Welcome to TANN'S_blog(中島富男)

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集団的自衛権行使容認とかを考えるために,敢えて,日本史を考えてみるべき,2冊。

2014-07-05 00:20:00 | 紙ゴミ
安倍晋三第二次内閣が,日本国憲法第9条の自衛権の放棄の憲法解釈変更の閣議決定を行ったことについて,賛否が入り交じって,国論を分けている。

右に倣えのマスコミも,意見が分かれると言う,望ましい形になった。

時間が,現在から未来にしか流れないと言う,困った物理量であることを,前提すると,『未来』は予測不可能であり,『過去』の情報と経験からのみ,未来を予測するしかない。

それならば,結局,歴史を振り返ることになるのであるから,今の状態となった過去に,大きく戻ってみるのも悪くはない。

そこで,2冊を紹介したい。いずれも,戦国時代に関するものであり,今なら,消費税がかからない,Kindleストアで購入可能である.iPhoneやiPadで読むことが可能だ。

まず,室町から,戦国にかけての倭冦とはなにかについての研究本である。少し文体が読みにくいが,途中飛ばしても,要点は,理解できる。倭冦とはヤマト人だけの海賊ではなく,東アジアの多国籍の人たちが連合した,密輸組織であり,ポルトガルも,その密輸経路にのってアジア進出したことが書かれている.そして,中世から近世にかけて北海道,沖縄,対馬,そして,長崎という4つの別々の窓が機能していたことも書いてある。

世界史のなかの戦国日本 (ちくま学芸文庫)
クリエーター情報なし
筑摩書房


次に,戦国時代の大名とは,英傑ではなく,集団の中のファンクションであったと主張する本である。戦国時代の戦とは,領民を飢えさせないためのものであったと言うものだ。上杉謙信の関東攻めは,秋から冬に集中しており,越後は雪であるが,関東にでれば,上州や常陸や武蔵を襲って,兵糧を略奪し,かつ,持ち帰ることが出来た。武田信玄のクーデターは,父親を見捨てても,領民を飢えから救うためであったということが書いてある。

百姓から見た戦国大名 (ちくま新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房


今,安倍晋三第二次内閣が可能に使用としている,集団的自衛権の行使による戦闘は,一体,なんのためなのか?戦とは,結局,領民を飢えさせないためのものであり,海外にいる少数の人たちの身の安全を維持するなどという,小さな目的のために為すものではなかろうと思う。

大義名分を無理矢理こじつけた戦は,負ける。関ヶ原の西軍のように。


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