鶴岡法斎のブログ

それでも生きてます

愚痴ばっかりの原稿

2006-12-19 08:24:53 | 原稿再録
※ボーイズラブ雑誌「シャレード」の連載から。06年初頭掲載。
この頃、とにかく諸々嫌になっていたのだと思う。きっと。

兎にも角にも気がメイル

 ネットの掲示板っていうのは陰口が思いきり目に見える場所に記録として残ってしまうという意味で非常に不健康だと思う。本来だったら悪口なんてものは吐き捨てる唾のようなもので、そのままいつのまに消えてしまうものだ。それがずっと残ってしまう。汚い喩えだが、たんや唾や吸殻の博物館でも作るつもりなのか、と思ってしまう。確かに功罪の「功」の部分もたくさんあるんだろう。自分だってその恩恵に授かっているはずだ。最近情報収集ではネットは便利だしね。
 止まれ。自分はネット社会を批判しているのではない。自分がいいたいのはネットが浸透する前から存在していたものが、ネットによって露骨にその姿が見えるようになってしまったことを嘆いているのだ。悲しんでいるのだ。
 ストレートにいうと、まあ一部の人たちだと思うんだけど…、本当、そう信じたいんだけど…(全くストレートな物言いではないな。こりゃ)。
 どうしてオタクの男女ってはあんなに仲が悪いの!! ていうか男の側か。BL系の活動をしている女性に対してどうしてそんなに敵意を剥きだすのか。あんたらの書き込みをネットをてれてれと見ていた自分がうっかりその悪意の終結した文章を読んで、悲しくなってしまっているという事実を知っているか。あ、よりにもよってこの雑誌でこんなこと書いてもその言葉は届かないか。
 何でそんなにいがみ合うか。火事と喧嘩は江戸の華というけど、ネットの喧嘩は腹のなかにドス黒いものがギッシリ詰まっている気がして楽しくない。ただ気分が悪くなるだけ。
 ええと、何? 自分が男として生まれますよね。それで自分と違う性別である女性たちが美少年や美青年たちが恋に堕ちたり、エロエロしたりするマンガや小説を読むのがイヤですか? イヤなら見るなよ。それとも存在すること自体が許されないの?
 ゲイの人がBLに対して文句をいうのは、まあそれなりに筋道通っていると思うんだ。向こうはリアルなんだからね。でもゲイタウン新宿二丁目にはBL系の雑誌、売られているんだよね。
 前にも書いたと思うけど、自分はBLを中学くらいに古本屋で買った同人誌アンソロジー集で知って「面白い」と思った。それで星矢オンリーのイベント行ったよ。中学2年で。たくさん人いた。男は俺だけ。
 そのあとはこれといって特にパロディ系ではグッとくる作品がなかったことと、一部の作り手の「ほらほら、あんたらこのキャラ使って男同士でニャマンニャマンする本を作るんだろう」って思惑が垣間見えてきて、萎えた。
 だから最近はそっち方面にそんなにお金は使ってないけど、そういうのが趣味の女性に対しては偏見ないし(あったらこんなところで連載してるかい、って話で)。
 聞いた話によると旦那にそういうの隠して結婚している女性もいるんだってね。江戸時代のキリシタンかよ。同人誌踏まされるのかよ。ハリツケかよ。火あぶりかよ。天草四郎かよ。魔界転生かよ。甲賀忍法帖かよ。
 えー、生涯の伴侶になる人に趣味嗜好を隠すのは感心しないなあ。そこを理解してもらってこその結婚じゃねえのかなあ。自分、独身だけどさ。
 何か最近テレビや雑誌で「萌え」だとか「オタクバブル」だとか「アキバ系」とか騒がれているけど、これって追い風なのかなあ。
 オタクと呼ばれる人たちの側に内ゲバの要素、否、要素というよりすでに内ゲバはずっと前から続いているんだ。そんなことがある限り、オタクブームなんて時代の仇花になるんだと思う。
 百人しか乗れない船に千人乗って転覆。ブームが起きたときにいつもやるパターンね。人間って学習能力ないのかね。それとも「自分は安全」って自信があるのかな。それ、根拠あるの?
 オタク同士のいがみ合いも安易なオタクブームも何もかもイヤになっています。そんな感じ。オチはないです。ごめんなさい。

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