日々の介護の中で、何気ないひと言やよかれと思ってやったことが、自分たちも気づかないうちに相手の方にとって、「不適切ケア」となっていることも少なくありません。ちょっとした配慮が不足しただけで、「適切」から「不適切」になってしまうことがあります。
事例を検索しただけでも、「これはどうかな?」と思うこともありました。
- 声かけをせずに介助したり、居室に入ったり、私物を触ったりする
- プライバシーに配慮せずスタッフ様同士で話題にしたり個人情報を扱ったりする
- 頻繁に「ちょっと待って」と言い、長時間待たせる
- 日用品や生活に必要な道具が壊れたままになっている
- 食事や入浴介助の無理強いなど、ご利用者様に嫌悪感を抱かせるような援助をする
- プライバシーへの配慮に欠けたケアを行っている
- 利用者様に対して乱暴で雑な介助や、いい加減な態度・受け答えをしている
- ご本人が嫌がっているのに、ポータブルトイレやおむつを使用した
- 自分で食べられるのに、時間短縮のため食事の介助をした
- 寝ているのに、起こしてお風呂に入れた
- 薬を飲みたがらない要介護者の方のために、薬を砕いて食事に混ぜて服用させた
- 急いでいたので、声かけをせずに急に車いすを動かした
- お部屋を片付けようと思い、ご本人のものを勝手に捨てた
利用者の安全や体調管理のために、どうしても避けられないこともありますが、ときどき自分自身も「今のいい方はきつかったかな」「あの時は別の対応もあったんじゃないか」など思うことがあります。自分に余裕があるとちょっとしたことでも振り返りができますが、業務に追われてしまい振り返りさえ忘れてしまうこともあります。自分が発した言葉を振り返り、「もしかしたら相手を傷つけているかもしれないし、不安にさせているかもしれない」と考えてみることは必要なことだと思います。「不適切ケア」を減らしていくことで、利用者の安心できるくらしのお手伝いが出来ればと思います。
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