次はバンキングについてです。
私がこれまで説明してきた基本コーナリングAでは、上図にあるようにコーナリング中にバンク角が高まっていくように描かれています。
小さい半径で回っている最中はアクセルを開けに行くことは難しいですから、アクセルを閉じている分、エンジンブレーキで車速は落ちて行きます。後ブレーキを引き摺っているとすれば、なおスピードが落ちて行きます。スピードが落ちていくことに対してバンク角とハンドルの切れ角がどのように対応しているかと言うと三つのパターンがあります。
a)スピードが落ちて、遠心力が弱まりバイクが倒れていくが、ハンドルの切れ角はあまり変わらない。従って旋回半径が変わらずターンの後半で膨らんで回るパターン。ターンの後半(⑤⑥あたり)でステップを擦りながら回り切るようになります。2速や3速でオフセットパイロンを回るとエンジンブレーキが弱くスピードが落ちにくいので、このようなパターンになりやすいので、その場合には不都合なことではありません。しかし1速で走っている場合には、フォームなどのせいでセルフステアを妨げていることが考えられます。
b)遠心力が弱まりバイクが倒れた分だけセルフステアでハンドルが切れ、その分バンク角が維持されながら、旋回半径を狭めて回るパターン。コーナリングの最後の方(⑥あたり)でつま先やステップをコツンと擦って、それを引き起こしの合図にするようなバンク角の動きになります。
c)コーナー入口で最大のバンク角まで一気に倒し込む。そして失速していく時にセルフステアよりもさらにライダーの意思でハンドルを切り増すことでバイクはむしろ立ち上がっていく。コーナー入口でのバンク角が最も深く、コーナリングの後半ではバイクは徐々に起きていき、最後にハンドルを切り増してバイクを立てる。(注1)コーナリングの入口③もしくは前半③④でステップやつま先を擦ることになります。
街乗りといいますか、公道の半径の大きなコーナーで徐々に様子を見ながらバンクを増していって最終的にステップをするような乗り方の癖がついてしまってa)のコーナリングになっている人も結構多いのではないでしょうか。コーナーの後半でカリカリ擦っていくのですが、バイクが大回りするためアクセルをなかなか開けることが出来ません。倒れ過ぎてアクセルで起こそうとするとリアがスリップしやすくなります。わざとやっているときは除いて、できればb)のように失速したときにセルフステアが利くようにしたいものです。
私自身はバイクのキャリアそのものが無かったのでバンクが苦手で、中級の間はずっとb)のコーナリングであったと思います。倒し込みの加減がわからず、初期のバンク角を大きく決められなかったのです。
かなり長い間、バンク角を深くするためにオフセットパイロンを2速で走って意図的にa)のコーナリングをしてみたり、車両を変えて走って練習してみたものです。CB750は接地しやすいですね。CB900やCB400はステップが当たった瞬間に跳ね返される感じがあります。CB750やCB1300は、重たいためか、ガリガリと擦りながら回っていくイメージがあります。
深いバンク角をいつでも実現できるようになると、こんどはその深いバンク角を一発で決めたいということが目標になります。つまり倒し込みが速ければ速いほど、失速する前に、より小さい回転半径で回れることになるからです。
どこまで倒せるか、どうやって倒すかは、自分の感覚で覚えていくしかありません。CBRなどはあるイントラさんが「1000RRで、倒し過ぎて転んだ人はまだいません。」と言っていたごとく、無限に倒れるような気がするので、セパハンで練習することも時には有効かと思います。
c)のように、最初の倒し込みで接地するところまで持っていけるようになると旋回半径が小さくなり、失速を減らすことができるので、それ故に、アクセルを早めに開けたり、ハンドルを使ってバイクを起こすといった操作をする「余地」が生まれてくる訳です。
ステップを擦れば擦るほど良いというわけではなくて、ステップを擦るのは限界付近で走っている訳ですからその分、操縦上の「余裕」を失っていることになります。もしも同じ速さで走っているならば、擦らずに走っている方が余裕があるということになります。「ハンドルをうまく使えば、そんなに擦らなくても走れますよ」といったアドバイスをイントラさんや先輩諸氏からもらった人もいるでしょう。
ただ、寝かせて走ろうと思えば、そういう走り方ができ、起こしたままハンドルを利かせて走ろうと思えば、そういう走り方ができるというのが、理想です。
寝かせて走るのであれば、できれば前半で接地することを目指したいです。既にステップを擦りながら走っている方は、接地するタイミングをチェックしてみてください。
(注1)ちなみにここでハンドルを切り増さずにアクセルを小さく開けていくようにすると「アクセルを早めに開ける切り返し」のコーナリングになります。
クリック!!
私がこれまで説明してきた基本コーナリングAでは、上図にあるようにコーナリング中にバンク角が高まっていくように描かれています。
小さい半径で回っている最中はアクセルを開けに行くことは難しいですから、アクセルを閉じている分、エンジンブレーキで車速は落ちて行きます。後ブレーキを引き摺っているとすれば、なおスピードが落ちて行きます。スピードが落ちていくことに対してバンク角とハンドルの切れ角がどのように対応しているかと言うと三つのパターンがあります。
a)スピードが落ちて、遠心力が弱まりバイクが倒れていくが、ハンドルの切れ角はあまり変わらない。従って旋回半径が変わらずターンの後半で膨らんで回るパターン。ターンの後半(⑤⑥あたり)でステップを擦りながら回り切るようになります。2速や3速でオフセットパイロンを回るとエンジンブレーキが弱くスピードが落ちにくいので、このようなパターンになりやすいので、その場合には不都合なことではありません。しかし1速で走っている場合には、フォームなどのせいでセルフステアを妨げていることが考えられます。
b)遠心力が弱まりバイクが倒れた分だけセルフステアでハンドルが切れ、その分バンク角が維持されながら、旋回半径を狭めて回るパターン。コーナリングの最後の方(⑥あたり)でつま先やステップをコツンと擦って、それを引き起こしの合図にするようなバンク角の動きになります。
c)コーナー入口で最大のバンク角まで一気に倒し込む。そして失速していく時にセルフステアよりもさらにライダーの意思でハンドルを切り増すことでバイクはむしろ立ち上がっていく。コーナー入口でのバンク角が最も深く、コーナリングの後半ではバイクは徐々に起きていき、最後にハンドルを切り増してバイクを立てる。(注1)コーナリングの入口③もしくは前半③④でステップやつま先を擦ることになります。
街乗りといいますか、公道の半径の大きなコーナーで徐々に様子を見ながらバンクを増していって最終的にステップをするような乗り方の癖がついてしまってa)のコーナリングになっている人も結構多いのではないでしょうか。コーナーの後半でカリカリ擦っていくのですが、バイクが大回りするためアクセルをなかなか開けることが出来ません。倒れ過ぎてアクセルで起こそうとするとリアがスリップしやすくなります。わざとやっているときは除いて、できればb)のように失速したときにセルフステアが利くようにしたいものです。
私自身はバイクのキャリアそのものが無かったのでバンクが苦手で、中級の間はずっとb)のコーナリングであったと思います。倒し込みの加減がわからず、初期のバンク角を大きく決められなかったのです。
かなり長い間、バンク角を深くするためにオフセットパイロンを2速で走って意図的にa)のコーナリングをしてみたり、車両を変えて走って練習してみたものです。CB750は接地しやすいですね。CB900やCB400はステップが当たった瞬間に跳ね返される感じがあります。CB750やCB1300は、重たいためか、ガリガリと擦りながら回っていくイメージがあります。
深いバンク角をいつでも実現できるようになると、こんどはその深いバンク角を一発で決めたいということが目標になります。つまり倒し込みが速ければ速いほど、失速する前に、より小さい回転半径で回れることになるからです。
どこまで倒せるか、どうやって倒すかは、自分の感覚で覚えていくしかありません。CBRなどはあるイントラさんが「1000RRで、倒し過ぎて転んだ人はまだいません。」と言っていたごとく、無限に倒れるような気がするので、セパハンで練習することも時には有効かと思います。
c)のように、最初の倒し込みで接地するところまで持っていけるようになると旋回半径が小さくなり、失速を減らすことができるので、それ故に、アクセルを早めに開けたり、ハンドルを使ってバイクを起こすといった操作をする「余地」が生まれてくる訳です。
ステップを擦れば擦るほど良いというわけではなくて、ステップを擦るのは限界付近で走っている訳ですからその分、操縦上の「余裕」を失っていることになります。もしも同じ速さで走っているならば、擦らずに走っている方が余裕があるということになります。「ハンドルをうまく使えば、そんなに擦らなくても走れますよ」といったアドバイスをイントラさんや先輩諸氏からもらった人もいるでしょう。
ただ、寝かせて走ろうと思えば、そういう走り方ができ、起こしたままハンドルを利かせて走ろうと思えば、そういう走り方ができるというのが、理想です。
寝かせて走るのであれば、できれば前半で接地することを目指したいです。既にステップを擦りながら走っている方は、接地するタイミングをチェックしてみてください。
(注1)ちなみにここでハンドルを切り増さずにアクセルを小さく開けていくようにすると「アクセルを早めに開ける切り返し」のコーナリングになります。
クリック!!
基本的なコーナリングを練習するためには初級や中級の方が良いでしょうね。浜名湖は行ったことがありませんが、桶川では上級になると連続したコーナーの処理やラインの作り方がテーマになりますからね。
一つのコーナーをきちんと回ることを極めるには中級を極めるのがお勧めです。
私は、初級に4,5回、中級に40回ほど通ったところで上級に挑戦しました。それ位通っていると顔見知りの人が増えまし、イントラさんにも相談できるので、なんとなくそういう(そろそろ上級に挑戦したらという)時期がつかめます。
頑張ってください。