プリントはまだ買ったことがない。
だいたいの相場がA3くらいの大きさでも3万から5万、有名な方だとその何倍もするものだから、写真集みたいに簡単には手が出ない。
サイズが大きくなると、百を超えることも珍しくない。
写真プリントとは大変高価で貴重なもの。
対称的に今日も朝から、金にならないプリントを作る輩が1人。
その輩はプリントはあまり好きな作業ではないが、最近マニアな歓びを覚えたらしい。
印画紙を露光したあと、現像、停止、定着液の順番で入れ、予備水洗する。
予備水洗が終わったら、やっと蛍光灯の下でプリントと御対面。(予備水洗までは、暗室内の赤いセーフライトでしか見れません。)
その輩が言うには、濡れた印画紙の艶やかな白黒画像の美しさが、たまらんらしい。
そして予備水洗の後、水洗促進剤、本水洗という順序で、本水洗の後にスクイジーやスポンジで水気を取る作業。
その輩が言うには、手作業で水気を取る瞬間もたまらんらしい。
艶やかな白や黒が、礼服を着るように慎ましくなる。
そんな姿を見るのが好きらしいw
ついでに言うと、水気を取った後は自然乾燥させ、丸まってしまう印画紙を、熱(フラットにする機械)や錘(おもり)で平に伸ばしてやっと完成。