快気分析

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仕組みとアプローチ -  台風10号と今月15日に来る夏の満月とその前後期間の大潮 そして様々なパターンの高潮のリスク

2019-08-13 08:45:21 | 地震 津波
 現時点では台風10号は四国と九州の間あたりを進路の中心としている予想が多いようです。
 台風の接近、上陸と大潮の満潮タイミングが合ってしまうケースのリスクについて以前に記事にした事がありましたが、今回もそのパターンとなる可能性が高い状況となりました。
 通常でも台風に伴う高潮の可能性が想定されるのですが、今回は小さい満月ながらも今月15日の満月とその前後期間の大潮と台風の接近、上陸のタイミングが合ってしまいそうです。
 今回は更に悪条件が重なっています。
 それは台風10号が超大型でしかも移動速度が遅いと言う事、そして台風10号のコースが進路の右半分に四国等の陸域にかかっている事、そして更に夏から秋にかけては仮に台風が来なくても潮位が高いと言う事、が挙げられます。
 夏に満月が有った一例は次の通りです。

引用開始(一部抜粋)

https://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN7/kisya/kako12/p31.htm

平成12年6月29日発表
夏から秋の潮位について

1、年間を通じて夏から秋は平均潮位が最高

夏から秋にかけての月平均の潮位は、冬季と比較しますと管内各験潮所で約35cm高くなり、
年間を通じてもっとも月平均潮位(別紙1)が高い時期となります。

2、今年の夏から秋の大潮

 前記のとおり、夏から秋には、月平均潮位が高くなっていることから満潮時刻には潮高に注意が必要であり、
特に大潮(潮の干満の差が大きい状態で新月や満月の前後数日間)の満潮時刻と台風や低気圧(気圧が
1hPa下がると潮位は約1cm上昇)の接近時刻が重なった場合には、昨年の台風18号の時のよう
に潮位が異常に高くなることがあります。

次に「潮汐表」(海上保安庁刊行)から大潮の月日を抜粋して示しました。

7月~9月の大潮(この月日の前後数日間)

7月 2日(新月)   7月16日(満月) 7月31日(新月)
8月15日(満月)  8月29日(新月)   ------
9月14日(満月)  9月28日(新月)   ------ 


3、過去の最高潮位

 昨年9月24日、台風18号の通過と満潮時刻が重なり、門司験潮所では、昭和33年の観測開始以来、
最高値(予測値より140cm高い 372cm)を記録し、多くの被害をもたらしました。(インターネット画面例)

 また、管内各験潮所の過去の最高潮位記録は、いずれも9月に観測されており、特に台風に伴う記録が多くなっています。

     管内験潮所の過去最高潮位を記録した月日 

  観測開始年 過去最高記録月日
門司験潮所 昭和33年 平成11年9月24日
博多験潮所 昭和40年 平成 3年9月27日
佐世保験潮所 昭和18年 昭和34年9月17日
厳原験潮所 昭和24年 昭和50年9月 6日
大分験潮所 昭和42年 平成 5年9月 3日

引用終了

 台風の影響で潮位が高くなるエリアは台風進路のも右半分である事が多いのですが、それに限らず待遇の中心付近、更には仮に左半分であっても台風の気圧や風吹き寄せによる潮位上昇が想定されるような方向に海が開けているような海岸なども潮位が異常に高くなる可能性はゼロでは有りません。
 更には河川水が流れ込む河口周辺やそのやや上流などでもその水量によっては潮位、水位が異常に高くなる事もあるわけで、あらゆるリスクを想定してその必要性に応じ、更に余裕をとって早めに対策、或いは避難する事が重要と思われます。
 雨量については突然想定外の時間、想定外の量、線状降水帯のような突然の降水分布となる事もあり、台風の進路についても想定外に突然コースが変わる事も有るわけで、これらによる雨と高い潮位が合わさると「突然に危険度が増す」と言う事にもなるかと思われます。
 備え有れば憂い無し。


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