日前の毎日新聞で「中国人に旅の常識を」という記事を見つけた。北海道の観光振興機構がマナーガイドを作成したというもの。中国人がマナーが悪く特にゴミを散らかして日本人観光客が離れてしまうという不安があるかららしい。この記事を読んでいて、心当たりのことが思い出された。

 我が家は子供たちが小学生の頃から、ホームステイを数多く引き受けてきた。出身国は北米、オーストラリア、ニュージーランドとそれにラオスからも。30年の期間で40人近くになる。半分が高校生残り半分が成人と云う割合である。中でもカリフォルニアのサンフランシスコ市からの学生さんが圧倒的に多かった。子ども部屋が空いてからは、一度に二人と云うことも。男子学生のみと云うことも多く、期間も半月から2か月とさまざまであった。

 10年ほど前になるだろうか、二人の男子学生がやってきた。一人は日系人の父親とヒスパニック系の母親、もう一人はメキシコ系の父親と中国系の母親の混血。それぞれ高1と高2であった。期間は長くても短くても終わった後は満足して帰っただろうかと云う不安と無事終了したという安ど感が混在する。ホッとして部屋を覗くと置手紙があったりしてビックリすることもある。「立つ鳥あとを濁さず」と云う諺があるが、真逆のことが起こっていて一度に気持ちが萎えてしまった苦い経験もある。貸したナップザックは床に投げ捨てられ、部屋はごみ篭があるのに散らかし放題。隣の部屋のスティヤーはビニール袋にごみを集めて持ってきたのに。何ともやりきれない気持ちであったのを思い出す。

 反対に我が家に滞在した十数人から招待され、全部にホームステイさせてもらった。我々がホームステイしていて一番気になるのは入浴。外国の人々は入浴時間が短い。10~15分ぐらい。われわれはどうしても30分かかってしまう。

 あるとき、スコットランド出身のニュージーランド人の家にステイした。5人家族と娘のボーイフレンドが加わって6人、それに我々2人と合わせてバスルームが3つということがあった。案内されたバスルームは中央にバスタブが置かれただけのシンプルなつくりのもの。とにかく猫足の大きな湯船に湯を貯め、時間節約のため二人一緒に湯船に入り、シャワーと洗い場がないことに気付いたが聞くわけにもいかない。西洋式の浴室には慣れている心算でいたが今までの知識が通用しない。少なめにソープを使いバスタオルで拭いて出るとゆう初めての経験をした。このとき、文化習慣の違いを理解することは難しいと身を持って感じた次第である。蛇足ながら、生活習慣は洋の東西を問わず、母親の習慣が家庭の習慣になって、子供に受け継がれるように思われることを、ホストファミリー体験から学んだことを付記しておきます。(E)

 

   

青田に舞い降りたシラサギ。