旅するはらっぱ~日々旅日記

from HP 「旅するはらっぱ」


各地の各智を旅する、

はらみづほの旅日記です。

●ちゃいはな後の旅 ① 廃材ハウス・メッセージ

2011年10月28日 | さっぽろ旅
長らくごぶさた、失礼しました。

ちゃいはな後、
札幌~富良野~下川町~東京~埼玉~洞爺湖……と、
仕事と用事でめまぐるしく動きつつ、
心身ともに書くモードになれず、
しばし自分との対話の日々を過ごしていました。

仕事、旧友との再会、いとこの結婚式、親戚との交流、帰省……

訪れては過ぎてゆく様々な場面を体験しながら、
その体験に応じて湧き上がってくる自分の気持ちと、
静かに向き合っていました。


そんな中で、以前から決めておいた、
ちゃいはなに荷物を取りに行く日がやってきました。

自給自足レッスンを始めるために運んだ荷物の
5分の1くらいの量でしたが、札幌での冬ごもりに必要な物を、
ダイちゃんの車で運んでもらう約束をしていたのです。


●約1ヶ月ぶりの ちゃいはなは、すっかり晩秋モード










ガラガラガラ……と懐かしい引き戸を開けると、
薪ストーブのいい匂いが 「お帰り」 と迎えてくれました。



「廃材ハウス、けっこう進んでるから楽しみにしてて」

というダイちゃんからのメールにワクワクしていた私。

廃材ハウスへの道には、
まるで ちゃいはなガーデンの精霊たちが
この日のために演出してくれていたかのように、
もみじの絨毯 が敷かれていました。





“もみじの小路” を抜けると、
向こうに、以前とは見違える姿の 廃材ハウスが……!



うわ~! 窓も付いてる! 壁もできてる!


ひゃ~! 近所の廃屋からもらってきた窓が、
こんなにカッコよく生き返ってる! 

この板のつけ方、富良野の「アムプリン」で見た
ミノムシハウスの外壁に似てる!
これなら雨も雪も入り込まないね!

この板材は、瀬田名に住んでるダイちゃんのお父さん
地元の廃屋からもらってきてくれたんだそうな。
ありがたいなぁ……!


ナルホド~ 古畳を断熱に使ったのね~!
畳以外の部分は、廃材ダンボールで断熱するんだよね。
(うまく行くかわからないけど、やってみるのです)

夏いっしょに洞爺湖で洗ったビニールシートが、
屋根だけじゃなく、ちゃんと壁にも生かされてる~!

柱の文字は、夏に 「暦のワークショップ」 をやったとき
みんなが書いてくれたメッセージ。懐かしいなぁ……!


参加してくれた東北のお母さんたち、どうしてるかなぁ……


窓付けるの、すごく大変だったー!
 廃材だから、窓と窓枠が合わなくてさー!
 左手で窓枠持って、右手でゲンノウ(トンカチ)持って、
 口にクギくわえて、あークギ落っことしちゃったー!ってなったら、
 また窓枠とか全部置いてクギ取りに行って……」


……と苦労話をしてくれながらも、どこか楽し気なダイちゃん(笑)。

いや~ でも、一人でここまで作ったなんてスゴすぎる!

窓枠押さえ係としてだけでも、
私がいてあげられれば だいぶラクチンだったろうに……
独りでやらせちゃって、すまなかったなぁ……

だけどそんなだったとは思いもよらんくらい
ピシッと付いてて、すごいなぁ~!!!

私が札幌に戻ったあとも、一人で着々と進めてくれてたんだなぁ……

屋根と半分の壁が付いただけなのに、
なんかここ、すでにあったかい。

ほとんど全部廃材で、こんな家が作れちゃうなんて……

模索しつつも楽しみながら作ってる気配がそこここに感じられて、
一度打ち捨てられてたモノたちが各所でしっかり活かされてて、
なんか、材たちが喜んでる感じがする。

家って、これでいいんだなぁ……

新品の材じゃなくっても、
本業の大工さんじゃなくっても、
ヤル気と、ある程度の経験や技術と、
創意工夫のチカラと、人々とのつながり
 があれば、
夢って、実現するんだね!

きっかけは私の提案だったけど、これはまぎれもなく、
ダイちゃんの技と心が注ぎ込まれた、ダイちゃんの手仕事

私の夢とダイちゃんの技と心が融合した、“暮らせるART作品” だね。

昔、フランスの田舎で シュヴァルさんが
地元の石を集めて 「シュヴァルの理想宮」 を作ったように、
ダイちゃんが地元の廃材を集めて作ってくれている
「私たちの理想宮」 の一例なんだ。

この廃材ハウスは私にとって、

捨てられ、殺されかかっていたモノたちが、
息を吹き返し、個々の性質を発揮し、互いに組み合わさりながら、
それぞれのいのちを 共に輝かせる場


なんだな……と、
作り途中の風景を見渡しながら、しみじみと思いました。

そして、いずれ この空間に
ひととき住まわせてもらうことになるであろう私の仕事は、

この廃材ハウスと、
それを包み込む自然の営みが教えてくれることを、
日々感じ取り、言葉にして伝え広めていくこと


なんだな……と。




来年、この家のルックスがどのようにステキに変化してゆくか、
みなさんどうぞ、お楽しみに♪


(ちゃいはな後の旅 ② につづく……)




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