あまくさ人のひとりごち

あまくさ人のひとりごち、つまり独り言です。
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第2089回 東京スカイツリー 笑う人泣く人

2012-05-29 20:57:46 | 関東
ツリー効果想定外…地元商店街「客減った」

2012年5月29日(火)11:33(読売新聞)

 29日で開業から1週間を迎える東京スカイツリー(東京・墨田区、高さ634メートル)は、隣接の商業施設と合わせ、26日には来場者数が早くも100万人を突破、順調な滑り出しを見せている。
 その一方で、ツリー効果を当て込んでいた周辺商店街では客足が思うように伸びないなど、「こんなはずでは……」という事態も起きている。
 ツリーと隣接の「東京ソラマチ」と合わせ、来場者は連日20万人超。100万人突破は予想より2日早く達成し、初の週末となった26日夕には初の入場規制も行った。
 一方、期待はずれなのが地元商店街。開業前は見物客で売り上げを伸ばしたが、開業後は「売り上げが減った」との声が上がる。地元商店街の土産物店の店主(61)は「ソラマチの外に人が出てこない」とこぼす。


井上ひさしが1980年代に書いた短編に「ナイン」という作品がある。
舞台は1980年代の新宿・新道通り。
1960年代ごろにはここにささやかな商店街があって、地元の人たちでにぎわっていた。
しかし今では飲み屋に食べ物屋に喫茶店ばかりが軒を連ね、
「華やかな小路になっているけれど、
外からやって来る客の懐中をあてにしないとやってゆけないというところが見えて、
なんだかもろい通りになってしまったような気がしてしかたがない」。

終わりの2行が、なんだか墨田区の商店街の姿を表しているような気がしてしかたがない。
商店街というのは、そもそも地元の人たちだけを相手に商売するのが筋というものではなかろうか。
外からやって来る客をあてにすべきものではないと思う。

住み分けをすべきじゃなかろうか、と思う。
地元の客は商店街に、外からの客はソラマチに、という具合に。
どうせ東京なのだ。
墨田区にも何十万人という人がいるのだ。
地方の商店街とは、優位性が違う。
「俺たちの客は、墨田の人たちだけで十分でぇ!」
という心意気でいいのではないか。

こんなにドライなことを言うのは、
地方の商店街はもっと悲惨なことになっているからだ。

あまくさ・本渡の中心地に「銀天街」というアーケード街がある。
平成生まれの若者にとっては、ただの通り道でしかない。
しかし、ここはかつて、本渡一の繁華街だったのだ。
理由は簡単。
郊外にいろんなチェーン店ができたからだ。
ユニクロ・イオン・種々のコンビニ・・・。
そして大型スーパー・タイヨー。
それらの店が次々と国道沿いにできたのと反比例して
銀天街はさびれていってしまった。

そんな現実を目にしているんでね、
東京の商店街の悲鳴も白々しく聞こえるのよ。
大新聞に取り上げられただけでも、まだマシじゃん。
それが話題になって、客が来るかもしれないから。
でもねえ。
商店街って、そこまで外から来る客の懐中を当てにしないといけないものなのか。
買い物に来るのは、もっぱら地元の人たちだけ。
それでいいんじゃないか。


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