本当に儲かる話?(FX編③)


本当に儲かる話?(FX編③)



(上記はイメージです。)


「いくらでロスカット(強制決済)されるのか?を知る方法」


前回は、FXのスワップ金利で稼ぐ手法で、
さらに利回りを2倍、3倍以上にもできることをお伝えしました。

前回の話URL


ただし前提として、これは為替相場の上がり下がりは気にせずに、
例え一時的に下がっても、何年かすれば、元の値段に戻ることを想定しています。


そうすると、ロスカット(強制決済)される場合を避ける必要があります。
ロスカットされてしまったら、損失が決定され、そこで取引終了です。
(1時的に下がっても、また上がって値段は戻ると考えているのですから。)


なので、利回りを7%→14%(2倍)→21%(3倍)とあげられるけれども、
その分、ロスカットされる可能性も当然高くなっていきます。

(高いリターンを求めれば、当然リスクも高くなります。)


そこで、自分の求めたい利回りおよびロスカットされる正確な為替価格を計算できないと、
FXをするにはとても危険な状態になるわけです。



それではNZドルに投資するとして、利回りとロスカットされてしまう金額を計算してみましょう。


まずは計算するためのデータを揃えます。


FX証券会社「マネーパートナーズ」の場合。

2月28日時点の日本円でNZドルを買う場合の情報。


NZドルの価格:1NZドル=約85円
NZドル最低取引単位:1万NZドル
NZD/JPN(1万通貨あたりの最低必要証拠金):20000円
(NZD=NZドル、JPN=日本円です。日本円でNZドルの取引をする場合という意味。)
スワップポイント(1日):182円(1万NZドルあたり)
ロスカットの基準:総資産が必要証拠金の40%以下



まず上記の情報から、NZドルの1年間の想定利回りを出しましょう。

1万NZドル=85×10000=85万円

182円×365日=66430円(スワップによる年間金利収入)

66430円÷85万円=0.078・・・=約7.8%(年利)


つまり、マネーパートナーズだと、2万円の証拠金でも1万NZドルの取引をできるが、
それだと85×10000÷2万円=42.5倍のレバレッジになります。

そこで85万円の証拠金なら、1万NZドルの取引は、1NZドル=85円ですからレバレッジは1倍です。
(ちなみに1万NZドルより少ない量の取引は、マネーパートナーズではできません。)

85万円  1万NZドル取引 利回り 7.8% レバレッジ 1倍
85万円  2万NZドル取引 利回り15.6% レバレッジ 2倍
85万円  3万NZドル取引 利回り23.4% レバレッジ 3倍
85万円  5万NZドル取引 利回り39.0% レバレッジ 5倍
85万円 10万NZドル取引 利回り78.0% レバレッジ10倍


1万NZドルの取引をするのに2万円だけで良いので、
85万円なら10倍の取引も楽にできます。

最大何倍かというと、
85万÷2万=42.5・・・42万NZドル取引も可能です。レバレッジは42倍にもなります。


なんか3倍くらいから、すごり利回りの数字になっていきますね(^^;)。

それでは、それぞれのレバレッジ(倍率)で、1NZドルが85円から?円下がったら、
ロスカットが発動してしまうのか計算してみましょう。


ロスカットの基準:総資産が必要証拠金の40%以下

わかりやすく総資産=85万円としましょう。

レバレッジ1倍の場合は、1万NZドル取引なので、必要証拠金は2万円。

必要証拠金2万円の40%は8000円。つまり85万円が8千円以下の証拠金になったらロスカット発動です。

85万ー8千円=84万2千円の損害額が発生したらロスカット。

1NZドル=85円なので、84円になった(1円下がった)としたら、
1円×10000(1万NZドル取引なので)=1万円。

1円下がるにつき、1万円の損害がでます。

ということは、NZドルが84.2円下がって1NZドル=0.8円になると、
84万2千円の損害額に達し、ロスカットが発動します。


今現在85円のNZドルが1円以下・・・とても考えられませんね(クーデターでも起きない限り)。

なのでレバレッジ1倍というのは、ものすごく安全なわけです。



ではそれが2倍になったら?

レバレッジ2倍の場合は、2万NZドル取引なので、必要証拠金は4万円。
4万円の40%は1万6千円。85万円ー1万6千円=83万4千円。

ここから重要ですが、

2万NZドルの取引なので1円下がったら、
1円×20000=2万円の損害が発生します。(2倍だから損害も2倍)

1円につき2万円なので、83.4万円の損害になるには、
83.4÷2=41.7・・・41.7円下がるとロスカットになります。
85-41.7=43.3円

つまり1NZドル=85円が、1NZドル=43.3円以下になったらロスカットです。

まあ、これもほとんど考えられない数字ですね(でも1倍に比べたら安全な範囲が全然違いますね)。

この調子で計算していくと以下のようになります。


85万円  1万NZドル取引 利回り 7.8% レバレッジ 1倍 ロスカット 0.8円以下
85万円  2万NZドル取引 利回り15.6% レバレッジ 2倍 ロスカット43.3円以下
85万円  3万NZドル取引 利回り23.4% レバレッジ 3倍 ロスカット57.4円以下
85万円  5万NZドル取引 利回り39.0% レバレッジ 5倍 ロスカット68.8円以下
85万円 10万NZドル取引 利回り78.0% レバレッジ10倍 ロスカット76.9円以下

ちなみに、85万円の資金で1年間に、
 1倍で、6.6万円の金利収入。
 2倍で13.2万円の金利収入。
 3倍で19.9万円の金利収入。
 5倍で33.2万円の金利収入。
10倍で66.4万円の金利収入。


自分が大丈夫だと思う(○○円以下にはならない)範囲でレバレッジを設定するか、
または、プロ向けには10倍で1年間やって金利収入を稼ぎ(66万円は85万円の約78%)、
その時に、85円から6.6円以上下がって(66万円の損失)いなければ、
10倍の方が得という計算でいくかなどが考えられます。


これを見ていくらまでを安全価格として考えるか自分なりに決めましょう。
         ↓
「NZドルの為替10年間チャート」
http://www.ginkou.info/modules/chart_fx2/



このように、ロスカットの条件はFX証券会社ごとに違うのですが、
自分でリスクとリターンを計算できるようにしておくことが大事でしょう。




次回へ続く。


(調査員トリー)


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