東白川タカブ研究会 雑記帳

山里の伝統食「ヘボ」の文化と、山里の暮らしを伝えます

クマ出没の本当の理由

2014年06月28日 | 雑記帳
6月28日(土)曇り時々雨  今朝の気温24℃

このところ局地的な豪雨が短時間だが降り続いている。
ここ東白川はまったく蚊帳の外で、
川辺町や七宗町では短時間に100ミリもの豪雨にみまわれているのに
それさえもまったく感じる事がなかった。列車の運休が不思議なくらいに思えていた。

ここにきて、蜂キチ達がウズウズし始めた。
まだまだ時期は早いのだが、幾つかの巣を見つけている強者もいる。
全体的に遅れているというのだが、どうだろうか。

今日のニュースでご存知のこととおもうのだが、各地で熊が出没し、その被害が伝えられている。
鮎釣りの釣り人が襲われ、散歩中の人が襲われである。我々蜂キチ達もこんな話を聞くと気がきではない。

人が襲われると、決まってその筋の専門家のご意見が登場し、誠しとやかに報道される。
「今年は木の実が不足して」,,,,云々である。ナラやカシなどのドングリのなる木が不作のご意見はいささか問題がある。

広葉樹が伐木され、針葉樹林に変わったのは一昔まえのことで、その頃からドングリは不足しているはずである。
秋になって、里の柿の木に熊が来たなどと言う話は時折聞いたが、当時は熊の咬傷被害などほとんど聞き及んだことはない。
最近になってから、頻繁に人里近くに生息場所を広げているのである。ドングリをネタに被害と結びつけるには結構無理がある。
それに、今の時期はドングリもやっと実を結んだばかりで小さく、奥山であろうと食糧にはできない。
だから、この時期のドングリ云々は全てがそうだと位置づけるには信憑性に欠けるお話だ。

岩手や秋田では人里近くに現れた熊を捕獲し奥山に放獣するのだが、また捕獲された場所に舞い戻るという。
いままで、生息が確認されなかった里山近くに生活場所を構えている個体が確実に増えているのである。

それが何故かと問えば、簡単な事である。「テリトリー」。つまり「縄張り」である。

「縄張り」は生きて行く上での食糧調達域の確保である。
既にある縄張りの外に縄張りを構えるのは、弱者や新参者に課される掟なのである。
これが、人里近くの人間と生活圏を重複させるエリアなのである。

精魂込めて育て上げ、やっと材木として出荷出来る寸前に縄張り誇示のディスプレーで樹皮を剥かれ台無しに。
50年100年と精魂込めて先代から引き継いで来た大事な木々が、無惨にも無価値な代物に変貌するのである。
50年100年の途中解約が出来ない定期預金が、一瞬にしてパーにされる林業家の怒りは何処に向ければ良いのだろうか。

捕獲した熊を、他の熊が棲息する奥山に放獣しても徹底して追われてしまうから、
捕獲されて場所に戻るしかないのである。熊は確実にその個体数を増やしている。
毎年一頭から二頭の子を出産するのだが、間引きする天敵もいない。
ハンターも老齢化の一途であり、現況を鑑みない法令の保護もある。

危険動物が無秩序に増える事は山を生活の場所として、業として暮らしている人達にも
そしてヘボキチ達にも大きな問題として提起されるのである。
鹿や猪、それに猿、カモシカ、いい加減な調査の基に無秩序な保護政策のツケは山村に住む人々の
田畑の耕作意欲を削ぐことになり。電柵やネットなどの余分な支出は農業を業で無くしてしまっている。

最新の画像もっと見る