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マシンコントロール~後ブレーキによるスピード&アクセル調整

2006年09月05日 | 中級テクニック
 スタートからいきなりUターンというコースレイアウトがありました。上図は上級のレイアウトですが、初級でもたまにはそういうことがあるようです。
 こういう時に何が難しいかというと、速度ゼロから加速しながらスタートして、当然前輪の荷重が抜けているところで、バイクを倒し込み旋回していく必要があることです。アクセルを開けてスピードをつくろうとするとバイクは起き上ろうとしている訳ですし、しかもフロントに荷重していないのでセルフステアが効きません。倒して回ろうにもハンドルが切れないし、逆に加速してスピードを合わせようとするとギクシャクしてリアタイヤが滑ったりします。

 同様に、小さいRから大きいRにつながる複合コーナーで特に最初のRが小さくてスピードが落ちている時に、同様のことが起こります。次の大きいRの旋回スピードをつくろうとすると加速しなければならず、そのためバイクが起き上り、またフロントへの荷重が抜けます。上と同様にフロントが浮いた状態で大きいRに対するバンク角を作り直さなければならなくなるからです。

 こういうときには、後ブレーキを踏んだままアクセルを開けて速度を抑えながらエンジンの回転を維持するようにします。厳密に言うと、エンジンが回転を上げようとする勢いを維持したまま速度を抑えて走ります。
 これは上り坂を走ろうとするのと同じ理屈でアクセルを開けても速度は上がらないという状態を作るわけです。
 そうすると「アクセルの遊び」とか「チェーンの弛み」といったギクシャク感の元を排除し、後ブレーキをリリースするだけで直ちに加速できます。
 スタート直後のUターンの場合は、後ブレーキを踏んだままスタートします。複合コーナーの場合は、アクセルを開けてトラクションがかかった瞬間にブレーキを踏みに行きます。
 ブレーキを踏む強さを一定にしてアクセルの開け方を工夫してみるという考え方と、アクセルを一定にしてブレーキで調整するという考え方の二つがありますので、両方試して、状況とライダーの個性に応じたやり方を選ぶべきでしょう。
 
 もっと上達すれば、後ブレーキを使わなくても、微妙なアクセル操作だけで安定したスピードを作ることができるようになります。そうすると後ブレーキに負担をかけない(ブレーキフェードさせにくい)走りに進化します。後ブレーキも使いますが、それはリカバリーであったり、戦術的にどうしてもそのように走りたいコーナーに限って使うようになります。例えば「初級バリアブルの上級的走り方」で紹介した部分です。

 初級から上級まで、何度も何度も走るバリアブル基本コースでもとくに最後のコーナーは、小さい右ターンから大きい右ターンにつながる複合コーナーですから、後ブレーキを使いながら走るというスキルレベルが長く続きます。
 これを後ブレーキを使わなくてもスムーズに走れるようになるためには微妙なアクセルコントロールを身に付ける必要があります。

 そういう意味ではここで、後ブレーキの使い方がわからない⇒後ブレーキを使うようになる⇒後ブレーキを使わなくても回れるようになる、ということがスキルレベルの一つのベンチマークになるような気がします。


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