「空気」に異議あり!

世の中の「空気」のいくつかを相対化していきます。初めての方は、左下の「カテゴリー」の「注意事項」をご覧ください。

マスコミの「自主規制」

2008-05-09 | マスコミと空気
筆者はNEWS23はあまり見ないのですが、
たまたま見た5月2日(金)に放送されたNEWS23の特集、
「もの言えぬ人々②自主規制の正体」は、
目の付け所は非常に面白いものでした。

インタビューを受けた1人が、
「自分の主張に近い相手に分かってもらうのは簡単。」
「でも反対意見の人に分かってもらうのは難しい。マスコミもそこが弱い気がする」
と言っていたのは、非常に面白い着眼点だと思いました。

ここまで見て、NEWS23も少しは反省するのか、
あの筑紫哲也が表舞台から去って少しは変わったのか、
と淡い期待を持って見続けたところ、そんな期待をした私がバカでした(笑)。

その後挙げたのは、案の定NEWS23の主張に都合の良さそうな例ばかり。
私という、「NEWS23にとって反対意見の人」に
なるほどと思わせるような例は皆無でした。

自分でマスコミの弱点を取り上げておいてなお、
その舌の根が乾かないうちに、その特集内ですら、
反省ができないというのは、やはり病気でしょうか?

NEWS23は日本のキー局の1つである、TBSの看板報道番組です。
つまり「巨大な権力」です。一般人のネット上の主張とは訳が違うのです。
ですから、ただ単に1つの意見を紹介するだけでなく、
様々な意見からの検証が必要な立場でしょう。

私達を説得したければ、マスコミの流す画一的な主張が、
国民が異論を言わなくなる「自主規制の空気」を作り出す、
という点を挙げるべきでしょう。


そんな頃、別の番組では、勝谷誠彦氏が、
「中国人留学生から被害を受けた人の話を記事の載せたのは、
一般紙では産経だけだ!」
と、他紙の「自主規制」を厳しく批判していました。


さらにその直後、別の番組で、
今度は左寄りのイメージの強い田原総一郎氏までもが、
日本のマスコミの中国人批判の自主規制に疑問を呈するような発言をしました。
「何で日本のマスコミはこんなに取り上げないんだ」と。

中国に取材に行っていた田原氏が久々に日本に帰ってくる際、
この状況ならさぞや各メディアが大々的に報道しているだろう、と思ったそうですが、
実際に帰国してみると、日本のメディアの予想以上に自主規制ぶりに驚いたそうです。


中国人留学生から被害を受けた人の話を報道しないという「自主規制」
の正体は一体何なのでしょうか。

何者かから抗議を受けるのが怖いのか、日中関係の悪化を恐れているのか、
日本人の加害行為だけを報道し、大人しい日本人だけに我慢を強いれば
いいと思っているのか。

あとは西村幸祐氏が言われていたことと関連がありますが、
おそらく明確な理由以上に、各メディアには、
そういう自主規制をする「空気」のようなものがあるのではないでしょうか。
それがマスコミ業界の「習慣」になりつつあるのでしょう。
空気ばかり読んで企業の悪い風習を一切破れないのは、日本人らしいです。


そうして中国問題の報道を自主規制した際、何を報道していたかと言うと、
案の定、福田総理批判でした。

中国を批判すると、激しく言い返してくるから怖い。
でも福田総理を批判しても、何も言い返してこないから言いまくる。

マスコミは相変らず「弱い者いじめ」が好きだな、と思いました。

ちなみに前にも触れていますが、筆者は福田総理は嫌いです。

しかし、今は福田総理をふくろ叩きにする時期じゃないだろ、
もっと報道すべきことがすぐ目の前にあるだろ、と思いました。

8 コメント

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田原総一朗は中共の手下 (かず)
2008-05-09 23:52:16
NEWS23は相変わらずですね…。
そもそも他国のプロパガンダをそのまま垂れ流し、日本国民の意見を封殺する様な番組が未だに放送され続けていること自体、異常です。
異常なことが、さも正常なことの様に扱われることが、非常に異常だと思います。

>今度は左寄りのイメージの強い田原総一郎氏までもが、日本のマスコミの中国人批判の自主規制に疑問を呈するような発言をしました。

田原総一朗は、映画「靖国」について「国会議員が言論に介入するとは許せない!言論の自由を守るぞ」ということで製作者側についた人物です。
それに、田原は「日中ジャーナリスト交流会議」に出席した人物ですし、チベットで民衆が蜂起したにも係わらず、自身が出演する「サンデープロジェクト」でチベット問題を一切取り上げませんでした。
以下、ブログ「東アジア黙示録」より引用します。

『【田原総一朗らが北京で虐殺支持】
欧米メディアがチベット絡みで中共批判を強める中、我が国の自称ジャーリストや報道各社は、シナ擁護に腐心している。
3月26日「日中ジャーナリスト交流会議」の日本側記者団が北京に詣でた。全チベットに広がる深刻な人道の危機を無視し、ポスト胡錦濤と目される習近平と人民大会堂で会見。
雁首を揃えて仲良く記念写真の撮影に臨んだ。
恥ずかしい限りである。この破廉恥な自称・報道人の中には、共同通信社長の石川聡も含まれていた。上の写真で前列・右から2番目の男だ。石川聡は、一昨年の北朝鮮ミサイル乱射直後にも平壌に数日間するなど反日ファシストの頭目である。
もちろん習近平との懇談で、チベット大虐殺に言及することはなかった。そればかりか「五輪の政治化反対」で意見が一致。チベット大虐殺に、積極的な支持を打ち出したのと同義だ。
北京でシッポを振った連中は、紛れもないジェノサイド加担者である。
(中略)
北京詣でをした我が国の自称ジャーナリストは、この主張とは180度逆の政治思想を持つ。まさにジャーナリズム3流国である実状を世界に晒す行為である。
その座長を務めているのは、田原総一朗だ。チベット大虐殺が発覚して以降、テレ朝の『サンデープロジェクト』は2回オンエアーされたが、チベット問題には一切触れなかった。その理由は田原の北京詣でが控えていた為である。
現在進行形の危機に目を閉ざすだけでジャーナリスト失格だ。そればかりか、虐殺者支持に回って笑顔を振りまいているのである…絶句するしかない。
そして、電波芸者の田原総一朗や石川聡に留まらず、我が国の媚中メディアは、チベット関連で狂気の報道を続けている。』
http://dogma.at.webry.info/200803/article_10.html
虐殺加担者たちの記念写真(新華社)⇒(http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/007/421/23/N000/000/002/120668352503016123533.png
北京で媚を売る田原総一朗(共同通信)⇒(http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/007/421/23/N000/000/002/PN2008032601000960.-.-.CI0002.jpg

>中国を批判すると、激しく言い返してくるから怖い。
>もっと報道すべきことがすぐ目の前にあるだろ、と思いました。

全く仰るとおりです。
「態々危険な橋を渡らなくても、池に落ちた犬を叩いていればなんとかなる」と思っているのが日本の反日・媚中マスコミなんでしょう。
日本のマスコミはチベット人の命やジャーナリズムよりも、目先の金と地位の方が遥かに大事だということですね。
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Unknown (太一)
2008-05-10 23:14:48
>田原総一朗は中共の手下

その田原が批判しているのですから、
日本のマスコミの自主規制がいかにひどいものか分かります。

>「態々危険な橋を渡らなくても、池に落ちた犬を叩いていればなんとかなる」

いい表現ですね。
日本のマスコミはまさにそうだと思います。

>日本のマスコミはチベット人の命やジャーナリズムよりも、
>目先の金と地位の方が遥かに大事

その通りのようですね。

前に大手新聞社の社内の傾向に触れている元マスコミ人がいましたが、
読売新聞社員は給料にこだわり、朝日新聞社員は出世にこだわるそうです。
朝日が出世にこだわる理由は、朝日新聞グループ(テレ朝などが子会社)全体が、
官僚組織のようになっていて、天下りなども行われているからだそうです。
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マスコミ界の腐敗体質 (かず)
2008-05-11 01:00:49
>朝日新聞グループ(テレ朝などが子会社)全体が、
官僚組織のようになっていて、天下りなども行われているからだそうです。

テレビ朝日の歴代の社長は朝日新聞社出身です。
また、テレビ朝日の前社長、現在はテレビ朝日の会長である広瀬道貞氏は民放連の会長もしています。
朝日新聞社出身の幹部ばかりですから、テレビ朝日の報道も反日・媚中的になるのは至極当然のことですね。
まあ、朝日新聞社がテレビ朝日の大株主だということが一番影響しているのですがね…。

記者クラブ制度に象徴される談合や、政治家・官僚・特定企業・特定団体との癒着、官僚が新聞社やテレビ局に天下りしたり、新聞社の社員がテレビ局に天下りする構造、そして押し紙の様な犯罪までやるマスコミ業界…。
その上、企業経営のイロハも知らない輩が幹部を務めたり、ナベツネの様な政治に口出しする独裁者までがマスコミに存在しているんですから、どうしようもないです…。
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自主規制という名のご都合主義 (ふしぎ)
2008-05-11 22:22:16
皆さんのように情報や知識がないので、普通のおばさんレベルの話になってしまうのがちと恥ずかしくもあるのですが・・・

「自主規制」これを言うメディアは、都合の悪いことが何かあるんだろうなと思ってしまうのです。今なら、中国怒らせてオリンピック中継できひんかったらどうしようとか。先だっての長野での出来事も、事実を報道してしまったら政府ににらまれるとか。だから見なかったことにしよう=自主規制なんじゃないのかなって。

彼等は「反体制」を叫ぶことこそ大事なように言いますが、実のところ「体制側」の権力の甘い汁を吸っているので、美味しいとこは手放したくないように見えるのです。だから報道に真実は無意味=自主規制。

あちらもお商売と割り切って、私のような庶民はいかに騙されないかを勉強するしかない気がしてます。
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Unknown (太一)
2008-05-12 20:10:01
>かずさん

>記者クラブ制度に象徴される談合や、政治家・官僚・特定企業・特定団体との癒着、
>官僚が新聞社やテレビ局に天下りしたり、新聞社の社員がテレビ局に
>天下りする構造、そして押し紙の様な犯罪までやるマスコミ業界…。

日本の問題点の全てに共通する構造のような気がしますね。
今までの日本人は「公」のことを考えることができない。
重視するのは、自分の身近な集団の空気の通りに動くこと。
だから、全体の利益を考えて改革する、などのことはできず、
先例を守り、先輩の汚職を助け、自分のやがてその利益を得る。
こういう構図は延々と続いている感じですね。
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Unknown (太一)
2008-05-12 20:10:17
>ふしぎさん

>皆さんのように情報や知識がないので

いえいえ、そんなことはありませんよ。
ふしぎさんのお話はとても参考になります。

>あちらもお商売と割り切って、

現実としてはそうでしょうね。
それができるかにかかっていると思います。

私は、マスコミにしろ、弁護士にしろ、1つ問題なのは、
例えばマスコミは「権力に対する報道の自由、表現の自由」を叫び、
弁護士は「権力に対する人権擁護」を叫ぶ。
これだけ聞いた国民は、実際以上に奇麗な正義の味方を彼等に投影する。
しかし現実には、彼等は自分の利益のために動いているので、
期待は大きく裏切られる。

日本人は奇麗事に弱いのではないでしょうか。
日本人は照れ屋で、自分を正義の味方だと普通は自分からは言いません。
しかしマスコミや弁護士は、自分は正義の味方だと高らかに宣言する。
それに騙される国民が多いのではないでしょうか。

改善のためには、国民側も誤解しないように気をつけると共に、
マスコミや弁護士も、奇麗事を連発しないよう気をつけるべきだと思います。
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偏りのある自主規制はダメ (和食健康)
2008-05-15 00:07:51
こんばんは。
>今度は左寄りのイメージの強い田原総一郎氏までもが、日本のマスコミの中国人批判の自主規制に疑問を呈するような発言をしました。
「何で日本のマスコミはこんなに取り上げないんだ」と。

今はもう置いてないと思いますが、書店で中国系雑誌に田原総一郎がチベット人権弾圧問題に対し、おバカ思想を展開している記事が載っていました。
その記事によると、中国人民解放軍がチベットに侵攻し、その後統治したのは、武力も何も持たないチベット人を外敵から守る為に中国が救いの手を差し伸べたのと、経済発展をうながすためとのこと。

あと、マスコミに渡っている中国人民解放軍がチベット人に暴力を加えているように見える写真も捏造だそうです。
写真や映像の枠外(見えない部分)には、寄り多くのチベット人が中国人民解放軍を取り囲んでおり、チベット人から危害を加えられないようにするための防衛だ、という風な記事が載っていました。
マスコミには事実が伝わっていない、と。

>中国人留学生から被害を受けた人の話を報道しないという「自主規制」の正体は一体何なのでしょうか。

たかじんの~の番組で辛抱アナが興味深い事を言っていましたね。
長野聖火リレーの最中に中国人留学生とチベット支持者との乱闘が起こった時に、現地の読売TVのレポーターがそのシーンを実況しようとしてカメラを向けたところ、突然映像が流れなくなってしまい、音声しか伝えることが出来なくなってしまったと。

この事に辛抱アナは凄く不思議がっていましたが、まさか読売TV中継車に強力な同周波数か何かの妨害電波でハッキングしたとか・・・まさかね。
そのハッキングした人物?組織?が中共の都合の悪い事は放送しないようにする左翼系のTV局?
それとも在日中国大使館からの命で動いていた何者か?
まぁ憶測でしかないですから何とも言えませんが、突然映像回線がダウンして、音声しか流れてこないというのもおかしな話ですよ。

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Unknown (太一)
2008-05-15 23:37:45
>和食健康さん

>中国人民解放軍がチベットに侵攻し、その後統治したのは、
>武力も何も持たないチベット人を外敵から守る為に
>中国が救いの手を差し伸べたのと、経済発展をうながすため
>中国人民解放軍がチベット人に暴力を加えているように見える写真も捏造

田原は最近もそんなことを言っているのでしょうか。
テレビ界で生きていくために
そういう発言は控えているのかも知れませんが、
そういうセコイことはせず、進退をかけて
堂々と発言すべきでしょう。

>突然映像回線がダウンして、音声しか流れてこないというのもおかしな話

確かに変な話ですよね。

もし意図的であったとしたら、
報道の自由を標榜する国では大変な暴挙です。
それも、その国(日本)の政府ではなく、
他国(中国)の政府によるものだとしたら、
とんでもない話です。
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