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はかなきマイホームにあらず

2021-07-13 00:35:00 | 日記




俺のダチのユタカは、
田舎やったけど、
安値でデカい一軒家を購入した。
ユタカの妻トモコは、
確かに家はデカく綺麗やけど、
周りにやたら墓があるのが気に入らなかった。
おまけに、
この家の目玉である16畳大広間も、
内側真ん中の8畳小屋だけは、
売り主さんのものやった。
そして、
この部屋の中のいびつな8畳小屋だけは、
常に鍵が閉まった状態で、
売り主の年老いた母親のみが、
中に入ることになっていた。
けど、
年に3回しか来ず、
しかも10分以内に帰りはするが、
この謎の小屋の正体だけは、
教えてもらえなかった。

ユタカとトモコには、
二人の息子がいた。
長男は18歳の無職で、
哲学フェチで、
いつも哲学書読みながらオナっていた。
次男は、
12歳のコミュ障の大人しい子やった。
当然、
学校に行くことなく引きこもる。

ユタカやトモコも行き詰まっていたし、
やからこそ、
多少のミョーな条件あってもデカい田舎の一軒家で、
やり直したかった。
ユタカは強く家族に言った、
「はきなきマイホームにあらず!」と。
長男は、
ユタカの言葉にプラトンの思想を想起して、
射精してしまった。(レフティ。哲学フェチとかなるなよ)

やけど、
売り主の年老いた母親が来て、
8畳小屋に入ってから、
なにか得体の知れない空気が流れた。
また、
8畳小屋が三重部屋式になっており、
内側から鍵をかけられる為、
ユタカたちの家族が、
中を知ることはなかった。

ある日、
コミュ障で学校行かない次男が、
ヒロコという同じ歳の女の子と仲良しになったが、
トモコが近所で尋ねても、
そんな娘はいないと言われた。
そして、
夜中に決まって、
男の子のすすり泣きが聞こえ出した。
最初は次男かと思われたが、
ハズれた。

家周辺の剥き出しの墓の乱立から、
謎の次男のオトモダチ。
そして、
深夜に響く男の子のすすり泣きに、
トモコの神経は、
3カウントぎりぎりやった。

それで、
家を閉めて、
家族みんなで、
遠路はるばるパスコードがまみのところにやってきた。
が、
自称霊媒師のパスコードがまみは、
心霊現象とは無関係やから、
お守りをたくさん買って帰りなさいと訳の分からんことを言って、
自分の手製お守りを、
たくさん売り付けた。

心霊現象では無いというパスコードがまみの言葉に力付けられ、
家族が家に帰ると、
あの8畳小屋が開いていた。
おそらく、
売り主の母親が来て、
鍵をかけ忘れたものと思われた。
(家そのものは鍵がかけられていた)

ユタカたち家族は中に入った。
そこには、
お墓があった😱😱😱
(和式霊廟🤔❓❓❓)
そして、
小屋の外で、
「鍵、やっぱり忘れてたよ、ババ」という女の子の声がした。
家族が出て来ると、
売り主の年老いた母親とその孫やった。
物凄く遠い地から墓参りに来てるとのことやった。
当然、
次男の謎のオトモダチの正体が判明した。
女の子は、
「ババは馬場って言うのよ。旧姓なのよ」と、
どうでもエエことを抜かしていた。

そしたら、
あの深夜の男の子のすすり泣きは🤔と考えていたら、
長男が、
バツの悪そうにCDソフトを持って来た。
それには、
「世界子供すすり泣き大全」とタイトルされて、
特注モノやったらしい。
長男が毎夜、
「世界子供すすり泣き大全」のCDを聴いてたことで、
心霊現象とは無縁の結末を迎えた。

そして、
ユタカが言った、
「はかなきマイホームにあらず」という言葉も、
墓無きマイホームにあらず→墓があるマイホームです、
と意味されることで、
無理矢理やけど、
実現した。



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