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国分寺・甚五郎

2007-10-21 09:58:41 | Weblog
東京の郊外にある国分寺市。東京では珍しく、古い歴史と文化を伝える町であるといえよう。その証左は地名にも表れている。
この地は、西暦741年に聖武天皇の命により建てられた国分寺に由来する。

JR中央線国分寺駅は駅ビルになっていて、丸井が入っている。駅のすぐ北側には鬱蒼とし樹木に囲まれた日立製作所の研究所がある。東京経済大学、東京学芸大学のキャンパスが近い。国分寺駅には西武線が乗り入れており、武蔵野美術大学や津田塾大学の学生が乗換駅ともなる。このような背景から、学生が多く「若者の町」らしいにぎわいがある。

たまに足を運んだ「T's」というバー(日曜日にジャズの生演奏をやる)のマスターから、国分寺にあるユニークな店として「甚五郎」の名を教えてもらった。駅北口のパチンコ屋の西側路地。そこを北に向かって歩くとすぐ左側に「甚五郎」はある。変わった店の雰囲気で、うどんは、うまい。そのような情報であった。行ってみると、確かに変わった雰囲気の店だ。昭和30年代前後に、日本全国でみかけた金属製の広告看板を、店の内外に飾っている。オロナミン軟膏、フマキラー、オリエンタルカレー、アデカ石鹸、ムヒ、森永ドライミルクといった懐かしい昭和レトロの広告たち。これらを鑑賞しながら、武蔵野うどんを賞味するという訳である。お客の年齢層は、場所柄若い。しかし、高年齢層もいる。

鴨汁うどんを注文する。大きめの木皿に盛られたうどんを、あたたかい汁に浸して食べる。すこし茶色がかったうどんは、腰がつよい。汁には小さくきった鴨肉やネギが入っている。値段は650円。この値段は、10年以上変わっていない。1997年に発行された『多摩のグルメガイド 身近な街の花まる そば・うどん』(のんぶる社)で、そのことは確認できた。

【「甚五郎」のデータ】
住 所 国分寺市本町3-3-13
電 話 042-325-6916
定休日 日曜・祝祭日
駐車場 無し
開 店 11時-16時、17時30分-21時