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MARUMUSHI

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Olympus PEN EES-2レストア⑤(最後)。

2011-02-20 02:12:39 | ジャンクカメラ
※このブログは、あくまで個人的な覚書であり、このブログを参考にして修理・分解を行ってカメラが壊れてしまっても一切責任は持ちません。


<組立て(続き)>
4)組立ては完了したので、最後にモルトの交換をしておく。古いのを除去後、貼り付けていく。


これで、修理完了。試し撮りへ!



<試し撮り>
大阪難波にて。
良い天気。
露出はAUTOにして、カメラにお任せした。フィルムはフジカラーフィルムISO400。

これは心斎橋の東急ハンズにて撮影。

ちょっと暗めかなぁ。。。という印象があるものの、なかなか良い写り。満足。


<おわりに>
PEN EEと同じようにEE機構が壊れてるという症状やったけど、結局リード線の断線だけだったんで、簡単な修理で終わった。
(´▽`) ホッ
それにしても、遅くとも1971年に作られたカメラが40年以上も経ってるのに、この程度の損傷だけで済んでるっていうのは、機械式のせいってのもあるんやろうけど、スゴイことやと思う。たぶん、今売られてるデジタルカメラは40年経ったら動かなくなってるやろうし、修理も不可能に近いやろうな。と思う。


Olympus PEN EES-2レストア④。

2011-02-20 01:52:44 | ジャンクカメラ
※このブログは、あくまで個人的な覚書であり、このブログを参考にして修理・分解を行ってカメラが壊れてしまっても一切責任は持ちません。


<組立て>
1)あとは組み立てて行くばかり。まずは、最後に外した革の下に隠れたネジ。
次に真鍮製のネジで止まっていた絞りリングを元に戻す。このとき先ほどのリード線の取り回しに気をつける。さらに、焦点距離リングを付け、セレン受光部を取り付ける。この取り付け作業は分解する前につけた印が一直線に並ぶように組み立てていくとよい。いずれの場合も、リード線の取り回しは結構大変。継ぎ足してる分だけ長くなってるわけやしね。ピンセットを使って下図のようにエプロン部に巧く収まるようにする。

2)軍艦部とエプロンを付け直す。軍艦部にはフィルム巻き戻しクランクも取り付ける。
3)最後に、前玉を取り付ける。ここにも印は付いてるけれど、一応、ピント出しだけしておこう。
これについては、参考資料がや参考文献④が詳しい。
この作業にはシャッターが開きっ放し(バルブ)になってないとダメ。でもEES-2はバルブは無いので、シャッターを切ると同時に綿棒を突っ込み、この隙間から一辺が1cmぐらいの厚紙を挟みこんで、強引にシャッターを開いたままにしてしまう。

なんか、このピント調整には専用の機械(コリメーター?)があるらしいけど、そんな高価なものは買えないので、無色透明のプラスチック板をサンドペーパーとかスチールウールなどでこすって、表面を半透明にする。そこにフィルムを覗くときに使うようなルーペをセロテープで固定。これを下図のようにカメラのフィルム面に弱い両面テープで貼り付ける。

焦点距離は無限遠に設定してあるので、窓の外とかに向けて、前玉を回転させながらフォーカスがピッタリ合うところを探す。決まったら、前玉を動かさないように気をつけながら銘板を取り付ける。銘板にも突起があるが、これが引っかかるところが奥のほうに見えると思うのでその間に巧く挟まるようにする。イモネジで固定して、さぁ、出来上がり。

では、試し撮りしてみるぞ!


Olympus PEN EES-2レストア③。

2011-02-20 01:40:32 | ジャンクカメラ
※このブログは、あくまで個人的な覚書であり、このブログを参考にして修理・分解を行ってカメラが壊れてしまっても一切責任は持ちません。


<分解(続き)>
7)残念ながら、切断されたリード線がまだ奥のほうにあるので、もうちょっと分解していく。
まず、無水エタノールで湿らせながら、革を剥がしていく。PEN EEと同じで全部外す必要はなく、ネジが現れるまででよい。

これで作業スペースが確保できた。
8)リード線を繋ぐ。切れてしまった部分がちょっと短すぎるので、別に用意したリード線を継ぎ足す(下図内赤丸)。

この時点で露出計の針が動くかをチェック。
光が当たっていないと、針は写真で左側に振り切ってる(下図、赤で囲ったところ)。

光を当てると、グイッと右側に振れてくる。

やった!成功や!
ヽ(´ー`)ノマンセー



Olympus PEN EES-2レストア②。

2011-02-19 23:52:13 | ジャンクカメラ
※このブログは、あくまで個人的な覚書であり、このブログを参考にして修理・分解を行ってカメラが壊れてしまっても一切責任は持ちません。


<分解(続き)>
2)PEN EES-2は焦点調整機能が付いている(EEと一番違うところ)。ので、レンズ部を迂闊に分解していくと組立て後にピントが合わなくなる可能性がある。ので、この時点でカメラを次の設定にする。
a, 絞りをAUTOにあわす。
b, 焦点距離を無限大(山の形)に合せる。
c, ASAを400にあわせる。
これに設定を合せておき、下の写真で赤線で示した部分に油性インクでフリーハンドでいいので線を引いておく。
レンズに線は引いてはいけないので気をつけて。仮に引いてしまっても無水エタノールで洗えるけれど。

これをしとくと、後々作業は結構楽になる。ま、やらなくても何とかならんでも無いけど。でも、絞りとかASA感度とかは覚えとく必要があると思う。
3)エプロン(カメラの底の部分)を外す。ネジ2本だけ外せばおしまい。ただ、フィルム巻き上げ時のロック解除のボタンがポロッと取れてくるので注意。
4)銘板を外す。PEN EEではぐるっとネジって外していたけれど、EES-2では良く見ると側面にイモネジが入っている。下の写真の赤丸の中にネジがある。これが計三ヶ所あって、これを全部緩めて、銘板を上に持ち上げるとポコッと外れる。EEと同じように捻ってしまうと、銘板から飛び出てる突起が折れる事もあるらしいので要注意。ちなみにイモネジは精密ドライバー(1mm)で外せる。六角レンチはいらない。

5)銘板が外れると、下の写真みたいになる。この漏斗みたいになっている部分を手でクルクルと回すと簡単に外せる。

この時点で、露出計がなぜ動いていないかが判明する。

なんと赤丸で囲った部分で示しているが、リード線が断線している。このリード線はセレン光電池と露出計を繋いでいる線。そりゃ切れれば動作しなくなる。ようは、これを繋げば治る可能性高し。
とはいえ、このままではリード線を繋ぐ作業が非常にやりにくく、半田ごてで変なところを溶かしたりしてしまうかもしれない。さらに分解を進めよう。
6)銘板を外したあと、中からさらにネジが登場する。まず赤色で囲ったネジを外す。

これで、セレン受光部のユニットが取れる。ここで本体側の中を良く見ると、小さなボールベアリングが入っている。これはASA感度を設定する部分のクリック感を出すための物であり、無くすとこのクリック感がなくなってしまうので、外しておくかセロテープなどで固定して置くと良い。
さらに、残りのネジを外す。すると、焦点調整リングが外れる。ここでも本体側にベアリングが見えると思うので、これも外すかセロテープで仮止めしておく。
最後に真鍮製のネジが3つ現れる。ちょっと固くなっていたので、防錆・潤滑用の薬品を塗ってしばし置く。すると比較的簡単に緩める事が出来た。



Olympus PEN EES-2レストア①。

2011-02-19 23:02:00 | ジャンクカメラ
※このブログは、あくまで個人的な覚書であり、このブログを参考にして修理・分解を行ってカメラが壊れてしまっても一切責任は持ちません。



<参考文献・サイト>
素人寫眞機修理工房PEN EES-2レストアのページ
たなからぼたもちオリンパス ペンEES-2のページ
すきもの屋オリンパス ペンEES2修理戦記のページ
④やってみよう!カメラの修理&メンテナンス, 大関通夫, ジャパンホビーツール(書籍)

<購入機体の診断>
株式会社マルシンカメラにて1680円で購入。むろんジャンク扱いで保証はない。委託販売品という事もあってか、店の人もあんまり様子やわからないそう。。。
完動品ならば概ね10k円から16k円ぐらいなんで、格安は格安。
店舗で見てると、AUTOモードが機能しない事ぐらいで、シャッターは良好。絞りも設定値にはちゃんとなる。外観、レンズは綺麗。

AUTOモードが作動しないという事は、セレン光電池or露出計の不具合。前回のPEN EEと同じ原因や。
PEN EEで対処法は分かってるし、前の反省点も踏まえてもう一回リトライしたいので買ってみる。
(/ ̄□ ̄)
家に帰って、もう一度じっくりと眺めてみる。見た目はちょっと塗装がはげてきてる部分はあるけどまぁ、こんなもんでしょ。ファインダー内もこれは綺麗。でもやっぱり露出計は反応せず、AUTOモードでは赤ベロが出てきて、明るかろうが暗かろうがシャッターが下りなくなる。
どう考えても露出計の問題やなぁ。。。
セレン光電池が生きててくれればいいのになぁ。。。と願いながら分解過程に入る。

ちなみにPEN EES-2についてはこのページに詳しい。ていうか、PENシリーズにはメチャクチャ詳しい。

<分解>
1)まずは、軍艦部を開けてみる。資料⑤を見ながら、フィルム巻き戻しのクランク部を外す。PEN EEと一緒。

クランクを外した底の部分のネジを外し、枚数計側面についているネジも外す。外すネジはこれだけ。そのままゆっくりと軍艦部を持ち上げる。PEN EEとちがって、EES-2にはホットシューが搭載されており、これと本体がリード線で繋がっている。あんまり引っ張るとこの線が切れてしまうので注意。下の写真は外したところ。

後々、作業がやりにくくなるので、シューと本体を繋ぐこのリード線は半田ごてを当てて離しておく。シュー側にこてを当てると簡単に外れる。