DUMMY FAKE ROLLERS

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[ふりぃ / 阿部真央] YUIが椎名林檎を歌ったら

2009年02月21日 | 音楽レビュー
最近、話題の女性シンガーソングライター、阿部真央の1stアルバムを聴きました。
イキがよくていいじゃないですか。感情を強く前面に出すロック、いわゆる激情系ロックですね。聴いててスカッとしました。

ふりぃ(期間限定生産盤)

阿部真央

「ふりぃ」のアレンジの豪華さは
かなりレコード会社の気合いが入ってそう


舌足らずなあどけなさもありつつ、甘めの声で強がって歌うさまは、まるでYUIのよう。そして情念を叩きつけるような楽曲は椎名林檎のよう。3曲目の「MY BABY」では、チャットモンチーの橋本絵莉子や、元ジュディマリのYUKIのような歌声にも聞こえます。なかなか面白いシンガーですよ。

●ふりぃ / 阿部真央


5曲目の「デッドライン」は、アコギ1本の演奏ながらも、最も激情が炸裂しているナンバーで、ぜひ聴いてもらいたいです。このアルバムを聴いて、天野月子を思い出しました。天野月子も、同じく激情系女性シンガーソングライターということで、ポスト椎名林檎みたいな感じで出てきて、かなり頑張ってたと思うんですが、唯我独尊ぶりがお腹いっぱい的な感じになり、次第に失速していった印象があります。その後、結局インディーズに戻った後、歌手として引退ということになってしまいました。彼女も今後、同じような末路を辿らなければいいなと思います。
天野月子を知らない方は、彼女の1番の名曲だと私が思っている「B.G.」をぜひ聴いてみて下さい。

●B.G. ~Black Guitar + Berry Garden~ / 天野月子


Sharon Stones
天野月子,戸倉弘智
ポニーキャニオン

シングル6曲をぶちこみ、レコード会社の
気合いの入りようが伝わってくるデビュー作


こうした激情系のシンガーは、最初はそのパワーに圧倒されて魅かれるのですが、だんだんとその完全無欠な世界観についていくのがしんどくなってしまうので、阿部真央には、幅を広げながら、そのあたりを柔軟に乗り越えていく逞しさを身に付けていって欲しいなと思います。

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