
2007年8月14日第1刷印刷、定価1800円+税
明治41年に舞鶴海兵団が発行した大日本帝国海軍版「料理の基礎」が現代語訳で待望の復刻…帯より
料理の基礎を和食から洋食まで分かりやすく説明している良書。レシピが載っているのは海軍カレー(現代風にアレンジしたもの)だけなので、マニュアル好きの日本人は肩すかしをくらうかもしれない(笑)
料理の得意な人は「はっは~、なるほど、ここがポイントだ」と読んでいることだろう。煮物に関しては和食も洋食もだしがネックとなる。
カレールーを一から自作した経験のある人はいかに濃い味のブイヨンをひくことが重要であるか知っているはずだ。昔ブイヨン作りにはまって、鶏がら、牛筋、牛骨、野菜の分量をいろいろ変えて、ようやく自分の思い通りのレシピを完成させた。
いい材料を使って、光熱費もかけてカレーを作ることは今や年一回あるかないかになっている。理由は市販の固形ルーを使えば、安くて万人受けするカレーが出来るからだ。カレールーは日本が世界に誇れる簡易調味料である。
ただし、安直に固形ルーオンリーで済ませることは私のプライドが許さない。タマネギを狐色になるまで炒めて、にんにくと生姜の微塵切りを投入し、続いてカレー粉(SB)と小麦粉を加えていい香りがしてきたらルーの完成。
自作簡易ルーを水でのばして加熱。豚肉と香味野菜からだしが出るので固形ブイヨンは不要。コクをアップさせたいなら、霜降りした手羽先を五、六本ぶち込んで、30分煮出して引きあげる。市販のルーは後添。こうすれば満足のいくカレーが簡単に出来る。

