2023年12月4日(月)
初等幾何学の重要な2つの定理を利用する問題をとりあげる。
今年度実施の岐阜県教員採用試験の中学・高校の数学教科専門の問題で、私のブログ
2024年度岐阜県採用の教員採用1次試験2 ~中学校数学の教科専門 (2023年11月28日)
2024年度岐阜県採用の教員採用1次試験4 ~高等学校数学の教科専門(2023年11月28日)
に掲載してある。
本文にも書いたようにこの問題のポイント
△ABCの頂角Aの2等分線が底辺BCとの交点をDとすると、BD : CD =AB :ACとなる
ことは、中学数学でも扱う。この定理の証明は、私のブログ;
三角形の1つの内角・外角の2等分線 ~2023年前期日程の北海道大学文系入試より
(2023年9月20日)
を見ていただきたい。この定理の証明は、中学数学の問題である。
こうしたこともあって、今年度実施の岐阜県教員採用試験の中学・高校の数学教科専門からこの問題を改めて
とりあげてみた。
ちょっと休息 教育問題2題
(1)4月開学の海津市立海津小学校に学校運営協議会が設置
12月1日の10時30分頃に、海津市教育委員会学校教育課にひとつ問い合わせをした。海津小学校は学
校評議会制度でなく、学校運営協議会制度をとるのかどうかの確認のためである。10月23日に開催された
教育委員会会議録に、議題として
「議案第83号 海津小学校運営協議会設置規程の制定について」
「議案第84号 海津小学校運営協議会設置委員会委員の委嘱について」
が審議されて議決されていたからである。このことについて市教委学校教育課の回答は、
①高須小学校については学校運営協議会制度をとる
②他の学校については、(当分であろう)従来通りの学校評議会制度のままいく
とのことだった。
海津小学校は校下に5地域を抱えるので、できるだけ地区の代表者を参加させたいのだと思う。いずれにしても、
海津市が学校運営協議会を導入するのは海津小学校が初めての結果となる。懸念される学校運営協議会の教職員の
人事についての意見は、今までの海津市教育委員会の運営からして、特に問題になることはないであろう。
大垣市では、既存の小中学校で学校運営協議会制度をとることが難しく、従来通りの学校評議会のままであろう。
統合する上石津学園はどうするかわからないが、今のところ大垣市教育委員会の議題として学校運営協議会設置に
ついて議題にになっていないので、他の学校と同じ学校評議会制度をとるのであろう。
(2)北方町立北学園の全国学力テストの平均点公表に思う
北方町立北学園のホームページを見ていたら、今年度の「全国学力・学習状況調査」(通称、「全国学力テスト」)
の北学園の平均点が全国平均・県平均と並べて公表されていた。
https://edu-kitagata.com/kitagakuen/wp-content/uploads/2023/11/2d5ce8400453bca6c6c0a0ca49b9963c.pdf
県内の学校で自校の全国学力テストの平均点を公表するところは、教育委員会が公表に積極的な御嵩町(現在は
確認していない)だけで例がない。北学園の判断には、正直驚いた。
点数を公表すると、学校間格差の助長や必要以上の競争心をあおって、文科省も市町村単位・学校単位の平均点の公表
には否定的である。特に、県や市町村教育委員会が主導して学校ごとの平均点を公表することは問題である。テストであ
る以上、そのときどきに平均点のばらつきがあり絶対的なものでない。地域差が平均点に影響することもあって、他と比
較するようなものでない。
今回の北学園の場合は、分析のために必要だったので掲載したのであろう。町内のもう一つの南学園が全国学力テスト
の平均点を公表していないので、両校を比較してあれこれ論ずる人もいないであろう。私は、今回の北学園の判断が特に
問題になることはないであろうと思う。この点とは別に、北学園の
「令和5年度 全国学力•学習状況調査の結果分析と改善方途について」
を読んだ印象では、分析と改善方法はしっかりできていると思った。
全国学力テストの平均点の公表とは別のことである。岐阜県では全国学力テストに向けてテスト対策をする小中学校は
ないだろうと推測するが、もしあればテスト対策は無意味でありやめたほうがいい。その正式名称「全国学力・学習状況
調査」が示すように、あくまでも「調査」である。統計学の常識から「調査」ならば抽出調査で十分で、私は何も全国一
斉に全公立小・中学校の児童・生徒に実施する必要がないと思う。はっきり言って、税金の無駄遣いである。