初級から中級にかけて、コーススラロームを走るときに「道幅を一杯に使う」というと、上図のように、道幅の中でバイクを左右に振って、「なるべく大回りをして楽に回ろう」という意識を持つことが多いと思います。しかし大回りをすれば楽かというと、必ずしもそうではなく、前の記事で書いたように、自分が上手に走れる回転半径で走ることの方が大事だと思います。ですから、常に道幅を使ってもっと大きく回るというのは誤りで、 . . . 本文を読む
図のような、Uターンを多用したコース設定があったとします。これは仮定のコースレイアウトですが、スタートしてすぐのターンを除いて、八つのUターンがあります。初級から中級にかけての時期に、仮にこのようなコースを走ると、似たようなコーナーの連続ですが、その中でも楽に走れるコーナーとうまく走れないコーナーがあるはずです。
うまく走れないという時には、一つには小さいので曲がりきれないということですが、そ . . . 本文を読む
以前に初級のバリアブル基本コースの前半のS字で、多くの人がS字の形通りに大回りをしているという記事を書きましたが、その時に示したのが上図の黒実線のラインです。しかし、中級のクラスを見ていても、走る方向は逆向きになるのですが、そこでも多くの人がS字の道なりに膨らんだ円弧ラインで走っているのです。実際にはもっと小さく回ることが出来る人でも、なぜか、ここを通るときには大きな回転半径になっているわけです . . . 本文を読む
先週末22日の上級コースで設定されたレイアウトです。この日は、上級、中級、バランススペシャルで、クルマのスクールも無くコースを広く使えました。
イントラさんはT田さんとK島さんです。
午前中、最初のコースが上図で、市街地+新コースで周回900mの長いコースです。かなりコースを細かく使っていて、しかもT田さんの好み?で、ラインに制約を入れ、そこに収めるように走りなさいというコースです。 . . . 本文を読む
さて、今回はコーススラロームを走る上での基本的なテクニックの一つで、「直線を作る」ということを考えてみます。
「直線を作る」というのは「直線的に走る」というのとは違います。直線的に走るということをそのまま解釈すると、次の目標(パイロン)に向かって真っ直ぐ向かっていくという風に感じるかもしれませんが、そういうことではありません。
a)第一に、コーナーからコーナーへと切り返して走るような条件の中 . . . 本文を読む
バリアブルコースなどのパイロンコーススラロームで、時々見られる2本のパイロンのセットで示されたコーナーがあります。図の中級バリアブルの基本コースで言うと⑪⑬⑮⑯⑰がそれにあたります。市街地コースで出口の角を狙って走るという話の関連で、解説しておきます。
基本的には、このようなパイロン設定は、市街地コースのような仕切りブロックの二つの角にパイロンが置いてあるのと同じと考えられます。
下図のよ . . . 本文を読む
前回の記事「コーススラロームの基本テクニックその2~出口の角(縁石の角)を狙う」に、くにっちさんが素敵なアドバイスをくださったので、そのアドバイスを頂戴するように図を作ってみました。
>補足的に・・・(汗)
>
>慣れてない方は④⑥の角を取るように走るってことに加えて、
>④を曲がりきったあとの切り返しをする際に
>フロントタイヤが①④で結ぶ辺に出来るだけ近づくように
>してから⑤⑥の旋回に . . . 本文を読む
コーススラロームでも、市街地コースの場合は公道を模したつくりになっていて、縁石と芝生のブロックで走行場所が制限されています。普通に公道を走るときもそうでしょうが、初級クラスのライダーの「道なり」という走り方を考えると、「基本的に道路の真ん中を走る」ということと、「もし曲がり切れなければ、道幅を一杯に使って膨らんで走る」という二つの原理で走行ラインが決まっている可能性があります。
そうすると上図のような走行ラインになると思います。 . . . 本文を読む
何度か引用している和歌山さんの本です。バイクの走行中の挙動について詳しい説明があって、なるほどと思う点が多く参考になります。それでも体をどう使ってバイクを操るかということになると結構感覚的な表現になるところが面白く、やはりバイクというのは感性の乗り物であることがわかります。
ライディングの科学
和歌山利宏、グランプリ出版、1990年
もう一つ、和歌山さんの本ですが、こちらも詳しいです。とい . . . 本文を読む
次の次のパイロンからラインを決めるという話の続きです。
上図は、クリッピングポイントを同じ位置にそろえましたが、次に向かうパイロンABCに対するアプローチについては考えていませんでした。
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これから何回かに分けて、初級クラスの方たちをイメージして、コーススラロームの走り方(ラインのとり方)の基本について説明しようと思います。先に項目を挙げておきましょう。
①次の次のパイロンからラインを決める(パイロン・コーススラローム)
②出口の角(縁石の角)を狙う
③2本のパイロンがセットされたコーナーへのアプローチ
④直線を作る
⑤ガイドにだまされない
⑥(自分が走れる速度を作るために)道幅を一杯に使って大回りする
⑦奥で小さく回る
といった按配です。 . . . 本文を読む
今回はZターンです。上図のレイアウトで、直パイのセットから次の直パイのセットに向かってオフセットさせたパイロンスラロームで、図の網掛けした部分をZターンといいます。文字通り、Z形にラインを作るパイロンの並びです。上図の例は、いかにも上級向けのコテコテの力仕事といったレイアウトですが、たまには中級でも作られることがあります。
こちらの図の下段のバリアブルでクランクの入り口の部分がZターン . . . 本文を読む
初級のバリアブル基本コースを走る機会は、もう滅多になくなってしまったのですが、先日、中級でその設定で走ることが出来ました。パイロンは緩いのですが、実はその分、速く走ろうとするときにワナがあります。初級の設定は緩いので、その分スピードが出ます。スピードが出ると比例して挙動の変化が大きくなり、コントロール性を失いがちになります。
そういう意味で、初級のバリアブル基本コースの中でも、図の網掛けの部分 . . . 本文を読む
加減速を使ってダイナミックに直線パイロンスラロームをしていこうとすると、そのうちにイントラさんに「バイクと体の動きが合っていませんね」とか、「頭が上下に動いていますね」とか言われることが多くなってきたりします。
加減速を意識して加速の時に前傾し、減速の時に体が立つという自然な反応が起こるようになることが一つの原因です。体の方はそう動き、それに対してバイクの方は加減速が激しい分、前後の挙動が強 . . . 本文を読む
ここのところの記事を書きながら思っているのですが、初級の頃はともかくコースに従って走るのが一番の課題でいわば「走り抜けること」が目標だったように思います。
それがセルフステアを覚えてブレーキを使ったコーナリングができるようになると、ブレーキを使えるようになる前提として、いかにアクセルを開けるかということに関心が移ります。
そして、小さな区間でもアクセルを開けて強い加減速ができるようになると今度はそこで急激で小さな旋回をしようとする時に荷重の前後移動が気になるようになります。
ここで、再び、加減速を抑えたスムーズな旋回ということが目標になって来るように思います。
今回は、その前半部分で、加減速を使って直線パイロンスラロームをこなすというテクニックです。 . . . 本文を読む