映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

趣味のラーメンづくり

2014-10-27 14:55:32 | お料理
 年に何度か無性にラーメンを作りたくなって、豚骨鶏がらと魚介系の出汁をグツグツ煮込むことがあります。
チャーシュー、メンマ、味付け玉子、ほうれん草、ねぎも時間を掛けて手作りします。
なるとはさすがに無理なので出来合いの物で済ませますが、時間さえあれば麺も手打ちで打つこともあります。
 そうして作ったラーメンはとてもやさしい味がして、たれの塩梅も脂の濃さもその時々自分の好みで調整できますので、三食続けても飽きがこないのは手作りの良さでしょうか。



 また寒い冬がくるので、あたたかい手作りラーメン作りましょうか。


小百合の岬の物語

2014-10-16 16:31:05 | 新作映画
 成島監督作品だし、モントリオールでも受賞したことだし、漏れ聞くストーリーも良い感じなので前から期待しておりました。小百合さんが制作にも関わっているので、全ての映画人手が抜けませんでしょうし。
 う~ん、ちょっと残念かな。
ひとつひとつのエピソードは結構ありふれているので、あまりファンタジー色はありません。
アメリカ映画が得意なトリッキーなファンタジーにしてしまった方が良かったように思います。
阿部演じる甥と小百合さんの関係性をミステリアスにして置きたかったのかも知れませんが、何やら気持ち悪くて心地悪かったです。「マーニー」で明かされた血縁の謎のような感動を用意できなかったわけですから、最初からはっきりと語るべきでした。結子さんと一緒になっちゃうのも突飛で、もうひと手間かければ熟成した良い映画になるのになぁと思った次第です。亡くなったご主人の面影も物語の芯になりきれず、消化不良なままでした。
きっと脚本の練り方なんでしょう。原作に縛られすぎて失敗した一例です。




 



秋の映画「蜩の記」

2014-10-14 14:47:03 | 新作映画
 小泉監督作品は、「雨あがる」「阿弥陀堂だより」「博士の愛した数式」そのどれもが、鑑賞後心地良い柔らかな気持ちになりました。みんな好きな作品ばかりです。佳品という言葉がぴったりなので、玄人受けはするのでしょうが話題作しか観ることの無い人にとってはまるで眼中に無い映画なのでしょう。残念です。

  役所広司ははまり役でした。
                        

 「雨あがる」は時代劇でもあり、かなり黒澤色は強かったのですが、同じ時代劇でも今作品は随分色合いが薄まり、いい意味で小泉監督のオリジナリティがでていたと思います。
原作は前に読んでいます。同じ葉室作品なら「秋月記」の方が良かったと記憶しています。
わたくし的には小説より映画の方が一層感動いたしました。
いかにも日本人好みの題材であり、日本人の美徳満載な物語です。
仕える主人のため、ほのかに想いを寄せた淡い恋心のため、そして自らの矜持のために腹を召す侍は誰でもが望むそれらしい姿です。
見送る妻、一途に慕う息子、誇りに思う娘、本物の師を得た若侍、それぞれの姿も声高に語られること無く清々しく映りました。
ラストシーンもさっぱりとしていて、かえって強い余韻を残すことに成功しています。
丁寧に作られた映画はそれだけで温か味が出るものなのですね。