ある売春婦の告白
はい、あの頃は売春婦でしたよ。 もう借金がどうしようもなくなって、そういう理由でなんて自分でもドラマみたいって思いましたけどね。最初は東京で働いていたんですけど稼いだぶん使っちゃうから一向に負債が減らなくて。それでどんな店でもお茶引くようになったからあの町に流れたんです。ええ、自分の意志で。 狭い場所にそういう店がたくさんあって、お客も多いんですけど、なんでしょうね。飲む打つ . . . 本文を読む
そのままビルのなかにある宴会場で始まって。新鮮な牛肉豚肉は貴重品でしたけどこういう場でしたから。すき焼き作りましたよ。例の女は、「酒は飲めない」って。お茶かなんか飲みながら肉食ってましたね。あれだけ人を殺して、血だの生首だの見ても平気で肉を食えるってのは、まあ才能なんでしょうね。プロの人殺し。 親分は甲斐さんが殺された直後だったけど、この女を幹部として迎える、とかいってね。どうせ何日かしたら猿の . . . 本文を読む
犬神の親分が一番奥で、ひな祭りみたいな柄の着物を無造作に羽織って。あの時で四十いくかいかないかくらいかな。普段は静かだけど荒れると怖いからみんな緊張するんだよ。番頭の紀州さんとシバさんが一緒に来て。 紀州さんは付き合いも古いらしくて、どういう風に知り合ったのかわかんないけど親分より年上、還暦手前ぐらいで、いつもスーツをピシっと着ててね。偉い役人みたいだったよ。賭場の会計は全部仕切ってて、ヤクザっ . . . 本文を読む
いままで喧嘩とか、そりゃあ人が殺されるのも見たよ。だたあの時は本当に驚いた。首がふっ飛ぶんだよ。目の前で。ギロチン、でかい刃物で首をちょん切るのは相手に苦痛を与えないための人道的な処刑だって話を聞いたことあるけど本当かもしれないなあ。殺されたほうだって実感ないだろうね。あんな一瞬で。 それにても三人であの女に話しかけて、俺が生き残れったのも運だったんだろうなあ、って。運はね、昔から強いんだよ。ギ . . . 本文を読む
その人がね、自分の読んでた漫画に気づいたんですよ。こっちは拾った漫画でなんとも思ってないんですけどね。「それ貸して」って。 パラパラ読みながら、「懐かしいなあ」ってずっといってるんですよ。「この本だと載ってないけど、のっぺらぼうが出てきてね。それが人魂を天ぷらにして食べるんだよ。それが怖いんだけどなんだかとっても美味しそうに見えてね」とか話すんですよ。こっちはまだ驚いたまんま。近くで見たら二十歳 . . . 本文を読む
いまだって景気や治安がいいとは思わないけど、あの時は本当にひどかった。 もうね、警察とかそういう権力が影も形もない。そうなったのは政変とか情勢とかいろいろあったらしいですけど、自分は無学なんでよくわかんないです。 過疎化が進んだ町にならず者が集まって勝手に住みだして、そいつらが何をしでかすかわからなくて怖いから地元の人間が減っていく。そうしたら空き家で博打だ、売春だ、薬物だと勝手に店を開いてなら . . . 本文を読む
旅人というものは非日常の体現者として我々の前にふらりと現れてる。自分は旅人というものを見事に表現した「寅さん」の映画をどういうわけだかほとんど見ていないのだが、理屈でも感覚でも、旅人というのが「向こう側」からやってくる人だというのはわかる。旅行というのは日常から飛び出すことであり、普段の生活を短い時間殺してしまうものであり、それは自殺にも似ている。我々は生き続けているかぎり、時々死なないと生きて . . . 本文を読む
トークイベントやります。
12月7日深夜、阿佐ヶ谷ロフトです。
OPEN 24:00 / START 24:30
予約¥1,200 / 当日¥1,500(共に飲食代別)予約はロフトAウェブ予約にて受付中!ロフトA web予約ページ
『NONTITLE&NONFIX』艦これの話をだらだらする真夜中
【出演】鶴岡法斎、ほか?
大人気ゲーム「艦隊これくしょん」の魅力を . . . 本文を読む
さあ、今年も頼んでないのに帰ってきました。同時多発的に様々なイベント、ギミックが作動する「もはやトークイベントでない」イベント。
春の阿佐ヶ谷を入れたら4回目ですね。やりますよ、もう。
月刊・鶴岡法斎「魑魅魍魎の文化祭3 ~三度目の正直、とはいったものの~」OPEN 12:00 / START 12:30予約¥1400 / 当日¥1500(共に飲食別)※予約はネイキッドロフト店 . . . 本文を読む
先月に引き続き、です。
8/3(土)24:00 OPEN
予約¥1,200 / 当日¥1,500(共に飲食代別)
阿佐ヶ谷ロフトA
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/『NONTITLE&NONFIX』飯田鶴岡のドグラ・マグラ計画先月突然稀代の奇書「ドグラ・マグラ」をリメイクするといいだした鶴岡法斎と飯田和敏。果たしてその真意は? そして一ヶ月で計画はどこまで進 . . . 本文を読む
さて今回は飯田和敏さんをお招きしてやりますよ。
『NONTITLE&NONFIX』飯田和敏襲来スペシャル!阿佐ヶ谷ロフトA http://www.loft-prj.co.jp/lofta/7月5日(金)OPEN 24:00 / START 24:30予約/当日¥1,200(飲食代別)ご予約は阿佐ヶ谷ロフトAウェブ予約と電話予約にて受付中!※ご入場順はウェブ予約→電話予約 の順です。・阿 . . . 本文を読む
漫画でも小説でも映画でもなんでもいいですが河童とか天狗、化け狸などが出てきても「ああ、そういう作品なんだな」と特に深い説明なくて話は進められると思うんですよ。話を進める技術は別として。 これが突然毛羽毛現やおとろし、どうもこうもが登場するとなったらいろいろ説明が必要なわけで。ここに妖怪のなかでのメジャーとマイナーがあるんだと思う。 で、自分が最近気になっているのはメジャー妖怪のなかで一番マイナーと . . . 本文を読む
鶴岡法斎BUND(BANDに非ず、「港」「特区」の意)が久しぶりにライブをやります。
進撃の詩人という詩をテーマにしたイベントですがバンド形態でもなく歴代最小数編成でいままで見せたことのない演奏をする予定です。
以下告知文になります。
進撃の詩人2013年5月12日(日)国立 地球屋http://chikyuya.info/contents/pickup〒 186-0012 東京都国立市東 . . . 本文を読む