MARUMUSHI

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しょうもないこと。色々思ったこと。でも考えても仕方のないこと。

2010-07-18 23:58:07 | インポート
MARUMUSHIで書こうかと思ったけれど、行ったことの記録よりも感想メインなんでこっちで。


東京に行って、靖国神社に行ってきた。
今まで行ったことあるのかないのか?自分でもなんだかあやふやだ。だから、初めてのつもりで参拝してきた。

御魂祭りの終わったあとで、後片付けが進行中やった。
生ゴミの臭いが酷い。。。

とりあえず拝殿でペコリ(o_ _)o))。
次に隣にある遊就館に向かう。
日本の歴史について展示してある。神武天皇に始まり、第二次世界大戦の終わりまでを辿る。
メインは当然のように先の大戦だ。
英霊として日本という国を支えた人物たちを祀っている所為か、論調は”日本は間違ったことをしてきたわけではない”という色だ。
半分はその通り、と頷けたけど、半分は首を傾げた。
日本は仕方なしに戦争をしてきた。自ら好き好んで戦争に邁進してきたわけじゃない。譲るべきは譲ってきた。
他国に騙されたときだってあった。それでも話し合いで解決する道を始めは選択してきた。
けれど、仕方なく戦争を始めてしまった。
ここまでは、その通り。
けれど、だからといって、戦争という外交カードを切った事は決定的な間違いだ。
そこまでを肯定することは絶対に出来ない。




展示の最後に自由記述ノートが置いてあって、拝観後の感想を記す事が出来る。
いやらしいけれど、ちょっと覗かせてもらった。
”先人たちに感謝”
”彼らのおかげで今の平和がある”
”日本という国をすばらしいと思った”
などなど、ずいぶんと愛国心に目覚めた方がいるようだ。
けれど、その愛国心がこの国を暴走させ、戦争に走らせ、たくさんの人達が死んだ。
母や父や、妻や恋人。大事な人達を思って、たくさんの人が死んだ。
死んだ彼らは、死ぬ瞬間に愛国心なんて持っていなかったはずだ。
一人の人間には国を守るほどの力はないし、精神力はない。
あるのは、近しい人達を守りたいという思いだけだったんじゃないだろうか?



UDX秋葉原でフリーマーケットが開かれていた。
そこで古雑貨を売ってたおっちゃんと仲良くなった。
おっちゃんが言うには、「今の日本人は金を持っていない。チャイナさんたちが札束を持って買いに来る。」だそうだ。
日本は戦後、世界でも有数の経済大国になった。
けれど、今は違う。劇的に弱くなった。中国に買い叩かれている側だ。
一昔前、ヨーロッパで高級バッグや化粧品やらを買いあさる日本人の姿があった。
そのときのヨーロッパと今の日本は重なる。
ヨーロッパが日本になり、
日本が中国に置き換わったのだ。



今、日本は多額の借金を抱え、経済は弱体化。国内も不景気でデフレーション状態だ。
完全に弱っている。
第二次大戦に走ってしまった当時の日本やドイツは、今の日本に近い状態だったんじゃないだろうか?
そんな今の日本人が、今まで捨て置いていた”愛国心”を再び手に取るのは、果たして正しいことなんだろうか?



俺みたいな男が心配したところで詮無いことやけど、ちょっと心配になる。




神様として祀られている戦死者の遺品の中に、カメラがあった。
Rolleicordの二眼レフ。
フィルムが入ったままになっているそうだ。
彼はいったい何を撮っていたんだろうか?
彼はいったい何を見ていたんだろうか?
そして、そのとき、彼はいったい何を想っていたんだろうか?

彼がいなくなっても、彼の生きていた一瞬の時間を切り取ったまま、そのカメラは今もそこにある。