MARUMUSHI

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『歩けない僕らは』。

2023-08-20 02:30:03 | 映画日記
『歩けない僕らは』を観た。

人生は侭ならない。
事故で片足が動かなくなった青年と、新人理学療法士の物語。
健常者でさえ、そうなのだから、障害者はもっとそうだ。

正論と詭弁を使い分ければ、大抵の物事は綺麗に片付けられる。
でも、正論と詭弁は、軽い。
「一緒に頑張りましょう」
「必ず良くなるよ」
「応援するから」
「あなたのためにやっていることです」
「みんなそうなんです」
「あなたより大変な人が、たくさんいるんです」
一度は言われたことがあるし、言ったこともあると思う。そのとき、どんな気持ちだったか。
本気で受け止めたか?本気で言ったか?
言い切ってもいい。NOだ。
もし、YESだと感じた人は、自分を詭弁で武装することはやめた方がいい。

今日、電車で隣の席に、知的障害の子どもが座った。
なんで分かるか?分かるでしょ。普通じゃない。
その子は、普通の人生を送ることは出来ない。社会の歯車になれない。使い物にならない。結婚どころか恋人が出来るかどうかさえ怪しい。
決めつけだ、というかもしれない。酷いことを言うな、というかもしれない。でも、それは暗に僕の言葉を肯定していることになる。

先の言葉は言われなくても全部分かっている。
だから、病気や障害などの問題を抱えた人たちに言わないでほしい。
言うなら、あなたが障害者になるほど殴られるぐらいの覚悟を持って言ってほしい。
障害を抱えた人は、あなたを感動させたり喜ばせたりするために頑張っているわけではない。
英語で障害を抱えた人たちのことをCharengedと言うらしいが馬鹿馬鹿しい。blindをsightlessと言い換えたところで盲はメクラだ。現実は変わらない。

自分が健常者で定型発達であることをラッキーだと思って欲しい。

そして、それは明日すぐに失うかもしれないという恐怖を知ってほしい。