本当に儲かる話?(FX編⑤)


本当に儲かる話?(FX編⑤)



(上記はイメージです。)


「信託保全」


前回は、各国の政策金利の違いで、どれだけスワップで稼げるかが決まると言う話でした。


前回の話URL



今回は、「信託保全」についてです。


信託保全とは、預けた資金をその会社の資産とは区分して、信託銀行によって信託管理する仕組みです。

いわば、そのFX会社がつぶれても、自分が預けた資産を保全してもらう仕組みです。


FX会社も倒産する場合があるので、信託保全がないと危険です。

実際2006年にFX札幌という会社が倒産し、信託保全をしていなかったので、
預けてた資金が返金されなかったケースがあります。



ただし、信託保全といっても完璧なものではありません。

FX会社だけでなく、信託している銀行も一緒に倒産すれば、資金は戻ってこないでしょうし、
そもそも、外貨同士のFXだと保証されない場合も多いです。


またFX会社は、新銀行東京と信託保全の契約をしているところが多いですが、
新銀行東京は、累積赤字1000億円を越え、東京都が400億円増資して、
経営を継続するか、預金保険法による破綻処理によって事業精算するかの議論の真っ最中です。


新銀行東京が精算されれば、多くのFX会社は新たな信託保全先を探す必要があります。

ただ、FX会社の多くが新銀行東京を信託保全先にしているのは、
信託保全契約を結べる条件が甘かったからではないかと個人的には思っていて、
他の銀行だと、信託保全を断られるFX会社もあるのではないかと危惧しています。


よって、信託保全だけを考えれば、新銀行東京以外と信託保全しているFX会社の方が安心できそうです。



さらに、信託保全より安全なのが、「取引所預託」です。

これは2005年7月にFXの取引のための公設市場(くりっく365)が出来、
そこに加盟している業者は、取引所に預けることが義務化されているため、
言わば、国が資産の保全をしてくれます。民間の信託銀行などよりもさらに安全なわけです。


ただし、安全な反面、取引可能な通貨が少なかったり、スワップ金利が低かったりなど、
取引ルールや条件が制限されている不便さがあります。

安全を取るか、より有利な取引(言わばリスク)を取るか、選択する必要があるわけです。




次回へ続く。


(調査員トリー)


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