おすそわけの素

どうでもいいんだけど他の人にも話したくなるような
ちょこっとした話。

オススメ本

2005年09月26日 | Weblog
本屋大賞という賞があります。
全国の書店員が、「読んでおもしろかった。」
「もっと、みんなに読んで欲しい。」と思う本を
投票で選ぶ賞です。

2004年第一回本屋大賞を受賞した小川洋子さんの
『博士の愛した数式』が、とてもおすすめです。

交通事故に遭い80分しか記憶を留めておく事の
できなくなってしまった老数学博士、そこで家政婦として
働く事になった女性とその息子の日常を丁寧に
綴った物語です。

以前『見る』という行為は、愛情の表現のひとつである。
という言葉を聞き、なるほどなと思った事があります。
確かに、愛するひとでも愛する猫でも愛する景色でも
いいですが、いくら見ていても飽きないし、ずっと
見つめていたいと思ってしまいます。

数字の世界に生き、孤独で繊細な博士を優しく静かに
見守るふたり、そのまなざしには愛があふれています。
物語りの中には、数式や素数、友愛数などの言葉が出て来ます。
わからなくても、数字ってこんなに美しいんだと
思わせくれます。

もう、そんな数式なんてすっかり忘れてしまったという
大人はもちろん、今まさに勉強している中学生や高校生
にも魅力ある一冊だと思います。


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