嫌な事に、「文明のターンテーブル」が指摘した通りに成っている。
或る章で、私たちのマスコミが正義感の大合唱を始めた時は危ない、と僕は書いた。
平成4年8月は…宮沢喜一の金融機関に対する公的資金投入に対して。今回は…検察は公正中立で、正しく、その調査結果は絶対であるとして…小沢一郎氏に「闇将軍」だとか「政治と金」のレッテルを張り、国民の敵、悪役に仕立てあげて。
今朝の日経新聞一面を読めば、驚くことには、日本だけでは飽き足らず、米国の上層部にまで、そういう小沢一郎像を植え付けていた者がいた事…何と言う下種な魂胆だろうか…彼が反米主義者だなどと、考える日本人が、何処にどれだけ居ると言うのか?
先日、最後の駄目押しの様に「正義」を持ち出し…小沢一郎を葬ろうとしたのだろうが…日経新聞の土谷氏の論説は、翌日、電光石火に、打ち砕かれた訳だが。
大新聞の論説員たちが作り上げた世論に依って成立した内閣は、第一ラウンドから、危ない内閣であることを露呈しているのだから。
日本と中国の関係…何をさておいても、経済的関係は、極めて大きなものに成っている事は、余程の無知でない限り知っているはず。僕が既述したように、世界の潮流に最も早く反応する経済=資本主義経済は、2年前に、その根幹である株式市場に於いて…これからは「米国離れの中国頼み」との声を挙げていたのである。
金融大乱以降の荒波を乗り切り、目覚ましい業績回復を果たした日本の大企業は、中国の需要を取り込む事に成功した順番に、目覚ましい業績回復を成した訳だし、大半の上場企業は、その事に依って業績を一気に回復したのである。
今や米国との通商額を抜いて第一位の相手国と成っている…EUと中国の関係は、もっと比率が高いが…次章で参照します。
そのような国と、漁師一人の処遇を巡って…60数年前までならば、戦争寸前までのような状況を作る事が…政治か!
これ以上、言いたくは無いが…田原総一郎氏は責任を感じるべきである…軍鶏の喧嘩のような場の主催者として悦に入っていた事が、実は、どんなに危険な事だったのかが、今、明らかに成っている訳なのだから。
大江健三郎氏と井上ひさし氏の…これこそが知性と知らしめる…対談記事の中で、大江氏が紹介した、加藤周一大人の言葉…日本人と言うのは、今、自分がいる、ここのことしか考えて来なかった…の指摘も、今、現実に成っているのだから。
国際政治とは…こちらが、こう出たら相手はどう出てくるか…ウエストポイント出身のエリート達が、古今東西、世界中で起きた戦争の一々の戦略の全てを研究し尽くしているように…その想定問答を繰り返す事が基本だろう。
田原氏よ、貴方は軍鶏の喧嘩なぞを20年も取り仕切って悦に入っている暇に、…貴方が、前原等を本当に次代の担い手だと思っていたのなら…その想定問答を繰り返しているべきだったろう。
マスコミの前で、「正義」漢ぶりの見栄を切ることなんぞは、国際政治の上では何の役にも立たない事を見せつけ、証明しただけじゃないか?
闇将軍…何と言うあきれ返るレッテル貼り、だが…なら、どうしたかを、想定してみよう…僕が、彼を支持したのは、彼の中国に対する太いパイプも、大きな要因だったからだ。
…ホットラインでダイレクトに…。
「胡錦濤閣下、今般、お国の一漁師が尖閣諸島領海で大暴れして、我が国の海上保安庁の艦船に体当たりして来たので、止むを得ず逮捕しましたが、この件、速やかに、解決しませんと、お互いに、デメリットが生じるのみ」
「闇将軍殿、尖閣諸島は我が国の…」
「閣下。その話は、今、この時点で為すべき話ではないと考えます…日中共同声明締結時に、周恩来閣下が。日中平和友好条約締結時に、小平閣下が発言されたように…時間をかけて…良い知恵を出すべきでしょう…このような乱暴狼藉を働いた一漁師の事で、お互いに、反日や反中の声を国民に挙げさせるのは、本末転倒も甚だしいことだと私は考えます。そんな事に成れば、お互いの面子が立ちませんし、日中関係にも大きなマイナスです…」
「確かに…。それでは、どうすれば」
「艦船の修理費は、そちらで負担して下されば、ただちに、お国に送還します」
「…分りました」
「今後は、お互いに、この様な事がない様に努めてまいりましょう。私は、お国が、更に発展してゆく事を願っていますし、わが国も長過ぎた経済停滞を打破し、本来の日本経済に戻して行きます…お互いが、今よりもずっと豊かに成った時に、周恩来閣下、小平閣下も仰られた様に、良い知恵が出てくるはずだと、私は考えています」
「同感です…」
想定問答はこれ位にして、今回の、顛末の中で、満天下に明らかに成った事が有ります…検察は、時の政権の意向に沿うものだという事実…は、日本の大新聞やマスコミの、昨日までの論拠とは一体なんであったのかと言う重要な問題を明らかにしたということです。
その事が、今回の稚拙な外交が残した、唯一の有意義な遺産でしょう。
僕は、それは、もはや神の声だったのではないかとさへ思う。
或る章で、私たちのマスコミが正義感の大合唱を始めた時は危ない、と僕は書いた。
平成4年8月は…宮沢喜一の金融機関に対する公的資金投入に対して。今回は…検察は公正中立で、正しく、その調査結果は絶対であるとして…小沢一郎氏に「闇将軍」だとか「政治と金」のレッテルを張り、国民の敵、悪役に仕立てあげて。
今朝の日経新聞一面を読めば、驚くことには、日本だけでは飽き足らず、米国の上層部にまで、そういう小沢一郎像を植え付けていた者がいた事…何と言う下種な魂胆だろうか…彼が反米主義者だなどと、考える日本人が、何処にどれだけ居ると言うのか?
先日、最後の駄目押しの様に「正義」を持ち出し…小沢一郎を葬ろうとしたのだろうが…日経新聞の土谷氏の論説は、翌日、電光石火に、打ち砕かれた訳だが。
大新聞の論説員たちが作り上げた世論に依って成立した内閣は、第一ラウンドから、危ない内閣であることを露呈しているのだから。
日本と中国の関係…何をさておいても、経済的関係は、極めて大きなものに成っている事は、余程の無知でない限り知っているはず。僕が既述したように、世界の潮流に最も早く反応する経済=資本主義経済は、2年前に、その根幹である株式市場に於いて…これからは「米国離れの中国頼み」との声を挙げていたのである。
金融大乱以降の荒波を乗り切り、目覚ましい業績回復を果たした日本の大企業は、中国の需要を取り込む事に成功した順番に、目覚ましい業績回復を成した訳だし、大半の上場企業は、その事に依って業績を一気に回復したのである。
今や米国との通商額を抜いて第一位の相手国と成っている…EUと中国の関係は、もっと比率が高いが…次章で参照します。
そのような国と、漁師一人の処遇を巡って…60数年前までならば、戦争寸前までのような状況を作る事が…政治か!
これ以上、言いたくは無いが…田原総一郎氏は責任を感じるべきである…軍鶏の喧嘩のような場の主催者として悦に入っていた事が、実は、どんなに危険な事だったのかが、今、明らかに成っている訳なのだから。
大江健三郎氏と井上ひさし氏の…これこそが知性と知らしめる…対談記事の中で、大江氏が紹介した、加藤周一大人の言葉…日本人と言うのは、今、自分がいる、ここのことしか考えて来なかった…の指摘も、今、現実に成っているのだから。
国際政治とは…こちらが、こう出たら相手はどう出てくるか…ウエストポイント出身のエリート達が、古今東西、世界中で起きた戦争の一々の戦略の全てを研究し尽くしているように…その想定問答を繰り返す事が基本だろう。
田原氏よ、貴方は軍鶏の喧嘩なぞを20年も取り仕切って悦に入っている暇に、…貴方が、前原等を本当に次代の担い手だと思っていたのなら…その想定問答を繰り返しているべきだったろう。
マスコミの前で、「正義」漢ぶりの見栄を切ることなんぞは、国際政治の上では何の役にも立たない事を見せつけ、証明しただけじゃないか?
闇将軍…何と言うあきれ返るレッテル貼り、だが…なら、どうしたかを、想定してみよう…僕が、彼を支持したのは、彼の中国に対する太いパイプも、大きな要因だったからだ。
…ホットラインでダイレクトに…。
「胡錦濤閣下、今般、お国の一漁師が尖閣諸島領海で大暴れして、我が国の海上保安庁の艦船に体当たりして来たので、止むを得ず逮捕しましたが、この件、速やかに、解決しませんと、お互いに、デメリットが生じるのみ」
「闇将軍殿、尖閣諸島は我が国の…」
「閣下。その話は、今、この時点で為すべき話ではないと考えます…日中共同声明締結時に、周恩来閣下が。日中平和友好条約締結時に、小平閣下が発言されたように…時間をかけて…良い知恵を出すべきでしょう…このような乱暴狼藉を働いた一漁師の事で、お互いに、反日や反中の声を国民に挙げさせるのは、本末転倒も甚だしいことだと私は考えます。そんな事に成れば、お互いの面子が立ちませんし、日中関係にも大きなマイナスです…」
「確かに…。それでは、どうすれば」
「艦船の修理費は、そちらで負担して下されば、ただちに、お国に送還します」
「…分りました」
「今後は、お互いに、この様な事がない様に努めてまいりましょう。私は、お国が、更に発展してゆく事を願っていますし、わが国も長過ぎた経済停滞を打破し、本来の日本経済に戻して行きます…お互いが、今よりもずっと豊かに成った時に、周恩来閣下、小平閣下も仰られた様に、良い知恵が出てくるはずだと、私は考えています」
「同感です…」
想定問答はこれ位にして、今回の、顛末の中で、満天下に明らかに成った事が有ります…検察は、時の政権の意向に沿うものだという事実…は、日本の大新聞やマスコミの、昨日までの論拠とは一体なんであったのかと言う重要な問題を明らかにしたということです。
その事が、今回の稚拙な外交が残した、唯一の有意義な遺産でしょう。
僕は、それは、もはや神の声だったのではないかとさへ思う。