
ヨウイチのダチに、
ノザキという、
高校の時のクラスメートがいた。
ノザキは、
大のアニメマニアやったから、
アニメ専門学校へと進学した。
(専門学校には認可校と無認可校とがあり、価値的には月とスッポンの差がある。ちなみに、ノザキが行った専門学校は無認可校)
ノザキの初アニメ専門学校の1日にして最後!
ヤノというウシガエルのような顔と体型の男が担任となった。
ヤノは、
青森県出身のくせに、
どういう訳か、
関西弁を使っていた。
ヤノはやかましく、
ノザキたち生徒に言った、
「アニメはキャラや!!キャラの無いアニメは、麺が入ってないリンガーハットのチャンポンと同じや!!」と、
まくしたてて、
生徒たちの、
アニメ企画書を、
ことごとくゴミ箱に捨てた。
その際、
「キャラがあらへん!キャラが!」と文句つける。
ナニを提出しても、
すぐに捨てる。
このヤノの横暴にキレたノザキは、
「じゃあ先生!先生のお手本のアニメ台本を出してください!」と主張した。
ヤノは、
「よし、見せたる!ワシのやつは、ぎょうさんキャラあるさかい」と言って、
漫画台本を出した。
それには、
『鉄腕アトムビギニング』とタイトルされていた。
中身は、
鉄腕アトムと同じ絵で漫画化された、
鉄腕アトムが活躍する以前のエピソードやった。
ノザキは呆れて、
「先生。『鉄腕アトム』って原作は手塚治虫でしょ⁉️ナンで先生がオリジナル台本漫画を作られたんですか⁉️」と尋ねると、
ヤノは、
「バカモン❗️キャラや❗️❗️キャラの魅力がアニメに命吹き込むんや❗️❗️❗️」と、
堂々と怒鳴りまくるので、
ノザキは、
「先生。これ、キャラがどうのこうのという前に、パクリじゃないですか⁉️著作権法違反でずよ❗️完璧な❗️」と、
怒鳴り返した!
ヤノは、
「キャラが生きてたら、著作権は二の次や❗️❗️」と言い張るので、
ノザキは悲しくなって、
翌日、
退学届を提出した。