拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

 “裸の島”を観て

2012年06月01日 | 映華(えいが)
 一昨日 どなたかのブログで 新藤兼人監督という人が 100歳で亡くなった・・・という事と 彼の代表作の一つ
 “裸の島”をYouTubeで貼り付けて紹介してあったので それを観たボクの 琴線は強度に振るえた!

 (ここのところ 誰かが死んだ・・・ということで その人のことを知ることが多いようだ・・・それは一重に
 インターネットが自由に使える時代の恩恵に浴しているためだろうか。)

 この映画 “裸の島”・・・凄い・・・としか言いようが無い。

 この映画撮影時 乙羽信子36歳 監督の新藤兼人48歳 少ないスタッフと合宿して 550万円という低予算で仕上げた
 映画だそうだ。 この映画で乙羽信子さんの 一途なのが尋常ではないのは 監督と恋愛関係にあったからであろうか。

 お母さん役している 乙羽信子さんしか しらなかったから 若かりし頃 こんな風だったなんて・・・。 

 そして100年生きた 監督の作品目録を観ると もう言葉がでなくなる。(還暦と騒いでいる場合ではない!)

 1994年に先立った乙羽信子さんが待つ墓に やっと監督が入るのか。

       

                恋こがれ 一途つらぬく 乙羽かな :一撮

 スイスのドン・キホーテ

2012年05月13日 | 映華(えいが)
  今年の1月8日のブログに「ブリューゲル動く絵」の映画の話をした。 http://blog.goo.ne.jp/syaraku-sai_5/e/86afd1fa141fe83662ce0517968df243

  その監督(Lech Majewski)が「Bruegel suite」ブリューゲル続編というタイトルのヴィデオ作品を作り パリ、東京
  ニューヨーク、ベニスなど世界各国で発表していたのを たまたまベニスにいた我らの友人アランが見て感動。

  そのヴィデオ作品を彼がディレクターしているESTREE(エストレ)というローザンヌの郊外(車で20分)の
  ギャラリーに持ってこれないだろうか・・・と思案。すぐに監督に会い 熱心に交渉したところ
  「一度そのギャラリーに行ってみましょう・・・」となり その結果 4月下旬か一ヶ月の展示が決まった。

           
       右の建物地上階がアランが経営するカフェ・レストラン そして車が止まっている奥に ギャラリーが!

  眠ったとは云え この映画を見た数少ない人間であるボク、そしてブリューゲルファンであるボクは
  ニコルの姉がボクの誕生日に何か妙案がないか?と尋ねてきたので すかさずその展示鑑賞と
  同会場にあるアランが店主しているレストランで夕食・・・という虫のいい妙案を提案。

  ボクの誕生日の昨日夕方 この展示(地上階にプラズマ・スクリーンを7台、二階に9台配した)ヴィデオを見て
  正直ぶったまげた。 ルーブルやN.Yのモダンアートミュージアムで展示したものと同じ物をこのような
  ど田舎のちっぽけなギャラリーで行われている・・・という事実に!

       
       ブリューゲルの絵「風車小屋と十字架」を前にして 熱演解説をしている アランは・・・
       (残念ながら写真では白く飛んで見えないが)その風車に立ち向かう ドン・キホーテ そのものに見えた。

  アランの熱意とご馳走に、そしてボクの誕生日に集まってくれた家族と友人に感謝して帰宅したのが真夜中。
  
  何時かわからない暗闇に ブリューゲルのこの絵の謎が 解けた気がして ふと眼が覚めた。
 
  画面中央の右手に高く聳える岩山にある風車小屋は「創造」を象徴し 
  画面右手にそびえ立つ車輪の刑(拷問・晒し刑)の柱は 破壊(不条理)を象徴しているのではないか?・・・と。
  その間で庶民が踊ったり、遊んだりしているその横でイエスが磔用の柱を担ぎ、マリアが悲しんでいるのだ。

  今日は「ブリューゲルの動く絵」のヴィデオを何度も何度も見たので 映画よりは
  ブリューゲルの真意が観えてきたような気がした。 これも今日還暦の天からの 贈り物であったのであろうか。

        アランのギャラリー: http://www.estree.ch/
  
  
  

  「兵隊やくざ」を見る

2012年04月07日 | 映華(えいが)
 昨日の天気とは打って変わり 朝から雨がザー・ザー降っていた。ずーっと晴天が続き水不足であったから
 恵みの雨で 植物たちが喜んでいるだろう。
 歩道を歩いていて ミミズをわりとたくさん見かけた。 とても久しぶりに見かけるミミズたち。

 午後に I-Tunesでダウンロードした昔の映画「兵隊やくざ」を見た。
 監督は増村保造、若かった勝新太郎、じつに男前の田村高廣が素晴らしい。 
 このシリーズは子供の頃見たような記憶がかすかにあるだけで 軍隊というものが
 理不尽なところである・・・というようなことを この映画で学んだ気がしていたが
 今回この映画を見ることで それを確認出来たと思う。
 その理不尽さというものは 軍隊に限らず どの世界に於いても大なり小なり あるものなのだ 
 と言う事を その後の人生体験で しっかり学ぶことになったが。

 夜は 浜亭・・・とボクは呼んでいる 友人宅の手料理をよばれに レンタカーを駆使し。
 彼自身が見つけたキノコを使用した 混ぜご飯に 彼のお母さん作による ラッキョの
 組み合わせは 最高~ッだった。
 
 彼の娘とその友達は 日本の放射能汚染の問題に興味を示したので 知っている限りの情報を
 貧しい仏語で 説明。

                       
                      この連休に 訪れるであろう友人達への 復活祭マスコット「兎のチョコ」各種おみやげ品 

 「俺はナニジンなんだょ!」

2012年03月01日 | 映華(えいが)
 眼の手術後だっていうのに 「テレビは OK・・・」という先生のお言葉に甘えちゃって i-Tunesで映画をレンタル
 して この一週間で 6本ぐらい見ちゃった・・・!。

 そして今日見た 2001年作の日本映画 「Go」は最高だった!!
 直木賞を受賞した作家、金城一紀の同名ベストセラーの映画化だそうで 日本生まれの在日韓国人青年の話で 
 大好きな役者勢ぞろい 山崎努、大竹しのぶ を始め 主役の窪塚洋介、柴咲コウはもちろん
 そして なんと あの山本太郎さんの 渾身の演技を初めて見て それにも 大いに感動した。
 山本太郎さんは いつも俳優の・・・太郎です、と自己紹介しているけど それに納得が行った。

 映画気狂いではないが まぁ割と見ている方だと思うが、 そのボクにして ベスト・1の一本だと思う。
 山崎努の クリスマスソング “きよしこの夜“ は なんともいえないね。
 
 今、行定勲監督のことを調べたら
 「(第25回日本アカデミー賞作品賞・最優秀主演男優賞・最優秀助演男優賞・最優秀助演女優賞)の成功で一躍脚光を浴び、
 『世界の中心で、愛をさけぶ』、 『北の零年』、『春の雪』などの監督作品でヒットメーカーとなった。・・・」
  ということで このこと知らなかったのはもしかして  ボクだけ? ・・・だったのかなぁぁ~と。
  なんせ今日 発見したもんで 少し興奮してしまった。 

                 ナニジンだって かまやシナイだろ~っていのうのが 自分のテーマでもあって“骸骨人”と題した自写像を撮っていた頃
                    

  

  

 バンカラ

2012年01月26日 | 映華(えいが)
  レンタル映画第2弾は 楽しかった。 山田洋次監督の「ダウンタウンヒーローズ」・・・ていうタイトルはもう一つ だが。

  時は1948年 戦後の旧制高等学校の寮にすむ学生の姿を描いたもの。 原作は早坂暁の 自伝的小説だそうだ。

  娼婦役の石田えり もいいし 薬師丸ひろ子もいい そして若き日の 柳葉敏郎がとてもよかった。

  何よりも 噂に聴いていた 「バンカラ」が 愉快だった。戦後まもなくで食糧難の時代、寮の仲間らと キャベツをむしって
  ボリボリ食べながら 文学とか論じている図、外に出るのに 二階の窓から屋根づたいに飛び降りる図、マントの下は褌一丁で
  大道を闊歩する図、 個性のある先生らによる 授業風景などなど とても人間臭く 楽しい。

  旧制高等学校というのは いまでいう高校なんだろうか? やることは乱暴だが 精神的にもっと大人っぽくみえる。

  こんなバンカラ的雰囲気に 一度だけ接したのは ボクが鍼灸の勉強をしている時 我が師の観風先生主宰の無為塾 塾生だった時
  の塾の忘年会。 放歌高吟 志を共にする野郎ばかりの集まりだと 自然に「バンカラ」になるようで 楽しい思い出だ。

  この映画の 高校最後の授業の先生の言葉が印象に残った。

  「アメリカ人に飢餓感を植えられただけで 日本人は幸せになれるだろうか? 欲するものを全て手に入れられる時は警戒せよ。
   "肥えてゆく豚は 幸運なのではない”という有名なことわざがありますが、日本を動かしている大きな力(豊かな経済への)が
   自由への強い役割を奪って 日本人を骨抜きにして 従順な羊の群れにしてしまうのでないかと 案じています。
   皆さんが高校時代に学んだ 最も重要なことは "自主と自由” 自ら勝ち取って得られる自由で FreedomではなくLibertyの思想で
   あったことを いくつになっても 忘れないで欲しい・・・」

   この演説を聞いただけでも この映画の値打ちが 十分あったと思うが この先生の 心配は 残念ながら 我々の世代に図星と
   なってしまった。 戦後アメリカ人に植えられた飢餓感は 日本人を骨抜きにしてしまった。
          
              
                 昔の ボクの独りバンカラ。 諸君! バンカラに立ち戻ろうではないか!

 ドラキュラの孤独~「ボクのエリ」を見て

2012年01月25日 | 映華(えいが)
  日本に帰国した友人に頼んで 買ってもらった iTunes Card ・・・これで 字幕付き洋画が見られるとニンマリしながら 最初に選んだ
  映画が 「ボクのエリ・・・200歳の少女」と云うタイトルに惹かれて コメントを読むとなかなかいい批評ばっかりで レンタル決定。

  なんの予備知識もなしに 見始めたが 出だしから画面が 暗い。 ニコルに一緒に見ないかと 誘ったが その画面の暗い雰囲気と 
  ボクが一言 「この少女がドラキュラで・・・」と云ったか云わないかのところで 自分の部屋に引き返していった。
  ・・・少しずつ物語が進行するにつけ 確かに 彼女向けの映画ではないかなぁ・・・と思い始めた。

  北欧はスエーデンでの撮影で 白夜的に暗く 重い雰囲気は 主役の12歳の少年が クラスメイトにいじめられる、というのが一つの
  主題になっているから。 それと12歳のドラキュラの少女エリとの出会いも 日が沈んでからの出来事であるからだろう。

  だいぶ以前に トム・クルーズと ブラッド・ピットが 演じたドラキュラ物語で ドラキュラの苦悩というものを味わってから
  ドラキュラという存在を少し理解していたが、 今回もまたやはりドラキュラは苦悩していた。

  しかし、何よりこの映画の 主題は 子供の”いじめ” ではないだろうか。 普通いじめられている子供は 親にいじめられていることを
  ひた隠し 孤独に追い込まれる。 この映画の少年は ガールフレンドになったエリに やられたら、やり返せと 励まされる。
  ある日、少年は相手を棒で殴って 抵抗した。 しかし、今度はその悪ガキの兄貴が登場して 殺されるぐらいのリンチを受ける。
  その絶対絶命のとき・・・・・。 というようなストーリーなのだが 
  この少年には ドラキュラという強い味方がいたからいいものの 現実には いじめられている子供には 助けはまずない・・・と思うと
  この映画を見終えて 子供の世界の残酷さに 暗~い気持ちになってしまった。

  残念ながらどこに行っても イジメはある。 対抗できる場合もあるし、 逃げたほうがいい場合もある。 何れにしても対抗できるだけの
  智慧と心の強さを 大人は、親は 子供の成長と共に養ってもらいたい。

  ただ、今の日本では とてつもない イジメが まかり通っているが。    
                                       

  ブリューゲルは 何を見つめていたのか

2012年01月08日 | 映華(えいが)
  ブリューゲルの絵をテーマにした映画「The Mill and The Cross」(風車小屋と十字架)を見てきた。
  日本でも公開されたようで タイトルは「ブリューゲルの動く絵」だったようだ。

  ボクには高尚すぎて それといつものように 言葉がようわからん ということもあって 眠くなるのをこらえて見ていた。

  ブリューゲルの絵は 高校の時 美術の教科書に彼の有名な絵「雪中の狩人」が載っていて 初めて見た時以来 惹かれ 水彩画で模写したぐらい
  であるから ボクにとっては好き以上の 興味を持った最初の絵と 言えるかも知れない。

  その後も ボク以上に彼の絵に取り憑かれて 「ブリューゲルへの旅」という本を書いた 中野孝次さんの本も読んだりして ブリューゲルの絵の
  底なしに深いと思われる世界を 覗いてみたことがあるが 当時のボクには やはり高尚すぎたようで あったが これをキッカケに再読し
  中野さんと共に ふたたび「ブリューゲルへの旅」を続けようと思う。

  ブリューゲルの時代 16世紀半ばは カトリックによる異端裁判の盛んな時代で 権威を持つものによる 酷い拷問などが行われるような暗い時代であった。
  そんな時代でありながら ふてぶてしいぐらいに たくましく 生きている農民たちの 生活の姿を ブリューゲルはまるで 写真を撮るように描いている。

  「バベルの塔」と題した絵は 大変シュールレアリスティクな絵で 中野孝次さんは 彼の本の中で このバベルの塔に関してこう 書いている。

  「悪夢。たしかにそうだ、とわたしは思った、あの天に聳立(しょうりつ)する巨大な建造物が、人間の理性と労働の勝利というはればれしい印象よりは
   むしろ不気味な、悪魔的な企て、あるべからざる何かのように印象されるのは、すでにそれが建造の過程において崩壊の予感を孕んでいると感じられるに
   違いない・・・・
」 P153「ブリューゲルへの旅」より

       ここを読んだ時 ボクは 戦慄を おぼえずには いられなかった。 現代人の我々にとって バベルの塔とは 原子炉に他ならない からだ。

                          写真は ローザンヌのオリンピック博物館前に 昔 展示されていた 天使像・・・
                       
                 
  

  見た? “ 家政婦ミタ ”

2011年12月15日 | 映華(えいが)
  琴線に 触れる事柄を 書く者しては これも書かなければ いけないだろう。

  何を隠そう 最近 ハマっているのが このドラマ 「家政婦ミタ」なのだ。
  これまで ボクは 松嶋菜々子 さんを 役者としてどうとも おもっていなかったのだけれど これを見て以来 フアンに なったかも。

  これに出ている 役者さんは 皆いいね。  脚本が 素晴らしい というか  人間性について 考えさせられるよね。
  ドラマ見ているうちは すっかり忘れているが このドラマに関わっている人々皆 東京に住んでいるんだよね。 放射能汚染とか、 心配していないの
  だろうか?  ドラマに感動しながらも ホントに可愛い 子役の子を見ていて 気になるんだけれど・・・。

  これを見ている 男共も こんな 「家政婦、いたらほしいよなぁ~」・・・なんて 夢みたいなことを まさに夢をみながら このドラマを楽しんで
  いるのだろうか?  


                      うちの・・・・は、 なんか 笑えちゃうんだけど・・・ 
                    

                 

 インストールの日

2011年09月20日 | 映華(えいが)
  
   この数日 ボクの希望通り アパートに 閉じこもり状態である。 でも疲れてきた。 いくら新しいからといってもズーッとマックの前に いるのは疲れる。今日は天気いいのに なんで・・・と
   思うようじゃ 本物の閉じこもり人には なれそうもない。

   今日は フイルムスキャナを マックに取り込む。 昨日は新しく買った このフイルムスキャナーの箱の中に Photoshop Element9が入っていて 思わぬプレゼントに感動し、
   古いバージョンElement6を 削除して、このElement9をインストールする。 そして今日は このスキャナーのインストールなどなど 

   そのあいまに ツイッターをよみ 9,19の さよなら原発集会の様子を  
    http://www.ustream.tv/recorded/17370482#utm_campaign=synclickback&source=deniedbyhost&medium=17370482

   これで見て 本当に感動した。 素人の録画で かったるいところもあるけど そこがまたイイとも云える。 演壇に上がったそれぞれの人達の 訴えが胸を打つ。

   メカに弱いうえに 仏語での インストールで 何時もだいたいという感じ・・・。 もう出たとこ勝負でいろいろやってみるのみ、だから時間がかかるし 疲れること疲れること。
     
      それで最初に スキャンしたのが この写真、多分1980年頃 鎌倉で撮ったもの。 Susan in Japan というシリーズの一枚で ボクの好きな写真だったけど
      1985年に アパートを引き払って ニューヨークへ行った時 ネガを整理していて このネガを捨ててしまって ズーッと後悔していた 一枚残っていた写真を スキャンしたもの。
                    
  

      そして横位置の もう一枚は 2000年に レマン湖にある ドラゴン・ボールと ボクが命名した ダイナミックな 像 の写真。これはテスト・スキャンしたもの。

     これまでは ニコンのスキャナーで 一コマ、一コマを スキャナーしていたが、 急に 立ち上げることができなくなってしまった・・・というわけ。
     この新スキャナーを使いこのすのに これからまだまだ時間がかかりそう・・・・。

花猫風月 -スイスの猫で和風観-

2011年06月10日 | 映華(えいが)

花猫風月 を見て下さい。

この作品で スイスの片田舎で二人展を2年前にやりました。ネット上で発表ははじめてです。

2006年これまでのフイルムカメラに別れを告げ、デジイチに切り替えての第一作品です。

それまでモノクロ、テーマは人間に限っていたのですが、デジタルにて空即是色に目覚めました。

20年ぐらい写真のブランクがあり、再開すると人間スナップのやりにくい世の中になっていました。

先日ある作品の英訳をお願いしたら「盗撮とのこと、今回はおことわりします・・・。」と云われた。

ボクにとってスナップ=盗撮、なんだけど。いちいち素晴らしいシャッターチャンスのときことわって

シャッターなんか押してられない・・・よ。 第一、優秀なスリが「盗りました」っていうか?

・・・この比喩って、あんまり意味がわからないか。

今日は9人の仲間とインドから来た荷物280個を配達。うまく行き、満足。

 

 


原題は「わが人生」

2011年05月27日 | 映華(えいが)



 

2011年 05月 27日

 一冊の本を読了。
年一度のジュネーブ日本語補習校による図書バザー、あの大混雑の中偶然とはいえ
この本を選択した我が右腕を褒めたたえたい気分だ。

「わがユダヤ・ドイツ・ポーランド」マルセル・ライヒ=ラニッキ自伝
もし自分が何時ものごとく冷静沈着であったならば一瞥も与えなかつた
であろうこの本は ボクにドイツの文学、音楽、そして歴史に興味を
持つキッカケを与え、尚且つこの魅力あふれる人物その人に出会う喜び
を与えてくれた。

この写真は例のマリー・アニエスの箱。写真を撮るときたまたま近くにあった
この本を土台にしたものだが、マリーが選んだボードレールの詩の意味を
解した時、このすべての偶然の組み合わせの深淵さがシャラクサイ!

自然は荘厳な寺院のようだ
  列柱は厳かな言葉をおりなし
  人は柱の間を静かに歩む 
  象徴の森をゆくが如くに   ボードレール


 いま、ネコ・ネット

2011年05月26日 | 映華(えいが)



 

2011年 05月 26日

 もう、3週間前の話になる、チューリッヒに住む友人がオーガナイズした
日本応援チャリティーにボクも写真で(それよりも按摩の方が受けたが)参加。
その時出品した作品は昔日本でとったほのぼの的な人のスナップ。それと
スイスで撮った日本的情緒を狙った猫の写真を少し。
その結果、売れたのはほとんど猫の写真であった。
まあ確かに部屋に飾るのには 誰かわからない日本人の写真よりは
国境なき猫ファンであれば 可愛いー!猫の写真を飾るであろう。

可愛い~!猫の写真であれば、芸術的意味合いなんかどうでもいい・・と
いう大半の猫ファンを対照に撮っているわけではない!とリキんでも
仕方がなく、それはそれで喜んでくれればイイのだけれど。

それはともかく、この猫には不思議なそれこそ「癒し力」がたしかにあると思う。
僕の部屋に 先輩からもらった書「雲無心」が掛けてあるが、「猫無心」のほうが
インターナショナルに受け入れられるのでは。ネコ・ネットを立ち上げようか?

 


マリー・アニエスの箱

2011年05月17日 | 映華(えいが)



 

2011年 05月 17日

今日は何曜日?・・・バカンス中のボクには曜日は関係ない。
でもこのところ 試験前の学生のように
 
 原発関係のブロクを真剣に見て勉強している。これまでの無知を恥じながら。

今朝は美しく晴れ渡っている それじゃレッゴー いつもの湖岸散歩へ!!ついでに 例のマリーの

箱も6個もって どこかで撮影しようっと。 マリーはパリに一人で住んでいる三十代の女の子

 癌と闘いながら彼女の生命の箱を作っている。
 僕らはそれをもう 7っも貰った。ボクはそれを 写真にまとめたいとズーッと思っていてなかなか

実行できないでいた。このバカンス中に 何とか写真にして彼女に見せてあげたい。

ところでボクは この5月12日でなんと59歳になった。 歳なんて勝手にどんどん進むもので

ボクなんかは ふだん無視している。気持ち的には7歳~38歳あたりを行ったり来たりしているのが

 実情だが、 体調に支障をきたすと 実年齢を考慮させられることが増えたことも事実だ。

 このブログは ボクは今日はじめて書くことになる これまでhttp://www5.diary.ne.jp/user/545888/

 ここに書いていたが この日記が6月いっぱいで終了するというので こちらに引越してきた。

 画面が変わるとまた気分も違う。写真も載せられるので これまでより表現が楽?かも・・・

 とにかく 読んでくれる人達がいれば よろしくね!


あなたの真夜中の12時は、ボクの夕方の4時

2009年12月17日 | 映華(えいが)

 というのは、スイスと日本の時間差が8時間あるので、ボクが仕事から帰ってこの日記にアタックするのがだいたいこちらの時間で夜の8時頃で,その頃日本は日付が変わってボクにとっては翌日になっている。まあ,いいか・・・と思っていたがやはり、ボクにとっての日付が先になっているのいうのはボクの記録としてはやはり納得がいかない気がする。

 それで,昨日なんかは16日で同じ日が2回続いてしまった。

これからは、日付をピッタリと合わそうとおもう。(そう深刻なことか?・・・ハイ。)

 ただ,今日は病欠中だから今,朝にこれを書いているからすんなり日付が合致しています。

 じつは、昨日からここローザンヌでは例の映画 ”アバター”をやっている。

 ボクはこの予告編を2ヶ月まえに3Dメガネで見て,全身が麻痺するかと思うほど,前のめりでこれを見ていたので、
昨日の夜、SFにはまったく興味を示さない,ニコルをなんとか説得して徒歩10分の映画館へ向かった。

 坐骨神経痛もなんのその、勇んで切符売り場に着くと,意外に人が少ない・・しめた!やっぱり平日だし初日にくる物好きは少ないヒヒヒッ! ニコルに先にいかせて,切符を買ってもらう・・・ところが,ニコルが振り返って、二の腕を×にしてダメ!と合図をする。なんでやねん,と思わず関西弁。  もうとっくに満席やと・・AA!がっかり・・

 さすが,ロザノワッ(ローザンヌの人の意)やっぱりしっかりチエックしてハルは・・・・ということで、19日の土曜日に我が名付け息子、ジョナスを招待して3人で見ることにして、切符を前売りで手にいれ帰宅。うどんを食う。

 日本での初公開は12月23日だそうでんナ、ヒヒヒッ!ワテの方がほんの少し先でっせ。

 話は変わりますが、ボクがブロクを始めると我妻ニコルも自分のブロクに急に力を入れ始め、あんたのブロクでもしっかり宣伝してやッ、と言いますので,どうぞ見てやって下さい。フランス語で少し何か書いてますが,写真やビデオの視覚系が多いですので、結構楽しめると思います。

  http://nicolamori.blog.lemonde.fr/