文中黒字化は私。
<台風の目は中国市場>
「原発ルネサンスの推進力になってきた世界の社会的、政治的、経済的な条件は依然として整っている。その条件とは、原油価格、エネルギー安保、資源不足、そして温暖化を防ぐ低炭素系燃料の必要性だ」。ロイド船級協会(LR)で国際的な原子力問題を担当するリチャード・クレッグ氏はこう指摘し、反原子力ムードの高まりとは裏腹に、世界各地で原発建設の動きが続くと予想する。
「台風の目」となりそうなのが中国の動向だ。現在、米国、フランス、ロシアのメーカーから原子炉を輸入している同国だが、原発輸入国からの脱却を目指し、国産原子炉の開発・生産にも拍車をかけている。
2007年3月、海外技術を導入して国産の第3世代炉を開発することを望んでいた中国は、アレバではなく、WHと契約を結んだ。WHが53億ドルでAP1000の技術移転に合意したからだ。一方、技術移転に消極的だったという理由で苦杯を喫したアレバも、手をこまねいていたわけではない。WHとの受注競争に敗れて以降、中国広東原子力発電グループへの技術移転に同意し、台山原発などへEPRを供給する契約を相次いで締結するなど、WHを猛追している。
アモイ大学エネルギー研究院の李寧院長は、フクシマ危機によって、中国でも主流の原子炉が第3世代型にシフトするとみている。WHとアレバに競争上の優位性があるとしても、中国メーカーがその技術を習得するのは遠い将来ではない。李院長は「わが国が第3世代炉技術の完全国産化を達成すれば、ほどなくして原発輸出国となるだろう」と予測する。
中国がこの先、第3世代炉の輸出ビジネスでアレバやWHと肩を並べるまでになるとの予想もある。世界の原子力業界に詳しい米国の独立系原子力コンサルタント、ジョン・ポルシン氏は、中国が既に「EPRを含む原子炉をアレバの3割引きの価格で請け負えると公言している」と述べた。同氏によると、中国は南アフリカ、アルゼンチン、サウジアラビアに対し、「国産の第3世代」とうたうCNP1000の売り込みに乗り出しているという。
価格競争力を備えた中国の次世代原子炉が世界市場に参入すれば、既存のサプライヤーにとって新たな脅威となりかねない。「中国は2013年から原発技術の輸出をスタートする方針を示している。福島原発事故により若干の遅れが出るとして、私は2014年か2015年に実現するとみている」というのがポルシン氏の予想。「フクシマ」でいったん萎縮した「原発ルネサンス」が、中国を軸に再び広がる可能性は少なくない。
*この記事のPDF版は以下のURLでご覧いただけます。
https://customers.ime.reuters.com/community/JP/SR05.pdf
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