2023年12月22日(金)
2次方程式の実数解の存在範囲を求める神戸大学文系の入試問題である。実数解の存在範囲といえば
まず思いつくのは、2次方程式の判別式の利用である。
例えば、実数mを係数とする2次方程式
x²+mx+2m²-1=0
があるとき、
①実数解をもつときのmの範囲
D=m²-4(2m²ー1)=-7m²+4≧0
-2/√7 ≦m≦2/√7
②実数解xの範囲
2m²+xm+x² -1=0
D’=x²-4・2(x² -1)=-7x²+8≧0
-2√2/√7 ≦x≦ 2√2/ √7
というように、実数解を持つときのmの範囲も、実数解xの範囲を求めることができる。2次方程式の解の
存在範囲を求めるのに,判別式は基本的な技法である。
本ブログで取りあげた問題も、小問(1)は判別式を用いる。小問(2)以降は、2次関数のグラフから
求める。
なお、図についてはこのブログでは、入試問題集の解説
旺文社刊『2024年度受験用 全国大学入試問題正解 数学 追加掲載編』
からの引用が多い。今回も同様である。
ちょっと休息
(1)12月20日のfacebook投稿より
パソコンで、年賀状を作成しました。使用したソフトは、筆まめでした。
昔は「プリントごっこ」で作成した記憶があります。何日もかかって年賀状を作成した記憶があります。
今日は、1時間もかかりませんでした。
(2)12月21日のfacebook投稿より
今日は9時30分から、小川陽子先生のセミナー『百人一首の世界』にzoomによるオンラインで参加
しました。今日とりあげられた和歌は、次の2首でした。
45 あはれとも言ふべき人は思ほえで身のいたづらになりぬべきかな (謙徳公=藤原伊尹)
50 君がため惜しからざりし命さえ長くもがなと思いけるかな (藤原義孝)
読み手である2人の関係は
(藤原師輔)― 藤原伊尹 ― 藤原義孝 ―(藤原行成)
父子です。
45の出典は、『拾遺和歌集』です。この歌の関連本として、『一条摂政御集』がとりあげられた。
50の出典は、『後拾遺和歌集』です。関連書籍として、『義孝集』『蜻蛉日記』『大鏡』からの和歌
に関連部分の引用がありました。45については関連書籍も含めて和歌の解釈として2通り、50につい
ては3通りの解釈が示されました。それぞれについて参加者がどの解釈を取るか意思表示し、2~3人
が意見を述べました。詳しいことは専門的になるので省きますが、50について私も発言しました。他
の人の意見も、面白かったです。
小川先生は今年の3まで岐阜大学教育学部の准教授でしたが、今年の4月から広島大学文学部の准
教授として赴任されました。その関係で、今後もこのゼミはオンラインでずっと行われると思います。
※ 藤原義孝は、天延2年(974年)に天然痘で21歳で亡くなりました。『大鏡』によると、同じ
日の朝に兄の挙賢が死亡し、その日の夕方に義孝が死亡したとされています。