知の格差

格差が昔に比べて拡大したかどうかは、個人的には分からない。 でも、拡がっているとしたら、単に金銭の収入ばかりでなく、知の格差が拡がっているかもしれない。

若者に許されるのは、失敗をして良いと言うことである。 人生の挫折とか大袈裟な失敗ではない。 ベテランがやれば直ぐ答えが出る事を、失敗して回り道しながら答えをだす時間が与えられるのである。

そんな事をして何になるか？ 人は痛い目に合わないと、本の知識や先人の知恵を真に理解できないのである。 上べの理解では、新たな知恵をだす事はできない。 そのための時間があることが若いと言うことである。

でも、使い捨てしようとする工数には、そんな時間はない。 正規雇用されないと言うことは、遠回りする時間が無いと言うことである。

価値を産まない仕事は単価が低い。

価値は知識から産まれるのではなく、知恵から産まれる。 答えを出す苦悩の時間を過ごさないと、知恵を出せるようにはならない。 それが、更に格差を拡げる。
政治と企業と労組が安易にリストラと新卒採用抑制をしたツケは結構重いと思う。

上べの職業教育は役に立たない。