古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

白夜の終り    五木寛之

2024-10-08 00:30:45 | 小説の紹介

「奇妙な味の小説」所収。

 

「親鸞」で出鱈目を書いて(いるように僕には

 

思えた)いるより、ずっと筆がイキイキとして

 

いるようだった。

 

新宿が舞台で、60年代だと思うが、それとも

 

ちょっと違う異次元の世界で、SFチックでもある。

 

その不思議な世界で、30歳の女が、10年前の

 

過去を振り返り、ロリータという15歳の女の

 

美人局をして、組長代理におカネをせびりに行く

 

話が描かれている。すごくキラキラ輝く文章が

 

散見されて、ぼくはこの短編がこの本の中で一番

 

好きだった。とてもおかしくて、風変わりでいて、

 

生きよう、ということをしようとしていることが

 

描かれていた。

 

(読了日 2024年9・15(日)22:15)

               (鶴岡 卓哉)


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