経済と心の部屋

多田アソシエイツ 多田総合会計事務所

目的♪

2015年03月08日 | 日記



労働者を2つのグループに分けて、ある航空機製造の実験がなされました。最初のグループは、指示どおりの仕事をさせるだけでした。もうひとつのグループは、これから製造する部品は、どんな飛行機よりも速く、高く飛べる最新のジェット機のものであると知らされていました。その結果、後のグループは、賃金は同じなのに、その生産性が飛躍的に向上したそうです。人は、自分のする仕事の目的が分かった時に、よりすばらしい仕事をすることがこの実験で立証されたわけです。「何を」するかの前に「何のために」それをするのか、私たちにもときおり振り返りたいものです。今、自分がしていることにやりがいを感じないとすれば、もしかして当初の「何のために」という目的があいまいになっているからかもしれません。実存主義的心理学者フランクルは、「人は『生きる意味』によって生きている」と言っています。

伝える力♪

2015年03月07日 | 日記



効果的に相手に話すうえで、「いかに語るか」というテーマを考え抜くと、その結論は、「相手をよく知って語る」ということに尽きるようです。「人を見て法を説く」と言います。飲み物にたとえてみると、一般的には、熱めがいいと言われているが、自分としては温めがいい。しかし相手は冷たいものが欲しいと望むかもしれません。語る前に必要なことは、相手がどのような状況で、どのような立場にあるかということに目を留める必要があります。そのためには、相手をよく観察し、話に耳と心を傾け、相手が気がついていない心の深みを察知することです。これを心がければ自ずと、どう相手に語ったら、相手に伝わるかが分かってきます。そのためには、語り手自身の心の深みの体験を、修練しておくことが大きな助けになります。自分をよく視察し、自分の内面を知れば知るほど、相手の状況を理解できるからです。自分を知り、相手を知ることが、伝える力を育てます。

幸福と不幸♪

2015年03月06日 | 日記



幸福と不幸とは人生につきものですが、幸せになる人は普段から幸せになる行動をしており、人から好かれずに不幸になる人は自分の行動が不幸を招いているように感じます。人間は弱いので、どうしても自分勝手になりがちですが、他の人に配慮するということが結果的には自分をも幸せにしていると思います。企業を見ていて、長期的に成功している企業は利他心が強く、反面自分たちの利益追求を優先した企業は、結局は儲かっていません。こうした意味において利益とは良い仕事をした結果に尽きます。利益は良い商品やサービスを提供した結果であり、利益が出ないというのは良い商品やサービスを提供していないということを意味しています。言い方を変えると、利益が出るくらいに良い商品やサービスを提供するように努力する必要があります。利他心は、働く仲間や周りにいる人への気遣いでもあります。

プラスのストローク♪

2015年03月05日 | 日記



リンカーンは最も愛され、同時に最も憎まれた大統領と言われています。彼の奴隷解放宣言は、今となれば歴史の偉業と評価されていますが、人種差別の激しかった時代には、彼の政策は多くの人々に批判されました。南北戦争が終結した直後、リンカーンは暗殺されその波乱の生涯を閉じるわけですが、その時の彼のかばんの中には、肯定的に評価してくれている新聞記事の切り抜きが、何枚も入っていたそうです。リンカーンのような偉大な大統領であっても、人からの評価は気になるのです。人間は、どのような立場に立っている人であっても、「あなたはすばらしい」というプラスのストロークが必要なのだと実感しました。自分に対して、また人に対してプラスのストロークを語りつづけていきたいものです。その積み重ねが、多くの試練を乗り越えていく原動力になっていきます・・・。

使命感♪

2015年03月04日 | 日記



ドラッカーは、「企業の経営理念は、『Tシャツに似合う簡潔なものがいい』」と言っています。逆に言えば使命・ミッションは、そこまで絞り込まなければならないものだということです。 吉野屋のキャッチフレーズ「うまい、やすい、はやい」等は、日本流の見事な経営理念です。だれにでも分かりやすく、すぐに心に刻まれ、従業員はそれに沿って即行動を起こすことができます。 羊羹で有名な老舗の虎屋。家訓は「伝統は革新の連続」です。基本の味は変えず、一方で時代に合わせて微妙に羊羹の味を変えてきたのだそうです。「老舗とは『新店』と書くのだ」と言った人がいますが、常に新しい発想で虎屋が様々な時代の荒波を乗り越えることができたのは、「伝統は革新の連続」という経営理念が鮮明だったからだと私は思いました。企業が停滞するのは使命感がなかったり、あっても使命感が不明快だったり実情に合っていなかったりすることが原因だからです。これは企業だけではなく個人にも言えることではないでしょうか。「あなたの使命は何ですか?」と聞かれて、ひとことで答えられる人は幸いだと思います。