サバーブモーター&犬の美容室mairu

車屋サバーブと、犬の美容室mairuのちょっと小話。

空冷式ワーゲンの自分で出来るオイル漏れ修理。

2018-09-17 10:47:51 | 74年スタンダードビートル作業
気温はそこそこ高いものの
いくらか風があって過ごしやすくなってきました。
寂しいですが秋~冬が始まります。

古い車は「オイル漏れしやすい」とよく聞くかもれません。
実際、今の自動車より「漏れやすい構造・漏れやすい部品」などで
構成されていることが多いです。

当たり前の話ですよ???
50年前と現代で構造も、部品の性質も一緒なはずが
ないじゃないですか。
いちいち気にしてたら古い車を趣味の相棒にはできません(笑。

ワーゲンのバルブカバー
まずは『納車整備』なのでしっかっり汚れをクリーナーで
落とします。
見た目の問題もありますが、接続される部分はしっかりゴミ等を
除去する意味もあります。
納車の際は「軽く塗装」も施しておくことも。

ガスケットの入る部分綺麗になりました

古い自動車のエンジンバルブカバーは、ガスケットが「コルク製」
のことが多いです。
この「コルク製」のガスケットですが、コルクにオイルが染み込むことで
膨張してガスケットの性能を発揮できる。という性質を持っています。
現代の車はほぼ「シリコンゴム製」が多いです。っていうかほぼ
ゴム製なはずです。

なのでシールパッキンにも気を使い。。

「水飴のような固まらないシール材」を塗っておきます。
ただ、「その必要はない」という話の方が本当は正解です。
「コルク製」に間違っても「シリコン系ガスケット」は使っては
いけません。画像にある「チューブ」の方です。
あとで、「ダダ漏れ」になってきます。
普通の自動車整備工場なんかだと「シリコン系」を塗ってしまう
ケースが多いですが、「大間違い」です。
コルクには、画像のような刷毛で塗るシール材です。

最近では「ワーゲン用シリコンガスケット」も発売されていますが、
ヘッド側・バルブカバー側を100%油脂除去しないと
ガスケットがずれて「やっぱりダダ漏れ」になります。

ワーゲンはバルブカバー側にもはヘッド側にもガスケットの入る
レールのような構造がありません。すこしでもずれてはまってしまうと
そこから「ダダ漏れ」します。今の車はガスケットの入る溝があるので
そういうことはほぼあり得ないんですが。

縮むことも考えてだと思いますが
ガスケットの方が長く、このように「浮いて」しまいます。
考えないで、ただはめてしまうと

見えない内部で
このようにずれるわけです。
上側なら良いですが、水平対向のワーゲンは下側がこうなると
「オイルダダ漏れ」になります。

この画像の車両は「売約済みの納車整備」なのですが、
昨日、「普通の中古車屋さんで買ったんですがオイル漏れ直しますと
言われて、でも両側からボタボタ漏れてるんですが直せますか?」
と、一件のご依頼。
「コルク製ガスケットにシリコンシール材」が塗ってあり、
しかも「コルクガスケットが明らかに使い古し」(汗。
絶対、止まらないって。。。。余計漏れちゃうし。。。
たぶんそのままの方が漏れは少なかったはず。


今の自動車は例ええば「間違った溶剤」を使ったところで大惨事
は案外無いんですよね。

古い車の時代には「無かった溶剤」とかもあって、それが
功を奏すこともありますが、「全然合わない」ってこともあります

2個必要なコルクガスケット。。。数百円ですよ。
換えてくれよ。。。。と思いますね。

オイルパンのオイル漏れ

ここは「本来は油紙」みたいのでしたが、いつのまにやら
「紙製」が主流に。(ここもシリコン製あります)
この部分は「非常に漏れます?滲みます」


本当はメーカーも「1000キロ乗ったら増し締めしてください。その後
3000キロほどでもう一度増し締め、再度漏れてきたら
オイル交換の時期です」って言ってるんですよ。
なので「漏れるの前提」なんですよね。
ちなみに、塗る必要も無いですが、ここにも「水飴みたいなシール材」
使えます。「シリコン系」は使っちゃダメです。

「シリコン製のガスケット」が販売されてますが、取り付けや締め付けを間違え
安く、素人の方には店長は勧めません。。。。
自分で「漏れないシリコンガスケットに交換!」ってやる人もいますが
正直、みんな「漏れてます」(笑。
無難に「コルク製・ペーパー製」が良いですよ(笑。

まあ、自分でも出来る「オイル漏れ修理」はこれだけです。
あとはエンジン下さないと出来ないので。
サンデーメカニックでは、厳しいですよ。

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