
今から四年前に、
ハリコという私立高校女子がいた。
ハリコは、
負けず嫌いですぐに威張る性格から、
威張り子というあだ名が付けられた。
そうしたあだ名には、
別に気にしないハリコも、
さすがに、
マツコデラックス級の体型は気になっていた。
そんな矢先のこと。
学校で初のプロムパーティ(卒業ダンスパーティ)が行われるという情報を耳にした。
ハリコは、
初のプロムクイーンになりたいという女の子としての気質が内に燃えて、
完全完璧なダイエットを決意した。
まず食事制限として、
★朝
主食にアーモンド一粒。
副食に糖分無しヨーグルト
★昼
主食に水
副食に水
★夜
主食にドレッシング抜きキャベツの葉っぱ一枚
副食にトマトジュース
そして、
朝、夕のランニング!
1日目から、
ハリコは朝、
ランニングをした。
が、
すぐに疲れて、
足を止めようとしたら、
背後からチャリ🚵に乗ったレフティが、
「何サボってんだよ風船!走れ❗️」と怒鳴った!
ハリコは信じられなかった😦
そして心に呟いた。
「風船😦❓風船😦❓風船😦❓ナンで見知らぬオトコからこんなこと言われるんやろか⁉️」
ところがレフティは構わず、
「ハヨ足を動かせよダンプ!とにかく走れ!」と怒鳴りまくった。
この気迫に負けたハリコは、
負けず嫌いの性格フル発動して、
走りを速くした。
なのにレフティは後ろからついてきて、
「がんばれイベリコ!走りまくれ!」と大声出す。
ハリコは心に、
「イベリコ😨❓威張り子やなくて😨😨❓🐷か俺は🤬⁉️」と超ギレした!
けど、
ハリコは、
「とにかく走るんや!怒る💢暇があるのなら走るんや!」と自身に言い聞かせて、
目標を完走した。
同時に、
レフティは走り去って行った。
ハリコはその後ろ姿を見送りながら、
「あのガキ😡いつか三途の川で水上スキーさせてやる🤬」と憎々しげに呟いた。
レフティに走らされたので、
凄まじく疲れて、
朝はアーモンド一粒と糖分無しヨーグルトで充分やった。
それどころか、
疲れが昼も抜けずに食欲不振となり、
水を飲むのがやっとやった。
夕方🌆のランニングはサボろうとしたが、
負けず嫌いの性格がそれを許さなかった。
再び痛む足を我慢しながら走っていると、
また、
チャリ🚵に乗ったレフティが現れ、
「がんばれ曙!くじけるな、おかわりくん!」と、
侮辱されてるのか応援されてるのかわからない声掛けに、
頑張って完走した。
夜は更に疲れたので、
キャベツの葉っぱ一枚が限界で、
トマトジュースを残した。
そして翌朝もランニングすればチャリ🚵乗ったレフティが現れ、
ウツ声援かけられ、
疲れ果てて食欲不振の連続となり、
時が経った。
ハリコは凄まじく痩せた!
そして美しくなった。
学校初のプロムパーティで、
イケメンの生徒会長に誘われた。
ダンスは小学生時代に多少の経験があったので、
さほど苦にはならなかった。
そしてプロムキングがイケメン生徒会長。
プロムクイーンはハリコやった。
全生徒にマイク🎤スピーチを求められたハリコは、
会場にレフティの姿を目撃した。
ハリコはマイク🎤を取って、
「みなさんご存知ですけど、あたしは半年前は太ってました」と語り、
急に涙声で、
「けど、ひとりの男性の励ましでこんな夢を実現することができました」と話して、
ハンカチで目頭押さえた。
そして泣きながらマイク🎤に、
「本当にうれしくて言葉になりません。けどレフティ、一応励ましのつもりでもヘイトスピーチですので殺します!でもよかった!!」と言葉を結んだ。
レフティは後で、
ハリコを励ますつもりは毛頭なく、
きつそうに走っているのをからかうつもりやったが、
相手がへこたれないので、
自分も頑張ってからかわざるを得なかったと言っている。
けど、
過程は抜きにして、
ハリコがプロムクイーンになった現実の栄光の映えを、
讃えざるを得ない👍👍👍