一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

鬼ノ鼻山 ……もうすぐ咲きそうなシュンランを見て想うこと……

2014年03月05日 | 鬼ノ鼻山・聖岳
今日は昼間に少し時間ができた。
で、裏山の鬼ノ鼻山に登ってきた。

菜の花越しに、天山を眺める。


菜の花で大地が黄色に染まりつつある。


ホトケノザもたくさん。


シロバナタンポポもたくさん咲いている。
日本在来種であり、
本州関東以西、四国、九州に分布し、西の方ほど多いとか。


シロバナタンポポとオオイヌノフグリとのコラボ。


ツクシもすでに姿を見せていた。


ツクシを見ると、なぜかしら嬉しい。


川沿いの道をゆっくり登って行く。


マガモのペアが楽しそうに泳いでいた。


満開に近い梅の木が見えてきた。


いいね~


土道ルートを登って行くと、


アセビに出逢った。


ほぼ満開。


美しい~


こんな所や、


こんな所を抜けて行くと、


私の好きな美しい林に出る。


なんて美しいんだろう。


歩いているだけで楽しくなる。


曇り空で、時折日が差す天気。
Pm2.5の影響もあってか、遠望はイマイチ。


まずは、鬼の展望台へ登って行く。


展望台は風が強かった。


風景を楽しみながら下って行く。


蛇行する六角川が美しい。


「きたがた四季の丘公園」も見える。


鞍部まで下りて、振り返る。


向き直り、鬼ノ鼻山山頂へ登って行く。


山頂に着くと、
今まであった小さな腰掛けの他に、
大きめのベンチが置いてあるのが見えた。


テーブルとしても使えそうだ。


小さい腰掛けも、板が新しくなっている。


鬼ノ鼻山の「幸せのベンチ」かな?(笑)


鬼のテラスの方へ歩いて行く。


ここにも腰掛けが置いてあった。(笑)


鬼さんたちは知っているのかな?


私は、お気に入りのテラスに腰かけて、休憩。


いいね~


縦走路を歩いて行くと、


「みはらしの丘」にもベンチがあった。(笑)


天気が良くなってきたので、
縦走路をさらに歩き、


途中からこんな場所を抜けて、帰路についた。


今日のいちばんの目的は、
シュンランの様子窺いだったのだが、
もう開花準備は整っているようだった。


ひとつ見つかると、次々に見つかった。


今年は例年より多い気がする。


開花まで、あと1週間ほどか……


楽しみだ~


シュンランを見て、
すぐに連想するのが、
伊藤左千夫の『野菊の墓』。

僕は水を汲んでの帰りに、水筒は腰に結いつけ、あたりを少し許り探って、『あけび』四五十と野葡萄一もくさを採り、竜胆(りんどう)の花の美しいのを五六本見つけて帰ってきた。帰りは下りだから無造作に二人で降りる。畑へ出口で僕は春蘭(しゅんらん)の大きいのを見つけた。
「民さん、僕は一寸『アックリ』を掘ってゆくから、この『あけび』と『えびづる』を持って行って下さい」
「『アックリ』てなにい。あらア春蘭じゃありませんか」
「民さんは町場もんですから、春蘭などと品のよいこと仰(おっ)しゃるのです。矢切の百姓なんぞは『アックリ』と申しましてね、皸(あかぎれ)の薬に致します。ハハハハ」
「あらア口の悪いこと。政夫さんは、きょうはほんとに口が悪くなったよ」


もう何十回読んだかしれない『野菊の墓』。
初恋は叶わぬゆえに、切なく哀しい。


そして、春雨が降れば、あなたの涙を想い出す。


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