一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

最近、驚いたこと⑱…日本音楽コンクール・バイオリン部門第1位の水野琴音さん…

2023年12月22日 | 最近、驚いたこと


日本音楽コンクールは、
日本における最も伝統ある音楽コンクールで、若手音楽家の登竜門として知られる。
上位入賞者は、世界の第一線で活躍するトップ・アーティストに成長する人が多く、
音楽界の将来を占う一大イベントとして、毎年熱い視線が注がれている。
私も毎年注目していて、
5年前には、

最近、驚いたこと③…日本音楽コンクール・バイオリン部門第1位の荒井里桜さん…

と題して、荒井里桜さんを採り上げた。
その記事から少し引用する。

荒井里桜さんの何に驚いたかというと、
演奏はもちろんのこと、
その容姿。(コラコラ)





背が高く、小顔で、まるでモデルのよう。






これほど、すべてが完璧に揃った(整った)バイオリニストは久しく見たことがなかった。




これ、普通に驚くでしょ!


と、絶賛したのだが、
その後、荒井里桜さんは、
2021年、東京藝術大学音楽学部を首席で卒業し、スイスに留学。
2022年、ローザンヌ高等音楽院卒業し、
現在は、「題名のない音楽会」ほかラジオやメディアへ出演多数するなど大活躍しており、
このブログに採り上げた私としては嬉しい限り。



あれから5年。
今年(2023年)の第92回日本音楽コンクールのバイオリン部門で第1位になったのは、
東京藝術大学2年の水野琴音さん。






【水野琴音】
青森市出身。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、
東京藝術大学音楽学部2年に宗次德二特待奨学生第9期生として在学中。
第92回日本音楽コンクール第1位、
第21回東京音楽コンクール弦楽部門第2位及び聴衆賞、
第15回アルテュール・グリュミオー国際ヴァイオリンコンクール(ベルギー)第1位及びグランプリ、
第24回日本演奏家コンクール弦楽器部門・大学生の部第1位及び朝日新聞社賞・兵庫県知事賞、
第12回ハマのJACKコンチェルトソリストオーディションJACK賞。





東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、
東京藝術大学2年のときに日本音楽コンクール・バイオリン部門第1位という経歴は、
若くして才能が開花した荒井里桜さんとまったく同じで、スター性を感じる。




今年(2023年)4月、ベルギーで行われた「アルテュール・グリュミオー国際ヴァイオリンコンクール」のカテゴリーD(2001~2004年生まれ)で、水野琴音さんは1位とグランプリを同時受賞しているが、同カテゴリーで1位を上回るグランプリが選出されるのは初とのことで、ここでも彼女の才能が証明されている。




今回の日本音楽コンクールでは、予選を勝ち抜いた4人のトップバッターを務め、
オーケストラとともに課題曲の一つ、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲を演奏した。


時折張り詰めた表情を見せながらも、抒情的な旋律を繊細に、1つ1つの音を細やかに表現する演奏で会場を魅了。


演奏の素晴らしさもさることながら、
荒井里桜さんと同じく、その容姿、演奏する立ち姿の美しさでも観客を魅了した。


私も、驚かされ、感動させられ、魅入らされた。

※コンクールでの演奏と結果発表時の表情はコチラ(NHK青森NEWS WEB)の映像から。

いつの日か、コンサートで、水野琴音さんに逢えたらと思う。



日本音楽コンクール・チェロ部門で第2位になった柴田花音さんにも惹かれるものがあった。


【柴田花音】(チェロ)
2000年、愛知県出身。
第70回全日本学生音楽コンクールチェロ部門名古屋大会本選、全国大会第1位、
及び横浜市民賞(聴衆賞)、日本放送協会賞、かんぽ生命奨励賞受賞。
名古屋市教育委員会より表彰を受ける。
第2回刈谷国際音楽コンクール弦楽器部門一般の部グランプリ、及び愛知県知事賞、刈谷市長賞受賞。
第89回日本音楽コンクールチェロ部門入選。
International Music Competition OPUS 2021第1位(ポーランド)。
第14回ビバホールチェロコンクール第1位。
Robert W. and G.Ann Corcoran Concerto Competition 2022グランプリ受賞(カナダ)。
第40回霧島国際音楽祭にて霧島国際音楽祭賞受賞。他受賞多数。
大友直人Presents T-shotシリーズvol.8に抜擢され、
オクタヴィア・レコードよりソロ・アルバム「Canon Shibata in Concert recorded at Takasaki City Theatre 2022」を今年(2023年)の1月25日にリリース。
レコード芸術にて準特選盤に選出される。



柴田花音さんもまた、
演奏の素晴らしさもさることながら、
その演奏する姿の美しさに魅了された。




柴田花音さんにもいつの日かコンサートで逢えることを願う。

この記事についてブログを書く
« 霧氷の天山 ……今季一番の寒... | トップ | 映画『PERFECT DAYS』 ……繰... »