2023年8月21日(月)
前回とりあげたガウス積分を利用して、正規分布における確率密度関数に基本的な性質を証明して
みよう。前回のブログ
ガウス積分 (2023年8月18日)
では、重積分を用いてガウス積分の値を求めた。この際、
① x=r cosθ, y=r sinθとおいて、重積分での変数変換をおこなう
方法を用いた。変数変換としては、
② x=s, y=ts とおいて、重積分での変数変換をおこなう
方法でもできる。
また、重積分を用いないで
③ Γ関数を用いる
方法でもできるらしい。
以上、ガウス積分について、前回のブログの補足をしておいた。
さて、今回はガウス積分を用いて、正規分布における確率密度関数の基本的な性質の証明を示して
おこう。証明を読んでいただけば、私自身も理解できたのでここで特に補足する必要はないであろう。
数研出版の『数学B』の教科書の単元「統計的推測」のなかで、正規分布について次のような説明
がなされている。正規分布について思い出す意味もあって、教科書から81ページを引用させていた
だく。
数研出版の『数学B』の教科書より引用
統計学については、データーサイエンスの重要性の認識からであろうか?記述統計学であるが、中
学校2年生で箱ひげ図まで学ぶようになった。高校数学では数学Ⅰで相関図など中学校で学ばなかっ
た記述統計学のつづきの部分を学ぶ。そして、数学Bでは数研出版の教科書での「統計的な推測」とい
う単元で、このブログでとりあげた確率密度関数として正規分布曲線も扱われる。そして、この 正規
分布曲線を用いて、仮説検定まで学ぶことになっている。
今回のブログで取りあげた内容は、ガウス積分を利用することもあって高校数学では扱われない。
しかし、ガウス積分の結果だけを使うことに限定すれば、証明では置換積分と部分積分を用いて変形
をしているだけであるから、高校数学の範囲でも理解できると思う。広義積分については、知ってい
ることが前提であるが・・・・。
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