送電鉄塔の見える場所

稜線の向こうに消えてゆく鉄塔の列はどこへ続いているんだろう

苓北火力線 198-196号

2011-05-25 23:32:12 | 苓北火力線
 
                       桜の季節に。左から197号・198号・199号。

3月に自分専用のPCを手に入れて、更新頻度を上げるつもりがますます遅くなってます・・・スミマセンm(_ _;;m
去年失敗したので今年は田植えが始まる前に写真だけでも撮っとこうと走り回ってたら、画像ファイルがどえらいことに。_| ̄|○ 
そんなこんなでちょっと疲れ気味なので今回は癒しの苓北火力線です。 (* ̄ー ̄)~♪ ゆったり眺めてくださいね。

          
    
198号は200号の向こうから尾根を続いてきた道の突き当たり。車でそばまで入れるので例のごとく仕事の帰りに立ち寄ってみた。
北向きの急斜面に夕陽が差し込んでいる。入口の正面に航空障害灯用の電柱が立っていた。番号札のあるB脚は一番下かw

  

これは職場から見える5本の紅白鉄塔の右端にあたる。午後ずっと「早く終えたい~、あそこに行きたい~」とちらちら眺めていた
場所に来てるんだ・・・ 工場の方向に目を向けても木々に遮られて見通しが利かない。航空障害灯の高さからなら見えるかな。
草の伸びた結界に入り込んで頭上を仰ぐと電線が端正な「>」を描いている。空の色に紅白が映える。紅白塗装は晴れた夕暮れが
いちばん鮮やかだ。九州電力の赤は橙色に近い。広島で見たのはもっと真っ赤だったような気がする。塗色の規定では「赤及び白
又は黄赤及び白」となってるから九電では「黄赤」を使っているんだろう。
立ち去り際にもう一度見上げると、まだ明るい空を背景にぽぉっと航空障害灯が点っていた。ああ、和むなぁ(^-^)

「←197号」の標識は198号近くの道端で見つけていた。細いけど歩きやすい山道・・・だったのは最初だけで、進むにつれて土が
えぐれて階段が浮き上がっていたりなくなっていたり。この道、もう使われていないっぽい。しかも急傾斜で下っていく。そのうちに
せせらぎの音が聞こえ始めた。198号からはほぼ同じ高さに197号が見えていた。だから尾根伝いにすぐ行けると思ったんだけど、
いったん谷底まで降りてから登り返さなくちゃいけないのなら日暮れ時に行くのは無謀すぎるな。

  

というわけで別のルートを捜して出直しするはずが、そのまま梅雨に突入し猛暑にへたばり、ようやっと197号にたどり着いたのは
もう野菊の咲く頃だった。なので鉄塔の周りにはムカゴだのアケビだの秋の恵みがたっぷりと。いや~美味でした ( ̄▽ ̄)V
(ホントは山のものは勝手に採っちゃだめです。地主さんの所有物ですから。この場合の地主さんは九電ですね。ゴメンナサイ。)

 

これにも航空障害灯用の配電線が繋いである。同時に絶縁架空地線(IGW)にもなっている。IGWは195号の航空障害灯用か。
198号・197号は配電線に繋がってるのになぜ195号だけ静電誘導方式?1本だけ低光度だから?これまでに見つけた静電誘導
方式採用の206号と204号も低光度だった。メーカーの製品情報を見ると静電誘導方式の航空障害灯を作っているのは1社だけ。
しかも低光度の1種類だけ。そうなんだー。中光度以上だと必要な電力を取り出すための仕組みが大掛かりになってしまうらしい。
研究はしたけど製品化には至ってないというところだ。技術的に可能だということとビジネスとして引き合うかどうかということは
まるっきり別の話だもんなぁ。

参考までに。
 低光度航空障害灯
  点滅しない赤色灯。60m以上90m未満の鉄塔の場合、頂上と中央あたりに取り付ける。
 中光度赤色航空障害灯
  点滅する赤色灯。90m以上150m未満の鉄塔の頂部に取り付ける。
  (あわせて塔高が105m未満なら2等分、105m以上なら3等分する位置に低光度航空障害灯を設置。)
 中光度白色航空障害灯
  白色の閃光。低光度や中光度赤色に代えて設置することがある。塔高105m未満なら頂部だけ、105m以上なら頂部と中央。
 高光度航空障害灯
  白色の閃光。塔高が150m以上になると頂部にこれ、途中に中光度白色(間隔は塔の高さによる)。

しかし自分、よっぽど航空障害灯が好きらしい・・・ スペーサーも萌えポイントだったり。     

 

次の196号はブラックバスで有名な萩尾大溜池の堰堤の脇。広めの敷地に鉄塔が2本並んで建っている。もう1本は上下ともに
110kV仕様、南熊本松橋線/南熊本宇土線の4回線。紅白ですらないのに下相の線が4回線鉄塔を軽く越えていくんですよ!
真ん中の架空地線に白い碍子が入っているのが見える。IGWがどういうものなのか実はよく理解できてないんだけど、充分な
電力を得るためには相応の長さの閉じた回路が必要らしいので、197号から195号までの間は鉄塔を伝って電気が流れていって
しまわないように碍子を入れてるってことで合ってるのかな?

  

この辺は南側はいくつも並んだ溜池、北側はゴルフ場というロケーションで、小山の頂上から頂上へと電線路が飛んで行く。
角度鉄塔の連続だ。こういうのっていいなぁ (〃▽〃)


予告。次回も苓北火力線の続きです。旅の方はこれを書いてる時点では180号まで到達してます。忘れないうちに書かないと!
ただし今後しばらくは大正鉄塔の取材を優先するつもりでいます。何本かは今年中に建て替えられるとか弓削分岐線の改編とか
古鉄塔解体につながるような情報がいくつか出てきたのです。なくなってしまう前にひとつでも多く見ておきたい。
苓北火力線も大正鉄塔も行こうとする先が自宅から遠くなってきました。ガソリン価格が高騰しないことを祈るばかりです・・・

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